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コラム

青銅器とは何か?歴史と使い方・骨董品としての価値

イラスト 土器

当記事では、青銅器についてその歴史と使い方などについて解説するほか、骨董品としての価値についても整理していきます。

長い歴史があるご家庭には、意外な骨董品が眠っているものです。青銅器は何千年も前に製作されたものであっても現存しており、骨董品としての価値も高く評価されています。

青銅器にちょっと興味がある方や、自宅にある青銅器の骨董品としての価値を知りたい方に向けてまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

青銅器とは何か

まずは青銅器の定義と特徴について、具体例を交えて整理します。身近にある意外なものも青銅を素材として製造されていることを知ると、ぐっと親近感が湧くかもしれません。

青銅器の定義と特徴

青銅器(せいどうき)とは、銅や錫(すず)などの合金である青銅を素材とした器具や工芸品の総称です。

青銅器は多くの古代文明で使用され、武器・道具・宗教的な像・装飾品など多岐にわたる品物が作られました。特に古代中国では青銅器は象徴的な存在であり、儀式の用具や王族の地位を示すものとして使われました。

中国大陸から青銅などの加工技術が日本列島にもたらされたのは、今から2000年ほど前の弥生時代にさかのぼります。当時作られたばかりの青銅は、光り輝く黄金色をしていました。しかし長い年月の間、地中に埋もれているうちに、表面が緑青(ろくしょう)と呼ばれる銅の表面にできる緑色のサビに覆われて青緑色に変色したため、青銅器と呼ばれるようになったのです。

青銅と金属の違い

金属は自然界に存在する元素の一種で、金・銀・銅・アルミニウムなど、多くの異なる種類のものが存在します。

金属は、それぞれ高い導電性と導熱性・光沢・特定の結晶構造、および形状を自由に変えられる性質を持っており、さまざまな製品の部品等に加工されます。

青銅は銅と錫の合金であり、自然界に存在するものではありませんが、加工しやすい性質があるため、古来より様々な用途で活用されてきました。例えば、武器・工具・宗教用具・芸術品などが含まれます。私たちに身近な例としては、実は10円銅貨や銅像(ブロンズ像)なども青銅の一種です。

青銅器の歴史

次に青銅器の歴史について、世界の古代文明と日本に分けて簡単に整理します。

古代文明における青銅器

古代中国における青銅器は、紀元前1600年頃の「夏」時代に作られ、殷・周・漢の三代に著しく発達しました。とりわけ殷代後期のものは、種類、施された文様、技術の高度さにおいて高く評価されており、現在でも芸術的価値の高い工芸品として愛好されています。

一方で、日本に青銅器が伝わったのは、弥生時代前期後半から中期前半ごろ(紀元前3世紀ごろ)とされています。

また、古代メソポタミア地方で青銅器が出現したのは、紀元前4000年ごろとされています。チグリス・ユーフラテス川など大河の灌漑(かんがい)が組織的に行われ、大神殿を中核とする都市の原型が生まれたころから使用されていたようです。武器・工具のほかに、ウシ・ワシ・ライオンの像や容器などが大量に見つかっています。

日本における青銅器

日本における青銅器の使用は弥生時代に始まりました。この技術は、朝鮮半島南部の青銅器職人から九州に伝えられたと考えられています。

九州地方では、弥生時代の人々が活動していたとされる多くの工房跡が残されています。その中でも、熊本市の八ノ坪遺跡から、多数の青銅器の鋳型が出土したことが有名です。これらの鋳型は、溶かした金属を流し込んで形状を作るためのものであり、さらに、青銅を溶かす際に炉の温度を上げるために使用された送風管も発見されています。

青銅器の製造は、高度な知識と技術を必要とする作業でした。そのため、当時の支配階級の指導者たちは専門的な職人を雇って、直接、道具や武器を作らせることにより、自らの富と権力を誇示していたのです。

一方、同じ時代に使われていた金属である鉄は、青銅器同様加工が容易であったことと、青銅器よりも硬いなどの理由から、工具、農具、武器など実用的な道具に広く使われるようになっていきます。これに対して、青銅は鉄に比べ強度が劣るため、主に祭りなどの宗教儀式で用いられるようになりました。

