ルイヴィトン・ダミエの歴史とは?ブランドの味わいが深まる豆知識
ルイヴィトンの定番ラインとして愛され続けているダミエは、いつ・どのように誕生したのでしょうか。
この記事では、ダミエ誕生のきっかけやモノグラムとの関係、ダミエの代表ラインなどについて紹介します。
ルイヴィトンのダミエ愛用者なら、その歴史の理解がより財布やバッグなどダミエ製品への愛着を深めてくれるでしょう。
ルイヴィトン定番ライン「ダミエ」とは
ダミエは、ルイヴィトンの定番ラインのひとつです。1888年に創業者のルイ・ヴィトンの息子であるジョルジュ・ヴィトンがデザインし、1889年のパリ万博で金賞を受賞してから世界的に有名となりました。
「ダミエ」とはフランス語で「市松模様」という意味で、ベージュと茶色の正方形が交互に並んだデザインが特徴です。日本人には馴染みの深い模様のひとつで、「鬼滅の刃」の主人公・炭治郎が着ていた市松模様の羽織を連想する人もいるかもしれません。
ダミエは、モノグラム・ラインと並ぶルイヴィトンの代表的なラインです。モノグラムが高貴でエレガントなデザインであるのに対し、ダミエはシックで落ち着いたデザインが目を引きます。そのため、ダミエはビジネスでもプライベートでも幅広いシーンで使いやすいでしょう。
ダミエは、バッグや財布、アクセサリーなどさまざまなアイテムで展開されています。なかでも、ダミエ・アズールやダミエ・グラフィットは、ダミエのデザインにブルーやグレーを加えたカラーバリエーションで、カジュアルな印象を与えるため、若者にも人気があります。
ルイヴィトン・ダミエの歴史
ダミエが誕生した経緯や、ダミエとモノグラム、日本との関係性について紹介します。
パリ万博博覧会
1889年、フランスのパリ万博博覧会で発表されたのがダミエです。このときの博覧会は、フランス革命100周年を記念し、エッフェル塔の完成とともに開催された壮大なイベントでした。
ルイヴィトンは、この博覧会においてダミエ柄のトランクを初めて世に披露しました。当時はコピー品が横行しており、これに対抗するためにもダミエを誕生させた経緯がありますが、ダミエが金賞を受賞後、またもやコピー品が出回ることになります。
その後、ダミエはルイヴィトンの定番ラインとして定着し、世界中から愛されるブランドアイコンとなりますが、コピー商品との戦いはパリ万博の時代から始まっていたことが分かります。
ダミエとモノグラムとの関係
ルイヴィトンはパリ万博博覧会でダミエを発表し、金賞を受賞しましたが、商標登録していたにもかかわらずコピー商品が多く出回りました。そうした状況の中で1896年に新たなデザインとして登場したのが、モノグラムです。
モノグラムはブランド創設者のルイヴィトンのイニシャルである「LV」が描かれたデザインで、ブランドのアイデンティティが込められました。今ではルイヴィトンを代表する2大巨塔として、ダミエとともにルイヴィトンのブランドを支えています。
このようにモノグラムが誕生したのは、実はダミエ発表後のことでした。ルイヴィトンといえばモノグラムを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、現在に続くルイヴィトンの基盤を最初に築いたのはダミエだったのです。
日本との関わり
ルイ・ヴィトンやジョルジュ・ヴィトンは、ダミエやモノグラムのデザインにおいて日本の影響を受けたとされています。
万国博覧会の頃、幕末において開国の道を歩んでいった日本の文化芸術がヨーロッパで高く評価され、「ジャポニズム」という現象を引き起こしました。
ジャポニズムの影響を受けたヨーロッパのアーティストやデザイナーたちは、日本の美学を通じて新しい視点やアイデアを得ていきます。
ダミエの格子状のデザインは、日本の伝統的な市松模様と類似性があります。モノグラムのデザインも日本の家紋から影響を受けたともされています。
このように考えると、日本にルイヴィトン好きな人が多いのにも頷けるような気がしてきます。
ダミエの代表ライン
ダミエの代表ラインとして、エベヌ・アズール・グラフィット・アンフィニについて紹介します。
クラシックなエベヌをはじめ、さまざまなカラーや素材でダミエを味わうことができるでしょう。
ダミエ・エベヌ
