シャネルの歴史とは?創業者や人気コレクションを紹介
世界中の女性から愛されているシャネルは、どのような歴史を経て今に至ったのでしょうか。
創業者であるココ・シャネルは女性ファッションにさまざまな革新をもたらし、シャネルを世界ブランドに育て上げました。
本記事では、シャネルの歴史やココ・シャネルが残した功績について紹介します。
純粋なシャネルファンから、愛用してきたシャネルの買取を検討している人まで、シャネルのこれまでの軌跡をともに紐解いていきましょう。
シャネルとは
まずは、シャネルについての概要について紹介します。
どんなブランドか
シャネル(CHANEL)は、ココ・シャネルによって創業されたファッションブランドです。1910年、パリのカンボン通り21番にオープンした帽子屋がブランドの始まりでした。
シャネルは衣料品から化粧品、時計、香水などまで幅広い商品を取り扱っており、女性をターゲットにしています。
シャネルを語る上で外せないのが、香水「N°5(ナンバー・ファイブ)」です。「5番目」を意味する名前は、番号が振られた複数の香水サンプルの中で5番目であったものを商品として選んだことに由来しています。
世界的に知られる「N°5」は、シャネルの名声と洗練されたイメージを象徴しています。
シャネルは、独特のスタイルと品質の高さで長年にわたりファッション業界で高い評価を受け続けてきたブランドです。
革新的な価値観
シャネルは、上品なデザインでありながら革新性があります。
「古い価値観にとらわれない自由で自立した女性像」をコンセプトに、既成概念にとらわれないスタイルを提唱してきました。
例えば、シャネルは「黒」をファッションに取り入れましたが、当時黒といえば喪服の色であり、おしゃれを表現するものではありませんでした。しかし、シャネルはその常識を覆し、黒のモノトーンファッションを確立しました。
他にも、それまで男性用の下着用素材として使われていたジャージ素材を採用したり、紳士服に使用されていたツイード素材を女性用スーツとして仕立てたり、さらに、女性ファッションの主流であったコルセット・バルーンスカートという窮屈なスタイルから女性を解放し、パンツスタイルを定着させたりしました。
このようにシャネルはファッション業界に多数の革新性をもたらし、強く生きたいと願う世の女性の憧れの的となったのです。
シャネルの歴史
シャネルの歴史の中で、主なトピックは以下の表にまとめたものです。
年号 | トピック |
---|---|
1910年 | 帽子屋「シャネル・モード」を創業 |
1913年 | 「ガブリエル・シャネル」オープン |
1921年 | 香水「N°5」 |
1939年 | 第二次大戦の影響で多くの店が閉店 |
1954年 | パリのブティックを再開 |
1971年 | ココ・シャネルの死去 |
1910年、ココ・シャネルはパリのカンボン通り21番地に、帽子屋を開業しました。これがシャネルの歴史の始まりです。
3年後の1913年には、高級リゾート地であるドーヴィルにオートクチュール「ガブリエル・シャネル」をオープンします。
1921年、既にシャネルを代表するアイテムである香水「N°5」が誕生し、大ヒットしました。マリリン・モンローなども香水の使用を公言しています。
当時、男性が使用するものであったショルダーバッグを女性用ファッションアイテムに昇華させたのは、シャネルの歴史的トピックのひとつといえるでしょう。
1939年、第二次大戦の影響で多くの店舗が閉店します。カンボン通りにあった5つのブティックのうち「31番」のみが営業を続ける状態に追い込まれました。
終戦から9年後の1954年には、再びパリでブティックをオープンし、再起を図ります。
1971年には創業者ココ・シャネルが87歳で死去します。その後、シャネルの後任としてカール・ラガーフェルドが就任しました。
シャネル初の時計プルミエールを発表したのも彼であり、シャネルの哲学を受け継ぎつつ、新たな世界観を築きあげ、さらにシャネルを発展させていくことになります。
シャネルの創業者「ココ・シャネル」はどんな人物?