五穀豊穣祈願の祭事では、銅剣(どうけん)や銅矛(どうほこ)、銅戈(どうか)などの青銅器を持って、踊るような形で使用されていました。儀式が終わるとこれらの祭具は地中に埋められ、次の祭りで再度使用するときに掘り出されていたそうです。

青銅器の主な種類と使い方

青銅器の種類と主な使い方について、簡単にまとめました。ご自宅にある青銅器の用途を想像しながらご覧ください。

青銅器の種類

青銅器にはさまざまな種類があります。

銅矛(どうほこ)や、銅剣などは、古代中国や古代メソポタミアでは実際に実用的な武具として使用されていましたが、日本に伝わってからは祭事で使うために大型化したといわれています。

銅鐸(どうたく)は、釣り鐘型の青銅器です。日本で独自に発達したものといわれており、近畿地方や中国・四国地方、九州などで多く出土しています。銅鐸の表面に米を作る人や米を蓄える高床式倉庫などのデザインが施されていることから、五穀豊穣を願う農耕祭祀に使われたと考えられ、実際の鐘のように鳴らして使っていたようです。

時代が進むにつれ銅鐸は大型化し、直径1mを超える物も登場しました。装飾が増え、その豪華さから、政治的権力の象徴としての意味合いが強くなります。

銅矛は、見た目は刀と似ていますが、武器としての威力はなく、悪霊退治の祭器として用いられました。

仿製鏡(ぼうせいきょう)は、模倣して作った鏡という意味で、紀元前2世紀頃に中国大陸から日本に伝わったものです。中国の銅鏡を模倣して作られ、直径は7cm程度と小さいのが特徴で、主に権力者の墓で副葬品に用いられたようです。

青銅器の使い方

紀元前5世紀から4世紀ごろにかけて、中国大陸より水田稲作など様々な技術や文化が日本にもたらされ、青銅器と鉄器の技術も伝えられました。

青銅器は実用品としてではなく、主に鏡や銅鐸のような装飾や儀式の道具として使われていましたが、鉄器は木工具や農具、武器など実用的なものとして活用されていました。特に農具や武器などの道具が、縄文時代に広く使われていた石器から、鉄器に移行したのが弥生時代です。

青銅の今日的な用途

今日でも青銅が使われている代表例として挙げられるのが、10円硬貨です。10円硬貨の素材は、銅95%・錫1〜2%・亜鉛3〜4%で、錫の添加量が少ないため、純粋な銅に近い色になります。摩擦に強く殺菌作用もあるので、硬貨に向いている素材とされています。

他にも、ブロンズ像も青銅で作られています。太古の昔から、先人の業績をたたえるため銅像を作る文化がありますが、青銅は加工しやすく、いつまでも美しい状態を保ちやすいので銅像に利用されています。また、同じ理由で彫刻にも広く利用されています。

さらに今日でも、トイレや玄関のドアノブの素材として、また水道の蛇口の素材として使われることがあります。使っているうちに青さびが出てきたら、素材に青銅が利用されていると考えられます。

青銅器の価値を評価するポイント

青銅器の骨董品をお持ちの方にとって関心があるのは、青銅器の価値がどのように評価されるのかということではないでしょうか。

以下、次の3点に分けて整理します。

  • 青銅器の製作年代
  • 保存状態と品質
  • 希少性と需要

青銅器の製作年代

中国の青銅器は、古代文明の象徴とされ、その複雑な形状と文様と高度な鋳造技術は世界各地で賞賛されており、世界中の美術館に収蔵されています。

中国では、中国最古とされる伝説の夏王朝、あるいは殷(商)初期の文化が、中国最古の青銅器文化と認識されてるので、紀元前2000年よりも前に青銅器時代に入っていたと考えられます。

春秋・戦国時代以降は、古代の宇宙観や世界観を表現する様々なデザインの銅鏡が多量に作られていました。漢の時代には、神仙思想や道教の神々の表現を取り入れた図像が中心となり、銅鏡文化は最高潮に達しました。

隋・唐王朝では、華やかなデザインの銅鏡が流行し、外来の文様も採用されました。

宋代以降は、原材料不足などを背景に品質が低下しましたが、復古的デザインや吉祥文様の銅鏡、実用重視で文様のない銅鏡などが多量に生産され、日本や朝鮮半島にも流通しました。

