絵銭の種類と人気
絵銭の種類と人気の基礎知識

絵銭とは銭の形をしていても、貨幣ではないものを指します。
室町時代末期~明治/大正頃まで、色々な人達が色々な目的で作ったとされています。
考えられる絵銭の目的でも、
- 大名の祝賀用
- 寺社の上棟式用
- 子供の玩具
- やくざの賭博用
など様々な憶測がありますが、その詳細はほとんどわかっていません。
また、絵銭にも多くの種類がありますが、人気が高い種類として、
- 大黒銭
- 題目銭
- 上棟銭
- 面子銭
- 鏡屋銭
などがあります。
詳細をみてみましょう。
大黒銭

大黒銭は、虎銭と同じ時代に鋳造されたと言われていますが、詳しい資料が見つかっていません。
大黒銭は、表面に大黒像、裏面には寿比南山の文字が刻まれ、寿は「長命」、南山は「長命」で知られる南山翁を指すと考えられています。
題目銭

題目銭とは、「南無妙法蓮華経」と刻まれている絵銭のことを指します。
「題目銭」という名前は、この「南無妙法蓮華経」と刻まれていることからつけられており、題目銭でも色々な種類があります。
例えば、
- 三十番神
- 妙法
- 日蓮
- 十羅刹女
と刻まれた題目銭などがあります。
上棟銭

上棟銭は、刻印銭とも呼ばれ、輪十や丸一など正規に流通した上棟銭があったり、私的な記念物として刻印を打った上棟銭もあります。
上棟銭の多くは上棟式の際の撒き銭として使用され、諏訪大社の上棟銭といった歴史的な素性が明確なものもありますが、大半は規模の小さい個人的な記念銭と言われています。
諏訪大社の上棟式用のものだけでも多くの種類があり、例えば、
- 春宮
- 秋宮
- 上鳥居逆打
- 上石鳥居
- 上鳥居
などがあります。
面子(めんこ)銭

面子銭はほとんどが、玩具として使用されたもので、材質も柔らかいものです。
玩具のメンコとして使ったと言われていることからこの名前がつけられたと言われています。
鏡屋(かがみや)銭

鏡屋銭は、銅の性質を分析した結果、京都の鏡職人が製作したと推測されていますが、詳細ははっきりしていません。
鏡屋銭の裏面は「寛永通宝」に類似しているものもあり、「銭座」の人達が製造したのではないかと考えられています。
謎は多い鏡屋銭ですが、明治/大正時代まで造られていたことはわかっています。
古銭を売るなら知っておくべきポイント

高温多湿の場所に置いておくと、劣化や変色の原因になります。
コレクション用のケース等にに入れるなどし、できるだけ素手で触れない、空気に触れさせないようにしましょう。
硬貨は洗う必要はありません。
素人が洗うと傷が入ったりして逆に価値を落としかねません。
そのままの状態を保てるようにしましょう!
紙幣は折れ目があったり、汚れていたりすると、買取の際に極端に価値が下がる場合があります。
額などに入れて、できるだけ綺麗に保管しましょう!