雛人形の処分はどうするのが正解？さまざまな処分方法や供養について解説
雛人形は、娘の健やかな成長を願い、家族で大切に飾り続けてきた特別な存在です。しかし、子どもが成長し、家庭環境が変わるにつれて、雛人形の処分を考える時がやってくるかもしれません。
長い間一緒に過ごしてきた雛人形だからこそ、適切に処分したいと考える方も多いでしょう。
本記事では、雛人形の処分方法を9つにわたって詳しく解説しています。あなたに最適な方法が選べるように、この記事を参考にしてください。
雛人形の処分はどうするのが正解？
長い間、家族で大切に扱ってきた雛人形は適切に処分したいものです。ここでは、雛人形の処分で気になる点や知っておきたい内容についてまとめています。
雛人形を処分しても問題はない
雛人形は、一般的なゴミとして処分でき、雛人形のサイズやパーツに応じて粗大ゴミ、可燃ゴミ、不燃ゴミとしての自治体のゴミ収集による処理が可能です。通常の家庭ゴミと同じように廃棄できれば、特別な手間がかからず、スムーズに雛人形を処分できます。
しかし、思い出が詰まった人形をゴミとして処分するのに気が引けるという人も多いでしょう。粗末な扱いをしてバチが当たらないかも気になります。
そのような人は、後述するように人形供養をするのがおすすめです。大切にしてきたものには思いがこもるとも考えられているため、無下には扱わないようにするのが望ましいでしょう。
ゴミとして処分する場合も、それまでの感謝の念をしっかりと伝えると心が軽くなりやすいです。
雛人形を燃やして処分するのは法律違反
雛人形を燃やして処分しようと考える人もいるかもしれませんが、これは法律違反となるため十分に注意してください。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第16条の2に抵触し、以下の罰則のいずれか、あるいは両方を科せられます。
- 5年以下の懲役
- 1,000万円以下の罰金
参考：e-GOV法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」
たとえ自分の敷地内で焚き火などにより焼却することも禁じられています。
家族と揉めないように話し合う
毎年のひな祭りの時期には、親が子どもの健康と幸せを願いながら雛人形の飾り付けをし、家族全員でお祝いをした思い出が詰まっています。
そのため、雛人形を処分する際には、個人的な判断で急いで行うのではなく、家族全員で話し合うことが大切です。
それぞれの家族にとって、雛人形には異なる感情が残っているかもしれません。
例えば、祖母や母親が自ら選んで購入したり、手作りで仕上げたりした場合、その人の思い入れは特に強いでしょう。子どもたちにとっても、雛人形は幼少期の大切な記憶の一部であり、成長を見守ってくれた存在として心に残っているかもしれません。
だからこそ、処分を考える際には、まず家族全員がそれぞれの思いを共有し、全員の理解と納得を得ることが必要です。
雛人形の処分方法
雛人形の処分は、以下のような方法で行うことができます。
- 人形を扱っている買取業者で売る
- リサイクルショップで売る
- ネットオークションやフリマアプリで売る
- 神社やお寺で人形供養をする
- ゴミとして処分する
- 不用品回収業者に依頼する
- 寄付する
- 知人に譲る
- 地元の情報サイトを利用する
これら9通りの処分法について詳しく解説します。
人形を扱っている買取業者で売る
買取業者に雛人形を売却する方法は、雛人形が高価なものや有名作家によるものである場合に適しています。
買取業者は、雛人形など取扱品目に特化した知識を持ち、製造年、製造元、使用されている材料、保存状態などを考慮して正確な査定を行います。
買取額は市場価値に基づき決定されるため、リサイクルショップや一般の中古品取扱店よりも高値を期待することが可能です。
買取業者によっては、出張買取を行っているところもあり、自宅で査定と取引を完了できるのも便利です。ただし、雛人形の状態が悪い場合や、流行が過ぎたモデルは、買取を断られることもあります。
リサイクルショップで売る
大小含めてリサイクルショップの店舗数は多く、生活圏内にいくつかの店舗があるという人も少なくないでしょう。
リサイクルショップでは幅広い商品を扱っているため、雛人形以外の家庭用品や雑貨などさまざまなアイテムを一緒に持ち込めます。
ただし、リサイクルショップのスタッフは雛人形に関する専門的な知識を持たないことも多く、査定は買取業者より高くならない可能性があります。
保存状態が悪かったり、特に珍しくないモデルの場合、非常に低い価格か、引き取りを断られることもあるので注意が必要です。
ネットオークションやフリマアプリで売る
ネットオークションやフリマアプリは、スマートフォンひとつで簡単に手軽に出品できる点が魅力です。専用のアプリをダウンロードし、指示に従って商品を登録するだけで、全国の購入希望者にアプローチできます。
