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古いピアノの買取相場はいくら?グランドピアノ・アップライトピアノなど種類別に解説

ステージ上のグランドピアノ

家の片隅で静かに眠っているピアノ。「もう使わないから処分したいけれど、どうしたらいいのだろう?」「買取してもらえるのかな?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

実は、古いピアノでも、メーカーや型番、状態によっては、予想以上の価値がつきます。グランドピアノなら数十万円から数百万円、一般的なアップライトピアノでも数万円から数十万円の価格で取引されているのです。

この記事では、ピアノの種類別の買取相場から、高く売るためのコツ、そして買取できない場合の対処法まで、ピアノの買取に関する疑問を徹底的に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

また、ピアノなど楽器買取の疑問や相談はうるココまでお問い合わせください。

目次

古いピアノの買取相場は?

古いピアノの買取相場を紹介する前に、まずピアノの種類と有名メーカーについておさらいしておきましょう。買取相場は、これらの違いによって大きく異なります。

ピアノの種類

ピアノ の種類は大きく4つに分類できます。

  • グランドピアノ
  • アップライトピアノ
  • 電子ピアノ
  • キーボード

最も高級なグランドピアノは、優れた音質と豊かな音量を持ち、コンサートホールなどでも使用される本格的な楽器です。状態の良い新しいモデルであれば数十万円から数百万円の買取価格がつきます。

次に、一般家庭でもよく見かけるアップライトピアノは、グランドピアノよりもコンパクトながら本格的な演奏が可能な楽器として広く普及しています。

電子ピアノは、アコースティックピアノの音色を電子的に再現したもので、さまざまな機能を搭載したモデルがあります。

最後に、最もカジュアルな電子楽器として親しまれているのが、キーボードです。持ち運びのしやすさから音楽教室や趣味での使用に適しています。

ピアノの有名メーカー

ピアノの有名メーカーは国内外に多数ありますが、中古市場でよく取引されるピアノとして、以下のような分け方をします。

  • ヤマハ
  • カワイ
  • その他

国内最大手のヤマハは、世界的な知名度と信頼性から中古市場でも高い需要があります。日本を代表するメーカーであるカワイも、確かな品質で評価が高く、中古買取市場で安定した価格を保っています。

グランドピアノの買取相場

では、グランドピアノの買取相場をヤマハ・カワイ・その他に分けて紹介します。

ヤマハのグランドピアノ

ヤマハは日本を代表するピアノメーカーとして、国内外で高い評価を得ています。ヤマハのグランドピアノの代表シリーズとしてCシリーズやGシリーズがあり、これらは中古市場でも高値がつきます。

モデル買取相場の目安
C145万円
C255万円
C365万円
G1B30万円
G2E25万円

カワイのグランドピアノ

ヤマハと並ぶ日本の2大ピアノメーカーであるカワイは、RXシリーズを中心に、安定した品質で評価が高く、中古市場でも人気があります。全体的に、ヤマハよりも買取価格はやや低い傾向がありますが、使用感などによっても異なります。

モデル買取相場の目安
RX135万円
RX340万円
KG1C10万円
CA4030万円
NX4035万円

その他のグランドピアノ

スタインウェイ&サンズやベーゼンドルファーなどの海外の伝統ある高級ブランドは、特に高額での取引がされています。ただし、個体差が大きく、状態による価格の変動も大きくなります。

モデル買取相場の目安
スタインウェイ&サンズ モデルB500万円〜
ベーゼンドルファー モデル200350万円〜
ベヒシュタイン モデルL100万円〜

アップライトピアノの買取相場

次に、アップライトピアノの買取相場をヤマハとカワイに分けて紹介します。

ヤマハのアップライトピアノ

ヤマハのアップライトピアノは、U1やU3といった人気モデルを中心に、中古市場でも安定した需要があります。

モデル買取相場の目安
U1E3万円
U1A10万円
U30020万円
YU115万円
YU525万円

カワイのアップライトピアノ

カワイのアップライトピアノは、Kシリーズを中心に高い評価を得ています。ヤマハと比べてやや買取価格が低めですが、状態の良いものは高額査定も可能です。

モデル買取相場の目安
BL516万円
KS5F5万円
US605,000円
KL68C10万円
KL70415万円

電子ピアノの買取相場

電子ピアノでは、ヤマハやカワイ以外にも、ローランドやコルグ、カシオなども有名です。これらの買取相場を紹介します。

メーカーモデル買取相場の目安
ヤマハCLP-745R7万円
ヤマハAVANTGRANDO10万円
カワイMP11SE6万円
カワイCA701A9万円
ローランドHP-6055万円
ローランドLX7088万円
コルグLP-3502万円
コルグC-3401万円
カシオPX-S10001.5万円
カシオPX-S60008万円