ここでは、シャネルの創業者であるココ・シャネルの人物像について説明します。
生い立ち
ココ・シャネル(本名ガブリエル・ボヌール・シャネル)は、1883年にフランスのソミュール地方で生まれました。
母親が早くに亡くなり、行商人の父親によって救護院や修道院で育てられた彼女の幼少期は、決して恵まれない環境ではありませんでした。
18歳で施設を出たココ・シャネルは、針子(はりこ)として働き始めました。針子とは、仕立屋に雇われて衣服などを縫う女性を指します。
また、彼女は美貌を活かしてキャバレーで歌手活動を行うなど、芸能にも興味を示していました。
多くのハイブランド創業者は貴族出身ですが、ココ・シャネルは孤児院出身という厳しいバックグラウンドを持ちながら、独自の才能と努力でシャネルを世界的なファッションブランドへと成長させました。
恋多き女性
ココ・シャネルは生涯を通じて、恋愛においても活動的でした。彼女の多くの恋愛エピソードは、今日でもよく語られるゴシップの一部となっています。
シャネルは生涯独身でしたが、恋愛遍歴は彼女のブランド成長にも大きく貢献するものでした。
ブランドを発展させるためには広い人脈と資金が必要であり、孤独で困難な境遇にあった彼女にとって、権力者やパトロンからの支援は成功への鍵となりました。
1909年に彼女が開業した帽子店「シャネル・モード」も、当時の恋人とその友人の援助によって実現しています。
晩年
「仕事をしないと退屈なの」という彼女の言葉通り、彼女はパリのホテル・リッツに住みながら、精力的にデザインの仕事を続けていました。
信頼できる友人たちとの散歩や食事を楽しむなど、比較的穏やかな晩年を送っていたようですが、1971年に87歳でホテルで亡くなりました。
生前、「ローザンヌで埋葬してほしい」と願っていたため、現在はスイスのローザンヌで眠っています。
シャネルが生み出した功績
シャネルがファッション界にもたらした功績について説明します。
シャネルスーツ
シャネルスーツは、1950年代半ばに発表されました。
それまで男性用素材として用いられていたツイードを採用し、女性のファッションに革命をもたらします。
初期のデザインは襟なしの丸首ボックス型ジャケットと、スリムな膝丈スカートで構成され、ロゴ入り金ボタンが付いたスタイルでした。アメリカではハリウッドの女優やセレブリティに愛され、注目を集めるアイテムとなりました。
流行に左右されないそのデザインは、長年にわたり世代を超えて世界中の多くの女性に支持され続けています。
リトルブラックドレス
ココ・シャネルが1926年に発表したリトルブラックドレスは、現代ファッションにおける重要なマイルストーンです。
当時、黒は主に喪服として用いられる色であり、日常的なファッションアイテムとしては一般的ではありませんでした。
しかし、シャネルは黒をシンプルでエレガントな色として再定義し、カジュアルからドレスアップに至るあらゆる場面で着用できるドレスとしてリトルブラックドレスをデザインしました。
このドレスは、歴史を彩る名女優や世界中のセレブリティから愛され、ファッション界に革命をもたらしました。
シンプルな黒を着こなすことの魅力が認識されるにつれ、リトルブラックドレスはファッションの定番アイテムとして定着し、今日でも多くの女性に愛され続けています。
ショルダーバッグ
シャネルによって生み出された女性用ショルダーバッグは、現代ファッションにおいて不可欠なアイテムのひとつです。
特に有名なのが、1955年に発表された「2.55」と呼ばれるバッグです。このバッグはキルティング素材にチェーンストラップを施し、女性が両手を自由に使えるようデザインされたことが大きな革新でした。
それまでのハンドバッグに代わる新しい選択肢として、多くの女性たちの心を捉え、シャネルのアイコンバッグとなりました。
また、2.55から発展したマトラッセも、その発売と同時に高い人気を博し、しばしば即完売するほどの注目アイテムとなっています。
シャネルのショルダーバッグは、女性の社会進出と相まって、スタイルと機能性を兼ね備えたファッションの象徴となり、現代の女性にとって欠かせない存在です。
シャネルの人気コレクション
シャネルを代表するコレクションとして、マトラッセ、カメリア、カンボンラインについて紹介します。
マトラッセ
マトラッセは、シャネルを象徴するコレクションのひとつで、フランス語で「キルティング」という意味です。
マトラッセはダイヤモンドの形をしたキルティング加工が特徴で、元々は革の型崩れを防ぐ目的で採用されました。
ふっくらとした手触りと美しい外観が特徴で、シャネルのロゴをあしらった金具がアクセントとして使用されています。
マトラッセは、バッグや財布だけでなく、アクセサリーや腕時計などにも応用されており、その機能性と美しさから幅広い年齢層の女性に愛されています。
カメリア
カメリアは日本の椿のことで、ココ・シャネルが特に愛した花です。
シャネルのさまざまなアイテムに取り入れられてきたカメリアのモチーフは、シャネルのエレガンスとラグジュアリーなイメージにフェミニンな魅力を加える役割を果たしています。
カメリアのデザインは、バッグや財布からジュエリー、靴、その他の小物に至るまで幅広く使用されており、その可愛らしさと洗練された美しさが、多くの女性を魅了しています。
カンボンライン
カンボンラインは、シャネルの伝統的なマトラッセのキルティングレザーに、堂々とココマークを取り入れていることが特徴です。
2000年代に大流行し、その時代を象徴するアイテムとなりました。
シャネルが主にモノトーンのデザインを展開していた中で、カンボンラインの登場は、2トーンカラーを特徴とし、ブランドイメージを一新させた点も大きな魅力でした。
現在は生産終了となっていますが、その豊富なバリエーションと高級感溢れるスタイルにより、中古市場でもなお高い人気を誇っています。
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シャネルは、パリの帽子屋からその歴史が始まりました。
創業者ココ・シャネルは、それまでのファッションの常識を覆す功績をいくつも生み出し、シャネルを世界で愛されるブランドにまで築き上げました。
このようなブランドの歴史や創業者の生き方を知ると、よりそのブランドに尊敬や憧れの念をいだき、また自身のアイデンティティと重ねるようになる側面もあるでしょう。
大事に愛用してきたシャネル製品で、使わなくなったものはありませんか。
リユースすれば、また新しい利用者の手にわたり、大切に扱ってもらえます。
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