ネットオークションは競売形式を採用しているため、最終的な落札価格は入札者たちの競争によって決まります。出品者は最低価格（スタート価格）を設定できますが、それ以上の価格については入札者の動向次第であり、売りたい価格で必ずしも落札されるとは限りません。高値がつくこともありますが、反対に競争が少ないと希望価格に達しないこともあります。
一方で、フリマアプリでは、自分で販売価格を自由に設定できるのが特徴です。そのため、商品の価値を考慮しながら、自分が希望する価格で売り出すことが可能です。
ただし、いずれの方法でもすぐに買い手が見つかるとは限らないため、今すぐに雛人形の処分をしたい人には不向きであるといえます。
神社やお寺で人形供養をする
日本の伝統的な考え方では、ものには魂が宿るとされており、長年家族の一員として飾られてきた雛人形には特別な思い入れがあります。そのため、単に捨てるのではなく、神社やお寺で人形供養をしてから手放すと心が楽になります。
供養をお願いする際には、事前に問い合わせて、雛人形の受け入れが可能かどうか、また供養にかかる費用について確認しましょう。一般的には、供養料は数千円程度からで、供養を希望する人形の数や神社・お寺の規模によって異なります。
また、人形供養は神社やお寺以外に、供養専門業者や葬儀会社などにも依頼できます。
ゴミとして処分する
雛人形をゴミとして処分する方法は、最も手軽な選択肢といえるでしょう。自治体によって、燃えるゴミ、燃えないゴミ、または粗大ゴミとして分別されることがあるため、事前に自治体のゴミ出しルールを確認することが必要です。
雛人形は紙や木、布、陶器など、さまざまな素材で作られており、分別が必要になります。また、大きな雛人形を粗大ゴミとして処分する際には、事前連絡や廃棄場所、粗大ゴミシールの購入など自治体によって異なるルールがあるため、公式サイトなどで確認しましょう。
また、自治体のリサイクルセンターを利用することも考えられます。リサイクルセンターとは、家庭から出た資源物や灰を選別して保管できる施設で、雛人形の取扱いは自治体によって異なるため、利用できるかは確認が必要です。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者は、家庭で不要になった大型家具や家電などと一緒に、雛人形も回収してくれることが多いです。
不用品回収業者を利用するメリットは、処分費用はかかりますが、自宅まで業者が訪問して回収してくれ、大きな雛人形やセット全体を手軽に処分できることです。そのため時間がない人や、引っ越しなどで一刻も早く処分したい人に適しています。
しかし、業者選びには注意が必要です。信頼できる業者を選ばないと、不適切な処分（不法投棄など）をされたり、過剰な料金を請求されたりするリスクがあります。
そのため、事前に業者の口コミや評判を調べ、公式サイトにしっかりとした情報が掲載されているかをチェックするのが望ましいです。
また、一部の業者は、回収後に雛人形を供養してくれるサービスを提供しているところもあります。供養を希望する場合は、その旨を伝え、追加料金が発生するかどうかを確認しておくとよいでしょう。
寄付する
まだ使える状態の雛人形を有効活用したいなら、寄付という方法もあります。寄付先としては、保育園や幼稚園、福祉施設、地域の子ども会、または地元の文化団体などが考えられます。
このような施設では、雛祭りの時期に飾りとして活用されることが多く、雛人形が新しい持ち主のもとで再び役立つことになります。
寄付の際には、雛人形が受け入れ可能かどうか、またどのように使用されるかを事前に確認することが大切です。寄付を受け付けていない施設や団体もあるため、無理に送ることは避けましょう。
また、寄付する雛人形は、できれば綺麗に清掃しておきたいところです。寄付の際には、相手側に感謝の気持ちを伝えるとともに、説明書や箱があればそれも一緒に渡すと、次の持ち主にとっても使いやすくなるでしょう。
知人に譲る
小さな子どもがいる家庭や、伝統的な日本文化に興味を持っている知人がいる場合には、雛人形を譲るという選択肢も出てきます。
知人や親戚に譲ることの最大の利点は、雛人形が引き続き大切に扱われるという期待を持てる点です。相手が受け取った後でも、どのように使われているかを気軽に聞けるため、安心して処分できます。
ただし、特に大きなサイズの雛人形を譲る場合、そのことについて正確に伝え、受け取る側が保管スペースを確保するのに負担とならないようにする配慮が必要です。後々のトラブルを回避するために、事前にしっかりと情報共有しておきましょう。
地元の情報サイトを利用する
地元の情報サイトでは無料で告知を掲載でき、近隣で雛人形が欲しい人を募集できます。この方法は無料で利用できる点や居住地が近い人を探せる点がメリットです。取引が成立すれば、雛人形を直接引き取りに来てもらうことも期待できます。