ダミエ・エベヌは、1888年に創業者の息子であるジョルジュ・ヴィトンがデザインしたラインで、ダミエ誕生時のものです。多くの人が、ダミエといえばイメージするのがエベヌでしょう。
「エベヌ」とは、フランス語で「黒壇(コクタン)」という樹木を指します。黒檀は深い茶色と黒が特徴で、ダミエ・エベヌのカラーとよく似ています。
ダミエ・アズール
2006年に発表されたダミエ・アズールは、ダミエ・エベヌをベースに、ホワイトとライトブルーのカラーを加えたラインです。
アズールの名前は、フランス語で「紺碧」を意味しています。その名の通り、ダミエ・アズールのデザインは、海と空を連想させる爽やかな色合いが特徴です。
ダミエ・アズールは、シックで落ち着いた雰囲気のダミエ・エベヌに比べて、よりカジュアルな印象を与え、若者や女性からも人気があります。
ダミエ・グラフィット
ダミエ・グラフィットは、2008年に発表され、その名の通り「グラフィット」色、すなわちグレー系の色合いで構成された市松模様が特徴です。
鉱物のグラファイトからインスピレーションを得たグレー・ブラックの配色は、ダミエシリーズの中で男性も使いやすいカラーリングといえるでしょう。ビジネスシーンにも相性がよく、クールな印象を与えます。
ダミエ・アンフィニ
2011年にリリースされたダミエ・アンフィニは、市松模様を上質なレザーにエンボス加工した、高級感あふれるシリーズです。
ブラック・グレーを基調としているのはダミエ・グラフィット同様ですが、ダミエ・アンフィニは型押しデザインを採用しているため、グラフィットとは異なる独特な存在感があります。
「アンフィニ」とはフランス語で「無限」を意味しています。
ダミエの定番アイテム
ルイヴィトンのダミエシリーズは、その歴史と多岐にわたるラインナップから、数多くの定番アイテムを生み出しています。
以下は、主なダミエの定番アイテムです。
- スピーディ
- ネヴァーフル
- ポルトフォイユ・ブラザ
スピーディはダミエ・エベヌやダミエ・アズールなどのバリエーションがあるハンドバッグで、シンプルでクラシックなデザインが特徴です。
ネヴァーフルはトートバッグで、容量が大きく、使い勝手のよい人気アイテムです。
ポルトフォイユ・ブラザはルイヴィトンの中でも人気の高い2つ折りの長財布で、特に男性からも親しまれています。
これら以外にも、ルイヴィトン・ダミエにはキーケースやシューズ、アクセサリーなどの展開があります。
ダミエの特徴
シンプルで多くの人が親しみやすくも高級感のあるダミエは、デザインの美しさと同時に日常使いしやすい特徴もあります。
シンプルで飽きのこないデザイン
ルイヴィトンのダミエは、シンプルな市松模様が特徴です。派手すぎず地味すぎない絶妙なデザインは、流行に左右されることなく、長く愛用できます。カジュアルからフォーマルまで、どんなコーディネートにも取り入れやすいユニバーサルな魅力は、幅広い世代から指示されている理由でもあるでしょう。
また、シンプルなデザインは、時代や流行の変化に影響されにくく、長く使用できるため、投資としても価値があります。普遍的で飽きのこない美しさを持ったダミエは、今も昔も変わることなく、世界中のファッション愛好者が憧れと親しみを抱く対象なのです。
汚れが目立ちにくい
ダミエの市松模様は、ダミエ・エベヌなどの濃い色合いのものにおいて、汚れが目立ちにくいというメリットがあります。日常使いでキズや汚れがついても目立たず、長い間美しい見た目をキープでき、使い勝手がよいです。
またダミエの素材は、コーティングが施されているため、汚れが付いても簡単に落としやすい特徴があります。そういった理由からも、ダミエのアイテムはデイリーユースに最適です。
ルイヴィトン・ダミエを売るならうるココへ
ダミエの歴史について紹介しました。ブランドの歴史に思いを馳せると、自然と製品への親しみも特別なものとなるでしょう。その結果、もっと大切に取り扱おうという気持ちにもなります。
そのように愛され、丁寧に扱われてきた製品は買取でも評価され、高額査定に繋がります。特に日本で流通する中古製品はそのような傾向があり、海外からの需要も高くなっています。
もし、使用しなくなったダミエなどのアイテムがれば、ルイヴィトン買取をご検討ください。以前のルイヴィトン製品を売って、新作の購入にも手を出しやすくなるでしょう。