キーボードの買取相場

キーボードは、ピアノと比べて初心者でも気軽に購入できる価格帯で販売されており、買取価格も低くなる傾向があります。しかし、有名メーカーのものなら高値がつくモデルもあります。

メーカーモデル買取相場の目安
ヤマハMOXF85万円
ヤマハP-225B2.5万円
ローランドFA-075万円
ローランドJUNO-DS614万円
コルグSV1-883万円
コルグNAUTILUS-8810万円
カシオAP-S5000GP5.5万円
カシオPX-360M1.5万円
アカイMPK2255,000円
アカイMINIAK9,000円

古いピアノの買取額に影響する条件

古いピアノの買取額を左右するものとして、年式や状態、搬出の状況などが挙げられます。

年式

ピアノの寿命は30〜100年ともいわれますが、新しいものほど高価買取の対象となりやすいです。実際には、30年ほどが良い音を出せる限界ともいわれ、それ以上古い年式のものは買取できないこともあります。

ピアノには木材が使用されていることから、経年劣化が避けられません。また、ピアノの鍵盤にはそれぞれ弦が張られ、常に張力がかかっているため、使用していなくても徐々に負担が蓄積していきます。

古いピアノは、修繕費用もかかります。買い取ったピアノは、可能な限りピアノ本来の状態に近づけてから再販されるため、修繕費用がかかるほど買取価格から差し引かれることになるのです。

以上のような理由から、年式の古いものは買取価格が低くなりやすいといえます。ただし、メンテナンスが適切にされ、劣化がそれほど進んでいなければ、買取価格への影響は少なくなるでしょう。

状態

ピアノの状態は、外観と内部の状態の両方が査定対象となります。外観については、傷や打痕、日焼けなどの有無が価格に影響を与える要因です。特に、光沢のある黒いピアノは表面の傷が目立ちやすいため、少しの傷が買取額を大きく下げる要因となることもあります。

ピアノ内部の状態としては、弦やハンマーの保存状態などが挙げられます。定期的な調律やメンテナンスの履歴があれば、良好な状態を証明できるため高評価に繋がります。

また、保管環境も重要で、適切な温度・湿度管理がされていたかどうかも重要です。カビや虫食いの痕跡がある場合は、大幅な減額要因となります。

搬出の状況

ピアノの設置場所や搬出経路は、搬出作業にかかる工数や費用に関わるため、買取価格に影響します。エレベーターのある建物や1階に設置されているピアノであれば、搬出作業が比較的容易なため、買取価格への影響は少ないでしょう。

一方で、階段を使って搬出しなければならない場合や、狭い通路で長距離の移動を余儀なくされる場合は、特殊な搬出作業が必要となり、その費用が買取価格から差し引かれます。ピアノが3階に置かれており、クレーン作業が必要な場合などには、数万円の費用が発生することもあります。

古いピアノを高く売るコツ

古いピアノでも、以下の条件を満たせば、より高く売ることができます。

  • 付属品を揃える
  • お手入れをしておく
  • 信頼できる買取業者を選ぶ

いずれも買取における基本事項となるため、必ず押さえておいてください。

付属品を揃える

ピアノを売る際は、以下のような付属品とセットにしておくことで買取価格が上がります。

  • ピアノ椅子
  • トップカバー
  • 鍵盤カバー
  • 譜面台
  • 説明書
  • 保証書
  • 調律・修理点検記録

ブランドやモデルごとのオリジナル付属品は中古市場で価値が高く評価されることが多いため、可能な限り揃えておくと良いでしょう。付属品が全て揃っていると「大切に使われていたピアノ」として、業者や購入者からの印象も良くなります。

お手入れをしておく

ピアノはデリケートな楽器であるため、メンテナンスがされているかどうかが査定に大きく影響します。ピアノ表面や鍵盤の清掃、内部のホコリ除去、さらに定期的な調律を行っていると、良好な状態であると判断されやすいでしょう。

また、鍵盤がきれいでスムーズに動き、外観に傷や変色が少ない場合は、使用感が少ないと見なされ、価値が高く見積もられやすいです。

信頼できる買取業者を選ぶ

買取業者の選定は、ピアノの種類や売却の状況によって最適な選択肢が変わってきます。高級グランドピアノを売却する場合は、楽器専門の買取業者を選ぶことが望ましいです。専門業者は、ピアノの価値を適切に評価でき、丁寧な取り扱いと搬出が期待できるためです。