ただし、告知をしてもすぐに引き取り手が見つかるとは限らない点がデメリットで、今すぐに雛人形を処分したい場合には、必ずしも適していません。
また、個人間のやりとりになるため、トラブルには注意が必要です。例えば、取引が成立した後に、相手が突然キャンセルするケースもあります。このような事態を回避するには、事前にキャンセルに関するルールを設定しておくと効果的です。
雛人形を処分するタイミング
雛人形を処分するタイミングとして多いのは、子どもが成長して独立したときと、住居の整理や引越しをするときという2つのケースです。
雛人形は娘の成長を祝うために用意されます。そのため、娘が成人し、独立した後に雛人形を処分するという選択をする家庭が多いです。娘自身が新居に持って行くかどうか、または家族の誰かが引き継ぐかを決めることもありますが、いずれにせよ、家族で話し合って決めることが望ましいでしょう。
引っ越しや住居の整理をする際に、雛人形を処分することを検討する家庭もあります。雛人形は場所を取るため、新しい住居に十分なスペースがない場合や、生活スタイルが変わった場合に、処分を考え始めます。このタイミングで、他の家庭用品と一緒に整理すれば、気分的にも新たな生活に向けた準備が整いやすくなるでしょう。
雛人形の買取をする場合のポイント
雛人形の買取を有利に進めるために押さえておきたいのが、以下の項目です。
- 付属品を揃えておく
- お手入れをしておく
- 適切な買取業者を選ぶ
これらが買取額を大きく左右することがあるため、参考にしてください。
付属品を揃えておく
雛人形は通常、屏風や台座などとセットで販売されており、これらの付属品を揃えることで、雛人形全体の価値を高めることが可能です。
オリジナルの屏風や台座が揃っている場合、それが揃っていない場合に比べて、査定額に大きな差が生まれます。また、雛人形に付随する小物や道具、説明書や保証書なども、揃っていると査定に有利に働きます。
こうした付属品は、特に有名作家が手がけた雛人形である場合、偽物でないことを示す証拠としても機能するため、高価買取を実現する上で非常に重要です。
お手入れをしておく
雛人形を買取に出す前に、適切にお手入れをすることも重要なポイントです。雛人形は繊細な素材で作られているため、長期間の保管によって、ホコリや汚れがつきやすくなります。
また、湿気や直射日光による色あせやカビの発生も、雛人形の価値を下げる原因となります。
お手入れは、まず、ほこりを取り除くことから始めましょう。柔らかいブラシや羽根はたきを使って、優しくほこりを払います。顔や手足の部分はデリケートなので、慎重に行う必要があります。布製の部分には、掃除機のノズルにガーゼなどを巻き付けて、弱い吸引力でほこりを吸い取る方法が有効です。
次に、カビが発生していないかを確認します。万が一、カビが発生している場合は、早めに除去することが大切です。軽いカビであれば、乾いた布で拭き取ることができますが、ひどい場合は専門のクリーニング業者に依頼する方が良いでしょう。
適切な買取業者を選ぶ
雛人形の買取価格は、どの買取業者でも同じというわけでは決してありません。適切な業者を選び、雛人形の価値を正当に評価してもらった上で、納得のいく売却ができるようにしましょう。
買取業者を選ぶ際は、雛人形の買取事例が確認できる買取業者を選びましょう。豊富な買取経験がある業者は、それまでの数多くの取引データがあるため適正な査定が期待しやすく、また販売ルートも多数持っている可能性が高いです。
また、雛人形など大きなサイズのアイテムを売る際は、出張買取の提供をしている買取業者を選ぶこともポイントです。出張買取が利用できれば、自分で雛人形を移動させることなくスタッフに任せられるため、手間なく買取ができます。買取成立後には即、現金を受け取れるのも出張買取のメリットです。
まとめ：雛人形の処分をする前にうるココへご相談ください
大切にしてきた雛人形の処分は、家族の思い出や感謝の気持ちがこもったものだからこそ、慎重に進めたいものです。処分方法はさまざまありますが、その中のひとつに買取があります。
買取は、雛人形を必要としている新しい持ち主の手に届けることと同じです。再び大事に扱ってもらえるなら雛人形にとっても喜ばしいことだと考えられ、心置きなく処分できるでしょう。
「うるココ」は、雛人形の買取を行う業者として、豊富な経験と実績を持っています。大切な雛人形を適正に評価し、納得のいく買取を提供いたします。さらに、出張買取サービスを利用することで、手間をかけずに安心して取引を完了できるのも大きなメリットです。
雛人形の処分を考えている方は、人形買取ができる、うるココへご相談ください。専門スタッフが丁寧に対応し、最適な処分方法をご提案いたします。あなたの大切な思い出が、次の世代に引き継がれるお手伝いをさせていただきます。