その後も秦・漢の時代までは、青銅製の器物が製作されていました。なお銅鏡については18世紀まで作り続けられたことが分かっています。さらに清の時代には、古代の青銅器の模造品が盛んに製作されていたため、今日でも骨董品として流通しています。

価値を評価するポイントのひとつが、製作年代が古いかどうかですが、そもそも殷の時代など中国古代王朝の製作物が本物であれば、億単位の査定になることは間違いなく、一般に所有する方がいるケースは考えにくいです。

とはいえ、清の時代の模造品であっても、数十万程度の値段で評価されるケースも珍しくないのも事実です。「開運何でも鑑定団」にも時々出品されており、数百万円単位の鑑定結果が出た事例もあります。

参考:開運なんでも鑑定団公式(テレビ東京)

保存状態と品質

青銅器の価値を左右する2つ目の要素が、保存状態と品質です。

古代の遺跡からは、武器や金属加工道具、農具など多様な形状と大きさのものが見つかることがよくありますが、長い時間、土の中に埋まっていたことなどにより、腐食や損傷が進み、進行性のさびが目立つものも珍しくありません。

青銅器が損傷したままでは劣化が進むため、保存や修復などの対策がしっかりなされているかどうかがポイントになります。清の時代に制作された模造品であっても、保存状態がよく、青さびがあまり進行していないものであれば、品質が保たれていると判断され、比較的高い評価が期待できます。

希少性と需要

青銅器の価値の3つ目のポイントは、希少性と需要です。古代中国の青銅器は祭祀や儀式に使われ、時の王朝の権威やステータスの象徴でしたが、偽物が非常に多いため注意する必要があります。特に多いのは「宣徳銅器」と呼ばれる江戸時代中期に製作されたもので、金属にさびをつけて古く見せ、古代の青銅器に見せかけて市場に出回っているものです。

中国の美術品は、江戸時代や明治時代、昭和初期に日本に大量に流入し、今でも日本には多くの中国美術品が保管されています。

中国の王朝で製作された青銅器は、民生品と区別され「官窯」などと呼ばれており、希少性が高く需要が大きいためかなり高価な値がつきます。しかしながら、そもそも王室が作った品物は生産数が少ないことから、偽物も多く出回っていることに留意が必要です。

一方、民用で作られた青銅器は広く普及しているものなので、状態がよい場合であっても、特別高価に取引されることはありません。

青銅器を売却したい場合はどうすればよいか

ここで、お手持ちの青銅器を売却したい場合に、知っておきたいお役立ち情報を2点お伝えしますので、ぜひチェックしてください。

青銅器には骨董としての価値がある

古代中国で製作された本物の青銅器で、時の王朝が儀式などで使う目的で製造されたものについては、かなりの高額査定が期待できますが、まずは本物か模造品なのかを見極める必要があります。

一方、清の時代に製作された模造品であっても、文様やデザインあるいは保存状態によっては数十万から数百万の価値がつく場合もあります。

気になる青銅器があれば買取サービスへご相談を

もしご自宅に青銅器らしき骨董品があれば、古代の骨董品にも強い買取店に相談するのがおすすめです。

製作年代が古いものであることや偽物も出回っていることなどを考えると、日用品を扱うような近所のリサイクルショップや大手の中古品取扱業者、あるいは質屋では、青銅器のような歴史の長い骨董品について、的確な査定を期待するのは厳しいかもしれません。

気になるものがあれば、ぜひ、うるココの無料査定サービスをご利用ください。そもそも製作年代が古いので、多少の青さびがあっても気にせず相談してくださってOKです。

まとめ

当記事では、青銅器の歴史と主な種類、そして価値を評価するうえでのポイントなどについて整理してきました。

先ほども説明したように、青銅器は本物の流通量は限られており、レプリカが広く出回っていますが、レプリカであっても製作年代やデザインなどにより高額で取引されるケースもあります。やはり実物をしっかりチェックしたうえで、専門家に正当に評価してもらう必要があるでしょう。

もし気になる青銅器をお持ちであれば、うるココにご相談ください。古美術にも造詣が深い、専門知識の豊富な査定スタッフがあなたの青銅器を丁寧に鑑定し、しっかりと評価いたします。他の骨董品と合わせて査定をご依頼いただくと、「まとめ売り」によって買取価格のアップも実施中です。

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