イエローゴールドとは?特徴やお手入れ方法を解説
イエローゴールドとは、純金のような輝くゴールドの色味を持つ合金です。
数ある「カラーゴールド」の中の一種で、純金に銀や銅などの金属(割金)を混ぜ合わせて作られています。
イエローゴールドは丈夫で日常使いにも向いているため、アクセサリーの素材としてとても人気があります。
本記事ではそんなイエローゴールドの定義や特徴、お手入れ方法について解説します。
また、イエローゴールドを身に着けることで起こる金属アレルギーの可能性についてもご説明します。
イエローゴールドとは?
イエローゴールドは、純金に銀や銅の割金を混ぜ合わせて作られた合金でカラーゴールドの一種です。
カラーゴールドの中では最も純金に近い、黄色寄りの鮮やかなゴールドの色味を持っています。
年代、性別問わずファッションに合わせやすく、身に着けることでコーディネートに華やかな印象を与えてくれるためアクセサリーの素材として常に高い人気を誇っています。
イエローゴールドの品位表示は「YG」で、「K18YG」のように表示されます。
イエローゴールドの定義
イエローゴールドには明確にISO8654-1987(国際規格)で定義された基準の色があり、その基準に達していなければイエローゴールドとして認められません。
ISOの基準を満たした色を作るには一定量の「銀」と「銅」などの金属(割金)を混ぜる必要があります。
▼イエローゴールドの金属配合割合
品位 | 金 | 銀 | 銅 |
---|---|---|---|
K10 | 42% | 29% | 29% |
K14 | 58% | 16% | 16% |
K18 | 75% | 12.5% | 12.5% |
K24(純金) | 100% |
品位の数字が小さいほど比較的安価で購入することができますが、金の割合が少なくなるため色味や輝きは控えめです。
反対に品位の数字が大きいほど高価となりますが、金の割合が多いため純金と遜色ない輝きを放ち高級感のある見た目を楽しむことができます。
イエローゴールドの特徴
イエローゴールドの特徴は、黄色みの強い鮮やかなゴールドの発色と日常使いに耐えうる丈夫さです。
そもそも同じ金色ならば純金のままアクセサリーにすればいいのでは?なぜわざわざ他の金属を混ぜる必要があるのか?と疑問に感じるかもしれませんが、純金は柔らかい素材であり、アクセサリーにそのまま加工するには強度が足りないのです。
純金に銀や銅などの金属を混ぜることで純金そのものに比べて強度を大きく増すことができます。
アクセサリー等の繊細なデザインに加工するためには割金を混ぜることがとても重要なのです。
また、イエローゴールドは純金よりもお手頃価格で購入できるため気軽にファッションアイテムの一つとして取り入れる事ができます。
耐久性に優れているイエローゴールドは日常使いのアクセサリーにもぴったりの素材といえ、結婚指輪や婚約指輪の素材としてもおすすめです。
イエローゴールドの発色は重厚感のある純金の色合いよりも明度・彩度が高いため、いつものコーディネートにプラスするだけでぱっと華やかな印象を与えてくれます!
フォーマルな装いだけではなくカジュアルファッションにも合わせやすいという点も魅力です。
明るいゴールドカラーはカラーストーンとの相性も抜群で、シンプルなデザインだけではなく遊び心のある華やかな色使いのアイテムも多数展開されています。
このように、アクセサリーの素材として万能のイエローゴールドは、男女問わず絶大な人気を集めています。
他のゴールドとの違い
イエローゴールドはカラーゴールドの一種です。
カラーゴールドとは純金に銀や銅などの割金を混ぜ合わせることで、純金とは異なる色味を作り出した合金の総称です。
純金に混ぜる合金の種類を変えることで、イエローの他にもジュエリーの定番ピンクゴールドやホワイトゴールド、希少価値の高いブラックゴールドやグリーンゴールドなど様々なカラーを作り出すことができます。
同じデザインのアイテムであっても、カラーが異なると身につけた時の印象はガラッと変化しますよ!
