中国切手はなぜ高いのか?驚愕の取引額と3つの理由を解説
「切手は単なる郵便物としての役割を超え、歴史や文化、芸術を感じさせるコレクションとして愛されています。その中でも、中国切手は特に希少性が高く、オークション市場や買取業界で注目を集めています。
文化大革命という激動の時代を背景に、多くの切手が失われたことで価値が飛躍的に高まり、現在では驚くべき価格で取引されることも珍しくありません。
あなたの手元にも、実は驚くべき価値を持つ中国切手が眠っているかもしれません。
「この切手は売れるのか?」「どれくらいの価値になる?」など、切手買取に関する疑問や不安があれば、うるココまでご相談ください。
中国切手はなぜ高い?
中国切手はなぜ高額で取引されるのかを、以下の観点から説明します。
- 希少価値が高い
- 美術品としての価値がある
- 投資対象として人気がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
希少価値が高い
中国切手の希少性に大きな影響を及ぼしているのが、文化大革命(1966〜1976年)です。この10年に及ぶ激動の時代は、中国切手の歴史において深い傷跡を残すことになります。
毛沢東が主導した文化大革命期には、切手収集が「ブルジョワ的」と見なされ、禁止されることになりました。革命期以前に発行された切手も、大量破壊により現存数が激減しています。
こうしてこの期間に多くの切手が散逸したため、収集可能な状態で残っている切手は少数です。文化大革命後、切手収集が復活するとともに、これらの切手が高い価値を持つようになったのです。
また、文化大革命期に発行された「全国山河一片紅」のように、発行直後に回収・廃棄されたため、極めて希少価値が高くなった切手もあります。
美術品としての価値がある
優れた芸術性も、中国切手の特徴です。例えば、1980年に発行された「赤猿切手」は、猿の表情や毛並みの繊細さが世界中で高く評価されています。「金魚シリーズ」や「梅蘭芳シリーズ」なども、中国の伝統文化や芸術性を反映した切手として人気を博しています。
切手自体が小さなキャンバスのような役割を果たし、そこに描かれるさまざまな絵画や書法のような芸術性が、鑑賞価値を高めているのです。
投資対象として人気がある
近年、中国切手は投資商品としても大きな注目を集めています。特に中国本土での富裕層の増加により、自国の文化的価値のある切手への投資需要が急増しているのです。
限定発行の切手や文化的価値が高い切手は、時間が経つにつれてさらに希少価値が増し、高いリターンが期待できるため、投資目的で購入されるケースが増えています。国際的なオークション市場でも中国切手は注目されており、高額で落札される事例が増えています。
代表的な中国切手の種類
中国切手には、有名なものだけでも多数ありますが、その中でも特に有名なものを5種類紹介します。
赤猿切手
赤猿切手は、1980年に発行された中国切手の最高傑作のひとつとして知られています。干支シリーズの第一弾として発行され、可愛らしい赤い猿が描かれている切手です。
文化大革命は1977年に終結宣言がなされていますが、まだ混乱が完全に集結しておらず、現存数が少ないことが希少価値を高めています。
赤猿切手は芸術性も高く評価され、このことも切手の価値を高めている要因です。買取相場は10万円以上も見込めることがあります。
オオパンダ切手
オオパンダ切手は、中国を代表する動物であるパンダを題材にした切手です。1963年に発行された第1次と、1973年に登場した第2次の2種類があり、いずれも文化大革命期に発行されています。
日本で主に流通しているのは第2次のものですが、より希少性があり、高値で取引きされているのは第1次のほうです。
梅蘭芳舞台芸術
「梅蘭芳(ばいらんほう)」とは、中国京劇の俳優の名前です。京劇の代表的な演目を題材に、梅蘭芳の舞台姿を繊細に描写しており、中国の伝統芸能の美しさを今に伝える貴重な切手として評価されています。
1962年に発行され、発行から60年以上経った今でも価値が落ちることなく、多くのコレクターに求められています。
毛主席の最新指示
「毛主席の最新指示」は文化大革命期の1968年に発行された切手で、毛沢東の思想や指示が金色で印刷されているのが特徴です。当時の中国の政治状況を如実に反映しており、歴史的資料としても重要な価値を持っています。
文化大革命期に発行され、数多く存在している毛沢東シリーズの中でも最も高い価値があるとされ、状態によれば数十万円で取引きされることもあります。
全国山河一片紅(全国の山河は赤一色)
