一銭硬貨の価値はいくら?種類の見分け方と値がつく年号
1銭は1円の100分の1で、100枚集めてやっと1円になる小さなお金でした。それでも明治から戦争の終わりまで、竜の銅貨から桐の青銅貨、アルミ、錫と亜鉛へと形や素材を変えながら、70年あまり作り続けられてきました。
今はお金として使えず、1953年末に通用力を失っているので、価値は古銭としての値段で決まります。桐やアルミなど数の多い一銭は1枚数円〜数十円が目安ですが、明治の竜一銭や稲一銭はやや高めです。珍しい年号や未使用品、エラー硬貨には、さらに高い値段がつく例もあります。
昔の1銭を現在の円に換算する決まった基準はありません。
この記事では、一銭硬貨の種類別の価値や見分け方、高値がつく年号を解説します。
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一銭硬貨の価値一覧

まずは、一銭硬貨の種類を見分けるために、大きさや素材、図柄を確認しましょう。今の硬貨と比べると、竜一銭や稲一銭は500円玉よりひと回り大きく、桐一銭は10円玉ほど、アルミの一銭は1円玉より小さくて軽いものです。
| 種類 | 公式名称 | 素材 | 直径 | 重さ | 表/裏の図柄 |
|---|---|---|---|---|---|
| 竜一銭銅貨 | 1銭銅貨 | 銅(98%) | 27.878mm | 7.128g | 竜/「一銭」 |
| 稲一銭青銅貨 | 1銭青銅貨 | 青銅 | 27.878mm | 7.128g | 稲穂と「一銭」/旭日 |
| 桐一銭青銅貨 | 1銭青銅貨 | 青銅 | 23.03mm | 3.75g | 「一銭」と唐草/桐 |
| カラス一銭黄銅貨 | 1銭黄銅貨 | 黄銅 | 23.03mm | 3.75g | 海波と桐、八稜鏡/八咫烏と瑞雲 |
| カラス一銭アルミ貨 | 1銭アルミニウム貨 | アルミニウム | 17.5mm | 0.90g | 海波と桐、八稜鏡/八咫烏と瑞雲 |
| 富士一銭アルミ貨 | 1銭アルミニウム貨 | アルミニウム | 16.00mm | 0.65g/0.55g | 富士山/「一」 |
| 一銭錫貨 | 1銭錫亜鉛貨 | 錫50%・亜鉛50% | 15.00mm | 1.30g | 菊の紋章と唐草/文字のみ |
※富士一銭アルミ貨は昭和18年2月から0.55gに変更されています。
続いて、製造された時期と業者が公開している買取価格を一覧にしました。
| 種類 | 作られた年 | 発行枚数 | 業者の公開値 |
|---|---|---|---|
| 竜一銭銅貨 | 明治6年銘〜明治21年 | 約4億8,817万枚 | 並品10〜100円、未使用2,000円〜1万円台 |
| 稲一銭青銅貨 | 明治31年〜大正4年 | 約6,450万枚 | 並品20〜200円、未使用1,500〜1万円 |
| 桐一銭青銅貨 | 大正5年〜昭和13年 | 約21億8,550万枚 | 並品1〜50円 |
| カラス一銭黄銅貨 | 昭和13年6月〜11月 | 約1億1,360万枚 | 10〜200円 |
| カラス一銭アルミ貨 | 昭和13年11月〜昭和15年 | 約10億9,216万枚 | 並品1〜50円 |
| 富士一銭アルミ貨 | 昭和16年〜昭和18年 | 約29億2,724万枚 | 1〜70円 |
| 一銭錫貨 | 昭和19年〜昭和20年 | 約16億2,958万枚 | 1〜300円 |
※直径・重さ・発行枚数は造幣局のあゆみ、図柄は貨幣博物館の明治以降の貨幣の一覧、金額は複数の古銭買取業者が公開している価格をもとにしています。実際の査定額を保証するものではありません。
年号から種類を絞り込むこともできます。例えば、昭和13年銘には桐一銭やカラス一銭黄銅貨、カラス一銭アルミ貨の3種類があるため、図柄や素材の確認が必要です。一方、昭和19年銘なら一銭錫貨に当たります。なお、製造された時期と刻まれた年号が一致しない年もあります。
発行枚数を見ると、億単位で作られた種類が大半です。造幣局の年銘別の製造枚数によると、今の硬貨は1円玉から500円玉までの6種類を合わせても、令和7年銘で約6億1,500万枚です。いちばん多い富士一銭は、その5年分近い約29億枚も作られています。数が多い一銭は値がつきにくいと考えられますが、枚数だけで価値が決まるわけではありません。