ここではイエローゴールドと並んで特に人気のあるカラーゴールドをご紹介します。
ピンクゴールド
ピンクゴールドは美しいピンクの色味が特徴で、特に女性からの人気が高いカラーゴールドです。
純金に銀、銅、パラジウム等の金属を混ぜ合わせることで、暖かく優しげなピンク色を作り出しており、女性らしい印象のアクセサリーに多く使われています。
ピンクゴールドはイエローゴールドに比べて銅やパラジウムの配合が多くなっているため、金属アレルギーがやや出やすいというデメリットがあります。
また、酸化による変色がおこりやすいとされているため、水分・油分の付着に注意し、こまめなメンテナンスが必要です。「ピンクゴールドは変色しやすい」も合わせてご覧ください。
ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは純金にニッケル系又はパラジウム系の金属を混ぜ合わせた合金で、カラーゴールドでありながらも「シルバー」の色味を持つ素材です。
ホワイトゴールドは男女問わず持つことのできるシンプルで上品な輝きが魅力です。
同じくシルバーの色味を持つプラチナと比較されることの多い素材であり、どちらも結婚指輪などのペアジュエリーに多く用いられていますが、ホワイトゴールドは比較的安価で購入できるため人気があります。
デメリットは、ほとんどのホワイトゴールドは「ロジウム」という金属でメッキ加工を施しているという点です。
これはどうしても薄く残ってしまうゴールドの色味をより白銀色へ近づけるために必要な加工ですが、見た目はプラチナのように白銀色となる反面、経年劣化によるメッキ剥がれが起きて下地部分が見えてくることがあります。
もしメッキ剥がれが起きてしまった場合は早めに専門店で修理をするようにしましょう。
また、ホワイトゴールドに使用されているニッケルやパラジウムにアレルギー反応を起こすという方が多いため注意が必要です。
イエローゴールドのお手入れ方法
イエローゴールドは比較的丈夫な素材ですが、メンテナンスを怠ると錆が発生したり変色したりすることがあります。
大切なイエローゴールドを末永く使うために、日々のお手入れ方法についてご紹介します。
自宅でお手入れする方法
軽い汚れやくすみは自宅で簡単にお手入れすることができるので日々の習慣として取り入れてみましょう。
専用のクロスでふき取る
身につけた後のアクセサリーにはホコリや皮脂、汗などの汚れが付着するものです。
そのまま放置するとくすみの原因となるため専用のクロス等の軟らかい布で汚れを拭き取りましょう。
専用のクロスがない場合は、他にもマイクロファイバーやメガネ拭きなどもおすすめです。
お手入れする際は優しく拭くことを心がけましょう。
傷ができてしまうとそこから変色が進む可能性があります。
中性洗剤を使用して洗う
中性洗剤を使用して洗うと、布では落としきれなかった汚れもきれいに落とすことができます。
《手順》
1) ぬるま湯に中性洗剤を1対1の割合で溶かす。
2) 作った洗剤液にイエローゴールドを約5分漬け置きする。
3) 流水でしっかりすすぐ。
4) やわらかい布で丁寧に水分を拭き取る。
この方法でほとんどの汚れが落ちますが、洗剤の成分が表面に残るとかえって変色を引き起こす可能性があります。
すすぎをしっかりと行い、洗浄後は丁寧に水分を拭き取ることが大切です。
《中性洗剤を使用する際の注意点》
中性洗剤を使用することで色が抜けてしまう宝石(※)があります。
アクセサリーに下記の宝石が付いている場合はこちらの方法は控え、専門店でのメンテナンスをおすすめします。
※トルコ石、エメラルド、ラピスラズリ、サンゴ、コハク、マラカイトなど
専門店でクリーニングする
目立つ傷や変色が気になる場合は、専門店でのクリーニングを利用することで新品同様の輝きを取り戻すことができますよ!
購入店舗でもアフターサービスとしてクリーニングを受けられるところもあるため保証書等を確認してみましょう。
特に、ダイヤモンドなどの宝石が付いている場合は、緩みやズレが生じている可能性があるため、半年~1年に一度のペースでメンテナンスを受けることをおすすめします。
いつの間にか大切な宝石が取れていた!ということを防ぐことができますよ!