「全国山河一片紅」も文化大革命期を代表する切手のひとつです。1968年に発行された切手で、赤く塗られた中国地図が描かれています。
しかし、地図の誤りが発覚して即座に回収されたため、現存するものは極めて少数です。オークションでは驚くべきことに、9,100万円で落札されたことがあります。
高く売れる中国切手の特徴
高く売れる切手には、以下の特徴があります。特にシートであるかどうかは、切手の価値を大きく左右します。
シートの状態で残っている
切手は一般的に、一枚ごとに切り離されて使用されることが多いため、発行時のシートのまま残っているものは非常に珍しいとされています。シートの状態が保持されていると、収集家にとってはその切手が発行当初の姿をそのまま保っている証となり、付加価値が大幅に上がるのです。
赤猿切手のようなプレミアがつく切手はバラでも売れますが、シートのほうが価値は上がります。
ミミがついている
ミミ(耳)と呼ばれる余白部分が残っている切手も高い評価を受けます。ミミは切手シートの外側にある余白部分のことで、このミミがあることで、切手が元の状態に近い形で保存されていることを示します。
特に四方にミミが残っている場合は、最も価値が高くなり、査定額が数万円変わってもおかしくありません。
保存状態が良い
切手は紙でできているため、湿気や光、汚れによって劣化しやすいアイテムです。保存状態が良いというのは、折れや破れがない、変色やシミがない、のりの状態が良好、印刷が鮮明といった状態を指します。
特に文化大革命以前の切手は、当時の保存環境が整っていなかったことから、良好な状態で残っているものは稀少で、それだけ価値も高くなります。
中国切手の売り方
中国切手を売る際には、自分でネットオークションやフリマアプリを使用する方法と、買取業者を利用する方法があります。また、買取業者は、切手のみに特化した業者と、切手以外の品目にも対応できる総合買取業者の2つに分けられます。
ネットオークション・フリマアプリ
ネットオークションやフリマアプリは、自分で価格を設定し直接取引ができる点が特徴です。特にネットオークションは、競りの形式で思わぬ高値がつく可能性があるため、希少価値の高い中国切手を売るには適したプラットフォームです。一方、フリマアプリでは価格を固定して販売できるため、取引がスムーズに進めやすいです。
しかし、こうした方法では、商品の写真撮影や説明文の作成、購入者との連絡、発送手続きなど、自分で行う作業が多く発生します。そのため、慣れていないと手間がかかる点がデメリットです。また、切手の真贋や価値を正確に理解していない購入者と取引する場合、適正な価格で売却できないリスクもあります。
切手専門の買取業者
切手専門業者は、最も信頼性の高い売却方法といえます。専門家による的確な査定が期待でき、価値の高い切手では適正な評価を得られるため、買取額を最優先したいときには最適です。
また、切手の取り扱いに精通しているため、破損などのリスクも最小限に抑えられます。さらに、コレクションの歴史的価値や希少性についても専門的なアドバイスを受けられる利点があります。
ただし、切手以外の品物を売る場合には別の業者を探す必要があるため、多品目を一度に処分したい場合にはやや不向きかもしれません。
総合買取業者
総合買取業者は、切手だけでなく家電、家具、骨董品など、幅広い品目を一括して買取できるのがメリットです。とりわけ、遺品整理や引越し、生前整理などで切手以外にも処分すべきものが多く出てきた際、特定の総合買取業者1社を利用するだけで足ります。そのため、買取に関する手間を大きく減らせます。
また、出張買取サービスを行っている業者も多く、自宅にいながらまとめて査定・買取してもらえる点でも手間がかからないといえるでしょう。
ただし、切手専門業者ほど詳細な査定を期待できない場合もあるため、よほど高額な中国切手の売却を考えているなら、事前にその業者が切手の取扱い実績を持っているか確認することが大切です。
中国切手の買取ならうるココにご相談ください
中国切手が高額で取引されるのは、文化大革命による希少性、美術品としての芸術性、そして投資対象としての魅力があるからです。特に「赤猿切手」や「全国山河一片紅」などの切手は高い人気を誇り、価値が認められています。
うるココは切手をはじめ、様々な品目に対応する総合買取を得意としています。遺品整理や引越しの際に出てきた切手コレクションも、他の品目と併せてまとめて査定が可能です。
専門の査定員による丁寧な査定と、出張買取にも対応していますので、安心してお取引いただけます。特にまとめ売りの場合は、よりお得な買取価格をご提示できる場合もございます。
切手買取について、まずはお気軽にうるココへご相談ください。