例えば、竜一銭は4億枚以上作られていても、古さなどから桐一銭より高く評価される例が多く見られます。反対に、カラス一銭黄銅貨は約1億1,360万枚と少なめでも、業者の公開値は10〜200円ほどにとどまります。
いずれも1953年12月31日をもってお金としては使えなくなりました。
✅️ 合わせて読みたい:古銭買取の価格一覧|相場の目安と高く売るコツを解説
ここからは、各種類の特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。
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一銭硬貨の種類ごとの価値

一銭硬貨の中でも、比較的値がつきやすいのは明治時代の竜一銭銅貨と稲一銭青銅貨です。
桐一銭以降の硬貨は、珍しい年号などを除けば、1枚数円〜数十円にとどまるものが中心になります。
竜一銭銅貨
竜一銭銅貨は、明治6年銘から作られた最初の一銭硬貨です。表面に大きく描かれた竜が特徴で、明治時代の古銭らしい重厚なデザインをしています。
同じ竜の図柄を使った二銭銅貨や半銭銅貨もありますが、一銭銅貨より大きいものが二銭銅貨、小さいものが半銭銅貨です。二銭銅貨は今の500円玉よりずっと大きく、二銭銅貨の価値は年号やウロコの形でも変わります。
半銭銅貨のほうは5円玉ほどの大きさで、明治10年の角ウロコなど半銭銅貨の価値が高い年号もあります。
その後、竜の図柄は貨幣から姿を消しました。造幣局によると、日清戦争後に竜を元首の象徴とするのは清国の思想だという声が高まったためといわれています。
明治初期の硬貨という古さもあり、一般的な桐一銭などと比べて高い値段がつく例が多い種類です。業者の公開値では、並品でも10〜100円、未使用なら2,000円〜1万円台の例も見られます。
稲一銭青銅貨
稲一銭青銅貨は、明治31年から大正4年まで製造された硬貨です。
竜一銭と同じ大きさですが、表面には稲穂と「一銭」の文字、裏面には旭日が描かれています。大きさだけでは区別できないため、図柄を確認しましょう。
一銭硬貨の中では発行枚数がもっとも少ない種類で、特別な年号でなくても、後に作られた一銭硬貨より高い価格がつく例があります。17年かけて作られた約6,450万枚は、令和7年銘の10円玉1年分の半分にも届きません。業者の公開値では、並品で20〜200円、未使用なら1,500〜1万円ほどです。
桐一銭青銅貨
桐一銭青銅貨は、大正5年から昭和13年まで長く製造された硬貨です。
それまでの竜一銭や稲一銭より小型化され、図柄には初めて菊唐草が採用されました。
発行枚数が多く、古い硬貨の中でもよく見かける一銭です。業者の公開値も並品で1〜50円ほどです。同じころの硬貨やお札は、大正時代のお金の種類と価値で確かめられます。
大正10年や大正11年の価値を調べる人もいますが、これらは特別に値がつく年号には含まれていません。年号そのものより、硬貨の保存状態などが評価を左右します。
カラス一銭黄銅貨
カラス一銭黄銅貨は、昭和13年6月から11月までの短い期間に製造された硬貨です。
裏面には、日本神話に登場する八咫烏(やたがらす)が描かれています。
昭和13年の臨時通貨法によって、それまでの青銅貨から黄銅貨へと素材が変更されました。
直径と重さは桐一銭と同じなので、黄銅の色合いと八咫烏の図柄が見分ける手がかりになります。素材は今の5円玉と同じ黄銅で、重さもちょうど5円玉と同じです。
製造期間は半年ほどですが、発行枚数は1億枚を超えています。作られた期間が短いからといって、特別に珍しい硬貨とはいえません。業者の公開値も10〜200円ほどです。
カラス一銭アルミ貨
カラス一銭アルミ貨は、昭和13年11月から昭和15年まで製造されました。
銅の調達が難しくなったことを背景に、黄銅からアルミニウムへと素材が変更されています。造幣局によると、貨幣の材料に純アルミニウムを採用したのは初めてです。
図柄は黄銅貨と同じ八咫烏ですが、白っぽい色と軽さで区別できます。手に取った感触は、今の1円玉に近い軽さです。
業者の公開値は並品で1〜50円ほどですが、昭和14年銘の中には「ル四」と呼ばれる手替わりがあり、一般的なものより高く評価される例もあります。