一方、アップライトピアノや電子ピアノ、キーボードなど、比較的手頃な価格帯の楽器の場合は、総合的な買取業者も良い選択肢となります。

引越しや遺品整理など、ピアノ以外の家財道具も同時に処分したいとき、複数の品目を取り扱う買取業者のほうが便利といえます。このような業者は、家具や電化製品、衣類など幅広い商品の買取に対応し、一度の訪問で複数のアイテムの査定と買取が可能です。

いづれにせよ、買取業者を選ぶ際は、取引実績や口コミ評価、対応の丁寧さなどを確認しましょう。また、無料の出張査定サービスを提供しているか、搬出費用の負担がどうなるかなども、検討ポイントとなります。

ピアノの買取方法

ピアノに限らず、一般的な買取方法は以下の3つです。

  • 出張買取
  • 店頭買取
  • 宅配買取

グランドピアノやアップライトピアノなどの大型楽器を売る際、ほとんどが出張買取を選ぶことになります。電子ピアノやキーボードなどそれほど大きさや重量がない楽器の場合、店頭買取や宅配買取も選択肢に含まれます。

出張買取

出張買取は、買取業者が直接自宅まで訪問して査定・引き取りを行う方法です。グランドピアノやアップライトピアノなどの大型ピアノは、この出張買取が基本となります。

ピアノは非常に重く、専門的な技術や専用の運搬道具が必要になるため、買取業者が運搬も含めて対応してくれる出張買取が利便性の高い方法です。

出張買取では、査定員が現地でピアノの状態を確認し、査定額がその場で提示されるため、実際の運搬費用や手間を含めた納得のいく価格が期待できます。また、買取から運搬まで一貫して業者が対応するため、搬出作業の負担を軽減できるのも大きなメリットです。

店頭買取

店頭買取は、買取業者の店舗に直接ピアノを持ち込んで査定してもらう方法です。持ち込む手間はかかりますが、すぐに査定結果を知り、その場で現金化できるのが利点です。

ただし、ピアノは大型で重量があるため、持ち込みには手配や運搬が必要になります。電子ピアノやキーボードなど比較的軽量な機種は店頭買取も可能ですが、グランドピアノやアップライトピアノのような大型ピアノを店頭まで運ぶのは現実的でないことが多く、この方法は主に小型の電子ピアノや楽器全般に利用されることが多いです。

宅配買取

宅配買取も電子ピアノやキーボードなど、比較的コンパクトな楽器に適した方法です。オンラインで申し込みを行い、宅配便で買取業者に送付します。

宅配買取の利点は、自宅に居ながら手続きができ、時間や場所の制約が少ないことです。また、複数の業者に同時に査定を依頼できるため、より高額での売却チャンスが増えます。

ただし、配送中の破損リスクがあるため、電子楽器であっても適切な梱包が必要です。

ピアノの買取手順

ピアノの買取手順として、出張買取の利用方法を説明します。買取に慣れない初心者の方でも、どのような手順を踏めば良いか分かります。

事前準備

まずは売却予定のピアノの情報を整理します。メーカー名、型番、製造年、購入時期、保証書や取扱説明書の有無、調律の記録など、できるだけ詳しい情報を用意します。

型番の記載場所は、ヤマハの場合、グランドピアノでは大屋根を開けて本体内部のフレーム右上、アップライトピアノでは鍵盤手前の天屋根のフタを開けて金色のフレーム右側か中央となるため、確認してみてください。

また、ピアノの周辺を整理し、査定時に全体が確認できるようにしておくことも重要です。同時に、搬出経路となる通路や階段なども確認し、搬出の際の障害物を把握しておきます。

見積もり依頼

買取業者に見積もり依頼を行います。電話やウェブサイトのフォームから、ピアノの基本情報(メーカー、型番、年式など)と、設置場所の情報(階数、エレベーターの有無など)を伝えます。

多くの場合、この段階でおおよその査定額の目安を知ることができます。また、出張査定の日時調整も行います。

出張査定

約束の日時に査定員が自宅を訪問します。査定員は、主に以下の点をチェックします。

  • 外装の状態(傷、汚れ、日焼けの有無)
  • 鍵盤の状態(動作、変色、汚れ)
  • 音の出具合(音程、音質)
  • 内部パーツの状態
  • 付属品の有無と状態

同時に、搬出経路の確認も行われ、場合によってクレーンが必要かどうかなども判断されます。

価格の提示と承諾

査定完了後、その場で買取価格が提示されます。価格に納得できれば、その場で契約を進めることができます。提示価格に不満がある場合は交渉することも可能です。

また、他社の査定も考慮したい場合は、その旨を伝えて検討時間を取ることもできます。

ピアノの搬出作業と代金の受取り

専門スタッフにより、ピアノや家具などへの傷がつかないよう慎重に作業が進められます。搬出完了後、代金の受け取りとなります。現金での支払いが一般的ですが、振込対応も可能な業者も多くあります。

