大正時代のお金の種類と価値
大正時代は、1912〜1926年と14年間だけでしたが、数多くの硬貨が発行されました。
その中でも発行枚数の少ないものには希少価値が認められ、高価買取の対象になるものもあります。
そこで本記事では、大正時代のお金について主な古銭・古紙幣を紹介します。
大正時代のお金の種類
大正時代に発行されたお金を紹介します。
青銅貨
通貨 | 発行年 | 枚数 |
---|---|---|
五厘青銅貨 | 大正5〜8年 | 約4200万枚 |
稲一銭青銅貨 | 明治31年〜大正4年 | 約6450万枚 |
桐一銭青銅貨 | 大正5年〜昭和13年 | 約21億8500万枚 |
以上が、大正時代に発行された青銅貨です。
白銅貨
通貨 | 発行年 | 枚数 |
---|---|---|
大型五銭白銅貨 | 大正6〜9年 | 約8300万枚 |
小型五銭白銅貨 | 大正9年〜昭和7年 | 約4億5800万枚 |
十銭白銅貨 | 大正9年〜昭和7年 | 約6億6000万枚 |
以上が、大正時代に発行された白銅貨です。
銀貨
通貨 | 発行年 | 枚数 |
---|---|---|
旭日十銭銀貨 | 明治40年〜大正6年 | 約2億1000万枚 |
旭日五十銭銀貨 | 明治39年〜大正6年 | 約1億4000万枚 |
小型五十銭銀貨 | 大正11年〜昭和13年 | 約7600万枚 |
新一円小型銀貨 | 明治20年〜大正3年 | 約1億6000万枚 |
八咫烏五十銭銀貨 | 大正7〜8年 | 約3000万枚 |
以上が、大正時代に発行された銀貨です。
金貨
通貨 | 発行年 | 枚数 |
---|---|---|
新五円金貨 | 明治30年〜昭和5年 | 約130万枚 |
新二十円金貨 | 明治30年〜昭和7年 | 約5000万枚 |
以上が、大正時代に発行された金貨です。
大型五銭白銅貨
- 希少価値 ★★★☆☆
- 時代背景:大正6年 / 1917年 / 大正時代
- 素材:銅、 ニッケル
大正5年の貨幣法の第3次改正で、識別・偽造防止目的で有孔コインが採用されました。
前2代とサイズは同じですが、厚みは少し薄く、表が菊の紋章と桐、裏が青海波と八稜鏡、ギザなしデザインです。
普通品・普通年のもので1000円程度までですが、大正6~7年のものは、買取価格が2~3倍になることもあります。
小型五十銭銀貨
- 希少価値 ★★☆☆☆
- 時代背景:1922年 / 大正11年 / 大正時代
- 素材:銀、 銅
大正11年発行の小型五十銭銀貨は、第一次世界大戦後の好景気で銀地金が高騰したことにより失われた銀貨が多くあります。
小銭不足という環境でしたが、大正9年をピークに大正10年頃には銀価格が安定し、改めてこの銀貨が造られました。
デザインは表面が鳳凰なので鳳凰五十銭銀貨とも呼ばれます。
買取相場は、100〜4,000円程度です。
小型五銭白銅貨
- 希少価値 ★★☆☆☆
- 時代背景:1920年 / 大正9年 / 大正時代
- 素材:銅、 ニッケル
大正3年の第一次世界大戦時の銀相場の高騰で、小銭が極端に不足したので、銀貨の代わりに臨時の少額紙幣が発行されました。
銀価格が安定したので、少額紙幣を回収するために十銭白銅貨と一緒に大正12年まで大量に発行されたました。
買取相場は、1,000〜2,000円程度です。
十銭白銅貨
- 希少価値 ★★☆☆☆
- 時代背景:大正9年 / 1920年 / 大正時代
- 素材:銅、 ニッケル
十銭白銅貨は大正9年発行に発行されましたが、その当時、大戦の影響で銀の地金価格が急騰したため、銀貨は大量の溶かされ地金になって海外流出し、小銭が極端に不足しまし。
政府は臨時対策で少額紙幣(50銭・20銭・10銭)を発行したのですが、この硬貨は、その少額紙幣の回収をするために多量に発行されました。
表は菊と桐の紋章が、裏は青海波と八稜鏡で中央に穴が開いています。
買取相場は、100〜2,000円程度です。
大正政府紙幣 十銭
- 希少価値 ★★☆☆☆
- 時代背景:大正6年 / 1917年 / 大正時代
- 素材:紙
デザインは、明治時代発行の政府紙幣を流用しましたが、硬貨のように発行年数が印字されています。
大正政府紙幣は、発行年や状態により相場が変わるので、古銭を取り扱っている買取業者に査定依頼することをおすすめします。
買取相場は、5,000円程度になるものもあります。
大正兌換銀行券 大正武内5円
- 希少価値 ★★☆☆☆
- 時代背景:大正5年 / 1916年 / 大正時代
- 素材:紙
大正時代に日本銀行が発行した紙幣が大正兌換銀行券です。
第一次世界大戦で、日本は好景気になったので、紙幣取引きをスムーズにするため、20円紙幣が新たに発行されました。
兌換券とされていますが、大正6~30年まで、日本の金本位制度がストップしていたので、銀貨等への交換はありませんでした。
買取相場は、2,000〜1万円程度です。
シベリア出兵軍票
- 希少価値 ★★★☆☆
- 時代背景:大正8年 / 1919年 / 大正時代
- 素材:紙
シベリア出兵軍票は、第一次世界大戦中に日本政府が発行した疑似紙幣の一種で、額面は、10銭、20銭、50銭、1円、5円、10円の7種類が発行されました。
ただ5円と10円は、流通量が発行数の4割程度で、政府の回収もよかったので、コレクター人気が高くなっています。
未使用品の10円札は、10〜100万円もの価値がつくこともあります。
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大正時代のお金について紹介しました。短い大正の間に発行された硬貨・紙幣は数多く存在し、高額で取引されるものもあります。
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