富士一銭アルミ貨
富士一銭アルミ貨は、昭和16年から昭和18年にかけて作られた硬貨です。
表面には富士山、裏面には大きく「一」の文字が描かれています。八咫烏を使ったそれまでの一銭とは、見た目が大きく異なります。
戦時中の金属不足を背景に、昭和18年2月からさらに軽量化されました。そのため、昭和18年銘には重さの異なる2種類が存在します。軽いほうは、今の1円玉の半分ほどの重さです。
一銭硬貨の中でもっとも発行枚数が多く、未使用でも数十円程度という業者の公開値が見られる種類です。戦時中のほかの硬貨やお札については、昭和のお金の価値とはにまとめています。
一銭錫貨
一銭錫貨は、昭和19年から昭和20年にかけて作られた、最後の一銭硬貨です。
正式名称は「1銭錫亜鉛貨」で、錫と亜鉛を半分ずつ使用しています。材料となる金属が不足する中、当時の占領地から比較的調達しやすかった素材が選ばれました。
一銭硬貨の中でもっとも小さく、金属もやわらかい硬貨です。1円玉よりひと回り小さいのに、手に取ると1円玉より少し重く感じます。業者の公開値は1〜300円ほどで、昭和20年銘の未使用品でも500円前後の例が見られる程度です。
昭和20年8月の終戦後にも、菊の紋章と「大日本」の文字が入ったまま製造が再開されましたが、約1か月で打ち切られています。
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一銭硬貨の価値が上がる条件

同じ一銭硬貨でも、年号や保存状態によって評価は変わります。
特に確認したいのは、次の3つです。
- 値がつく年号に該当するか
- 未使用に近い状態が保たれているか
- 製造時に生じたエラーがあるか
順に見ていきます。
値がつく年号
一銭硬貨には、同じ種類でも高い値段がつく年号があります。
古銭買取業者の公開値では、次の年号に高い例が見られます。
| 種類 | 年号 | 業者の呼び名 | 業者の公開値 |
|---|---|---|---|
| 竜一銭銅貨 | 明治6年銘 | なし | 並品100〜2,000円、未使用1万〜2.5万円 |
| 竜一銭銅貨 | 明治14年銘の一部 | 大四 | 並品100〜2,000円、未使用1万〜2.5万円 |
| 稲一銭青銅貨 | 明治33年銘・明治35年銘 | なし | 並品100〜400円、未使用6,000〜1.2万円 |
| 桐一銭青銅貨 | 昭和4年銘・昭和5年銘 | なし | 並品100〜1,000円、未使用2,000〜1.2万円 |
| カラス一銭アルミ貨 | 昭和14年銘の一部 | ル四 | 未使用で千円台の例 |
※複数の古銭買取業者による公開価格をまとめたものです。年号や手替わりだけで上記の価格が保証されるものではありません。
表にない大正10年や大正11年、昭和13年、明治10年などには、年号そのものによる価格の上乗せは見られません。
また、「大四」や「ル四」は同じ年号のすべての硬貨を指すものではなく、一部の手替わりに付けられた呼び名です。
なお、明治2年・3年銘の試作の一銭もありますが、流通用に作られた硬貨とは異なります。業者の公開値では30万〜40万円という別格の例もあります。
未使用の状態
古銭は、同じ種類や年号であっても保存状態によって値段が大きく変わります。
例えば、明治時代の一銭硬貨では、並品なら数十〜数百円程度でも、未使用品には数千円から1万円以上の業者の公開値がついている例があります。値段の桁が2つ変わることもあるわけです。
古銭買取業者の説明では、手で触れた跡や洗浄した跡があると、評価が下がるとされています。
見た目がきれいだからといって、未使用品として評価されないこともあります。硬貨の状態は、古銭の専門知識を持つ査定員に確かめてもらうのが確実です。
エラー硬貨
製造時に通常とは異なる状態で仕上がった硬貨は、エラー硬貨と呼ばれます。
一銭硬貨でも、次のような製造上のエラーが知られています。
- 陰打ち
- 片面打ち
- ズレ打ち
- 傾打
陰打ちは片面の図柄が反対の面にも凹んだ形で写ったもの、片面打ちは片面にしか図柄がないもの、ズレ打ちは図柄が中心からずれたもの、傾打は表と裏の向きが傾いたものです。