イエローゴールドのアレルギーの可能性
アクセサリーは直接肌に身に着けるものなので、金属アレルギーについて気になる方も多いのではないでしょうか?
金属アレルギーとは
金属アレルギーとは、指輪やネックレス等の金属製品と肌が接触することで接触部分やその周辺にアレルギー反応が起こることです。
接触皮膚炎(せっしょくひふえん)とも呼ばれ、アレルギーを発症すると主に下記のような症状が現れます。
- かゆみ
- 発疹
- 紅斑
金属アレルギーは「遅延型アレルギー」とも呼ばれており、症状はすぐには現れず、24~48時間経過後に発症するケースが多いとされています。
そのため金属アレルギーと気付くのが遅れることもあるため注意が必要です。
アレルギーを起こしやすい金属は主にパラジウム、ニッケル、スズ、コバルト、銅などが挙げられます。
「金でも金属アレルギーになる!?」の記事もご覧ください。
イエローゴールドは金属アレルギーになる?
イエローゴールドに含まれる純金はアレルギー症状を起こしづらい素材と言われていますが、割金として含まれる銀や銅などの金属によってアレルギー反応が起きる可能性があります。
特にK10など、銀や銅の割合が多い場合はアレルギー反応が出る可能性が高まるため、注意が必要です。
しかしながらピンクゴールドやホワイトゴールドと比較して、イエローゴールドはパラジウムやニッケルを含まず、銅の配合率も比較的少ないため3種の中では1番金属アレルギーを起こしづらい素材ともいわれています。
金属アレルギーの検査を受けておく
アレルギー反応は大人になってから突然出ることもよくあります。
少々面倒に感じるかもしれませんが、できれば結婚指輪など一生に一度の大切なお買い物の前には、金属アレルギーの検査を受けておくことが望ましいといえます。
また、金の純度が高いものほど金属アレルギーを発症しづらいとされています。
そのため常に身に着ける予定のアクセサリーはK18以上の品位を選ぶことがおすすめです!
イエローゴールドが似合う人
自分にはイエローゴールドが似合うのかよくわからない。
そのように考える心配はありません!
明るいゴールドは少し黄色みがかった日本人の肌にはもともと相性が良く、色白の方や日焼け肌の方を問わず、どちらの方にも肌なじみが良い素材です。
また、男性女性問わず使えるカラーであり様々なブランドからイエローゴールドのアクセサリーが多数展開されています。
ペアジュエリーやプレゼント用としても、きっとお気に入りのデザインが見つかるはずです。
イエローゴールドはフォーマルだけでは無く、カジュアルファッションにもよく合い、使うシーンを選びません。
どんな人にも似合うイエローゴールドはアクセサリーの素材としてまさに万能といえますね!
まとめ
イエローゴールドは純金に銀や銅の割金を混ぜ合わせて作られた合金です。
カラーゴールドの中で最も純金に近い、黄色みの強い鮮やかなゴールド色と日常使いできる丈夫さが特徴で、身に着けることでコーディネートに明るく華やかな印象を与えてくれます。
結婚指輪や婚約指輪の素材としても向いています。
イエローゴールドのお手入れ方法は、専用のクロス等を使用しての拭き取りが基本ですが汚れがひどい場合は中性洗剤を使用して洗浄することもできます。
また、専門店ではクリーニングの他、歪みの調整などのメンテナンスを受けることができるため定期的に見てもらうことがおすすめです。
イエローゴールドは比較的他のカラーゴールドよりも金属アレルギーになりづらい素材と言われていますが、割金に反応して金属アレルギーになる可能性があります。
そのため結婚指輪など一生物のアクセサリーを購入する前にはアレルギーの検査を受けるようにしましょう。
イエローゴールドは純金そのものよりもお手頃価格で購入できるため、気軽にファッションアイテムの一つとして楽しむことができます。
自分だけのお気に入りのイエローゴールドを見つけて、ワンランク上のお洒落を楽しんでみてはいかがでしょうか?