買取できないピアノの特徴

下記のようなピアノは、再販が難しく買取できないことがあります。

  • 音が出ない
  • 内部が傷んでいる
  • 大きなキズがある

それぞれ詳細を説明します。

音が出ない

音が出ないピアノは、買取対象から外れることが多くなります。鍵盤を押しても音が出ない、特定の音だけが鳴らない、音が極端に小さいなどの症状がある場合です。

これらの問題は、弦が切れている、ハンマーが正常に上がらない、ピアノ内部のアクション機構が故障しているなどさまざまな原因で発生します。修理が可能な場合でも、修理費用が高額になることが多く、買取価値を大きく下げる要因となります。

また、電子ピアノやキーボードの場合は、電源が入らない、スピーカーやアンプの故障により音が出ないなどの症状があると、買取は難しくなります。

内部が傷んでいる

ピアノ内部の状態で深刻な問題となるのは、湿気やカビによる響板の劣化や破損です。このような症状は、長期間の湿気や温度管理の不備によって引き起こされることが多く、一度発生すると完全な修復が困難となります。

また、ピンやアクション機構の著しい劣化、響板のヒビ割れなども、買取を断られる原因となります。

とりわけ、響板のトラブルが出るとピアノの寿命であると見なされやすいです。響板はピアノの心臓部であるといわれるほど重要なパーツであり、この響板に深刻なダメージが及んでいると新品のピアノが買えるほど修繕費用がかかることもあります。

大きなキズがある

目立つ場所にある深い傷や凹み、天板の割れなどは、修復が困難で、商品価値を著しく低下させます。経年による変色や日焼けが極端な場合も、買取が難しくなる要因となります。

特にピアノは室内のインテリアとしても重要な役割を果たすため、外観の状態は重視されます。落下や衝突による大きな損傷、火災や水害による被害なども、買取を不可能にする深刻な損傷として扱われます。

古いピアノが買取できなかったときの処分方法

もし古すぎたり壊れていたりして、ピアノに値がつかず買取してもらえなかった場合、他にどのような処分方法があるのか紹介します。ピアノ処分については、関連記事も参考になります。

粗大ゴミに出す

ピアノを粗大ゴミとして処分するのは、実は、多くの自治体が不可としています。そのため、まずは自治体の粗大ゴミ受付窓口に連絡し、対応の可否を確認する必要があります。

多くの自治体では、サイズや重量の制限があり、特にアップライトピアノやグランドピアノは受け付けていないことが一般的ではあるでしょう。受け入れ可能な場合でも、解体が必要となることが多く、専門業者による解体作業が前提となります。

また、処分費用も一般的な粗大ゴミより高額になることが予想されます。電子ピアノやキーボードは比較的受け入れられやすいですが、事前に自治体の規定を確認する必要があります。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼する選択肢は、確実な処分方法のひとつです。業者が自宅まで来て、搬出から処分までを一括で行ってくれます。特に大型のアコースティックピアノの場合、専門の機材と人員を持つ業者に依頼すれば、安全かつスムーズな処分が期待できます。

ただし、業者選びは一定の注意が必要です。必ず「一般廃棄物処理業許可」を取得している業者であることを確認しましょう。

また、処分費用は搬出の難易度や階数、エレベーターの有無などによって変動します。中には、部品のリサイクルを前提に、比較的安価で引き取ってくれる業者もあります。契約時には、処分方法や料金の内訳を明確にし、追加料金が発生しないよう、事前に確認することが大切です。

リサイクルショップで売る

状態が良好な電子ピアノやキーボードであれば、リサイクルショップでの買取が可能な場合があります。特に、比較的新しい機種や人気モデルであれば、中古品として再販可能なため、売却できる可能性があるでしょう。

ただし、アコースティックピアノの場合、保管スペースや専門知識が必要となるため、一般のリサイクルショップでの取り扱いは稀です。

また、リサイクルショップでの買取は、店舗の方針や在庫状況によって大きく異なります。電子楽器を専門に扱うリサイクルショップであれば、より現実的な選択肢となりますが、そのような店舗は都市部に集中しており、地域によっては選択肢が限られます。

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ここまで、古いピアノの買取について詳しく解説してきました。古いピアノの買取には、年式や状態、搬出の状況が買取額に大きな影響を与えます。ヤマハやカワイの人気モデルであれば比較的高額での買取が期待できますが、状態や機種に応じてさまざまな選択肢を検討することが肝心です。

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