古銭買取業者の公開情報では、こうしたエラー硬貨に数千円〜数万円の値段がついた例もあります。ただし、いずれも個別の事例であり、同じ価格になるとは限りません。
図柄の位置や刻印に違和感があっても、見た目だけでエラーと断定するのは難しいため、専門業者に確認してもらいましょう。
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一銭硬貨の手放し方

一銭硬貨は現在、お金として使うことも、銀行で新しい硬貨に交換することもできません。手放すなら、古銭としての価値を確かめることになります。
特に、明治時代の竜一銭や、珍しい年号や未使用品、エラー硬貨と思われるものは、古銭の査定を受けてみると良いでしょう。
うるココでも古銭の出張買取に対応しているため、ほかの古い硬貨やお札が一緒に見つかったときは、まとめて相談できます。
数が多い一銭はまとめて見てもらう
桐一銭や富士一銭、一銭錫貨などは発行枚数が多く、年号に特徴がなければ、1枚だけでは値がつきにくい硬貨です。
実際に、ある古銭店の買取価格表では、特定の一銭硬貨を枚数で数えず、1gあたり1円という重さで評価している例もあります。重さ3.75gの桐一銭なら、1枚4円ほどの計算です。
実家の片付けなどでは、一銭硬貨だけでなく、ほかの古い硬貨やお札が一緒に出てくることもあるでしょう。
見つかった古銭は、まとめて査定に出せば手間を減らせます。自分で細かく種類を分ける必要もありません。
査定の前に磨かない
古い一銭硬貨に汚れや変色があっても、査定前に磨くのは避けましょう。
硬貨を洗ったり、研磨剤や薬品を使ったりすると、表面が傷んで評価が下がると古銭買取業者は説明しています。10円玉と同じ青銅の桐一銭や稲一銭も、10円玉を酢でこするような磨き方は向きません。
見た目がきれいになっても、古銭としての評価は上がりません。
汚れや変色はそのままにして、現在の状態で査定を受けるのが良いでしょう。
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一銭硬貨の価値でよくある質問
1銭は何円ですか?
1銭は0.01円で、100枚集めると1円になります。造幣局によると、明治4年の新貨条例で円・銭・厘の単位が設けられ、銭は円の100分の1、厘は銭の10分の1と定められました。
1銭は今で言うといくらですか?
昔の1銭が現在の何円に相当するか、正確に換算することはできません。造幣局は比較する対象によって数値が変わると説明しており、日本銀行も当時と現在のお金の価値を単純に比べるのは難しいとしています。
一銭硬貨は今も使えますか?
一銭硬貨は小額通貨整理法により1953年12月31日限りで通用力を失い、現在は使えません。1954年6月30日で引き換えも終了しており、合計50銭未満は当初から引き換え対象外でした。日本銀行でも古いお金の交換はできず、残るのは古銭としての価値です。
一銭陶貨に価値はありますか?
一銭陶貨は、戦争末期の昭和20年に陶器で製造されたものの、発行されなかった貨幣です。陶貨は京都や愛知県の瀬戸、佐賀県の有田といった焼き物の産地で作られました。造幣局によると、終戦に伴って粉砕処分されており、流通していた一銭硬貨とは区別されます。
まとめ
一銭硬貨は、500円玉より大きい竜一銭から1円玉より小さい錫貨まで、70年あまりのあいだに素材も大きさも変わってきました。同じ1銭でも明治の竜一銭と昭和のアルミの一銭では値段が大きく違い、見分ける手がかりは大きさと素材にあります。
手元の一銭を調べるときは、次のことを押さえておきましょう。
- 今の硬貨と大きさを比べて種類を見分ける
- 明治の一銭は値がつきやすい
- 珍しい年号は表で確かめる
一銭硬貨は古いお金ですが、高値がつくのは一部です。桐一銭やアルミの一銭など、発行枚数の多いものは、1枚だけではほとんど値段にならないのが実情です。一方で、珍しい年号や状態の良い硬貨が混ざっているなら、見た目だけで価値を判断するのは難しいでしょう。
明治時代の一銭や、ほかの古銭が一緒に見つかったときは、うるココの古銭買取で価値を確かめてみてください。出張買取なら、自宅にある古銭をまとめて見てもらえます。
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