金の買取は儲かる?買取業者の仕組み・個人が売買で利益を出すコツ
金の売買で儲かりたいと考えている方は、多いのではないでしょうか。実際に金を売却しようとすると、買取業者はたくさんあり、またさまざまな広告を目にすることもあるため悩むことも多いでしょう。
中には査定額を適正価格より低く付けたり、不条理な手数料を搾取しようとしたりする買取業者も、少なからずいるのが現実です。
今回の記事では、金の買取に関して次の内容で解説しています。
- 金の買取業者はどうやって儲けているのか?
- 金の相場はどのような要因で決まるのか
- 金にはなぜ高い価値があるのか?
また、個人が金買取で儲かるコツも紹介していますので、金の売却を考えている方は参考にしてみてください。
金の買取業者が儲かる理由
金の買取にはさまざまな業者がいるため、買取業者選びには気を付ける必要があります。中には査定力がないため、不当な価格をつけて利益を得ようとする業者もいるでしょう。金の買取業者が儲かる理由を紹介し、どのような点に気をつけるべきか解説します。
相場より安価に買取する
金の買取業者の中には、相場よりも安い価格で買い取り、不正に利益を上げようとする業者も存在します。適正価格で査定できるかどうかは査定力の差によるもので、査定力の高い業者を選ぶことが重要です。
査定力のない業者は適正価格ではない低い価格で買取を行う場合や、意図的に査定額を下げるために、不条理な理由をつけて手数料を多く取ることもあるでしょう。
また、アポなしの訪問買取を行い、消費者が警戒心を持たずに金を売却することを狙う業者もいるため注意が必要です。
金を売却する際は、信頼できる査定力のある業者を選び、適正価格での査定をしてもらうことが重要です。自分自身でも相場や適正価格を事前に調査することも重要であり、悪質な手法にだまされないように注意しましょう。
大量の金を買って利益を上げる
一部の金の買取業者は、広告を出して集客し大量の金を買い取り、利益を上げています。買取業者の戦略は、1件あたりの利益が少なくても、取引件数を増やすことで利益を追求する戦略です。
広告は業者が顧客を呼ぶための一般的な手段ですが、消費者は広告の内容を注意深くチェックする必要があるでしょう。
信頼性の高い業者は、広告に現在の金の買取相場や他の信頼性の高い数値を掲載しています。これにより、消費者は相場の把握や適正価格の判断をしやすくなります。また、信頼できる業者は、広告の中で明確な情報を提供し、買取の手続きや評判の良さを伝えているでしょう。
一方、査定力の無い業者は広告を使って高額な金の買取をアピールする場合がありますが、このような広告には注意が必要です。消費者は広告だけでなく、口コミや評判、実際の査定結果などを総合的に判断し、信頼できる業者を選ぶべきです。
買取した金を自社で加工して販売する
自社で金を加工して販売することで、利益を得ている業者もいます。これらの業者は買取した金を自社内で加工し、形状や品質を変えて販売することで付加価値を生み出し、利益を上げられるでしょう。
自社で加工できる業者は多くありませんが、このような業者の場合は買取の際に、その後の販売を想定して査定を行う傾向があります。販売を見越した査定額になるということは、買取時には比較的高い査定結果となる可能性があるため、買取業者を選ぶ際には1つのポイントとなるでしょう。
金メッキ商品を回収して金を抽出する
パソコンやスマートフォンなどの電子機器には、金を含む貴重な資源が半導体の基板として使用されています。そのため、金の抽出とリサイクルを専門とする業者も存在し、基板から金を分離し、加工して利益を得ています。
金の抽出に関する知識と技術がある業者は、他の一般的な買取業者よりも査定額が高くなる傾向にあるでしょう。
ただし、業者の方針によっては大量の買取に限定されることもあります。金の抽出やリサイクルは手間のかかる作業であり、小規模な買取や一部の基板からの金抽出ではコスト効率が悪い場合があるためです。そのため、業者によっては大量の買取を優先し、個別の小量の取引には応じないことがあるので注意が必要です。
買取業者は金の買取後にどのように利益を出しているのか
買取業者は金の買取後に次のような方法で利益を出しています。
- 別の製品への再加工
- 他の業者へ転売
- リサイクルして再販
買取業者の特徴を理解することで、高く査定額を付けてくれる業者が判断できます。買取業者の利益の出し方をそれぞれ解説するため参考にしてみてください。
別の製品へ再加工する
買取業者は、買い取った金を溶解して高純度の金素材を取り出します。その後、取り出した金を利用して行うのは、ジュエリーや電気機器の部品など、新たな製品の製造です。
金は優れた導電性や耐久性を持っており、さまざまな用途に適しています。再加工された金は需要があるため、業者はこれらの製品を販売することで利益を得られます。
専門の加工業者へ転売する
自社で金を加工する技術の無い業者は、買取した金を専門の加工業者に転売することで利益を得ています。この場合、買取業者は金を安価に買い取り、加工業者に転売することで差額利益を確保する戦略をとることが多いです。
加工業者への転売による利益は、自社で加工できる買取業者に比べて少なくなる傾向があります。転売を主とする買取業者は、利益を確保するため査定額を低く設定したり、手数料を高くしたりする可能性があります。
したがって、このような業者に金を売却しようとした場合、査定額が低くなる可能性があるため、複数の業者から見積もりをとることが重要です。複数の業者に見積もりを依頼することで、金の適正な価値を把握し、より公正な取引が行えるでしょう。
リサイクルして再販する
金製品をメンテナンスして再販する業者もいるでしょう。金製品は経年劣化や使用による傷などが生じることがありますが、適切なメンテナンスによって価値を取り戻せます。
メンテナンスを行い再販する業者は、劣化した金製品を修理や磨きなどの手法で修復し、美しさや機能を回復させます。傷や変色を取り除き元の輝きを取り戻すことで、製品の価値を高められるでしょう。また、必要に応じて製品のデザインや形状を変えることもあります。
リサイクル事業を行っている買取業者の場合は、メンテナンスした金製品をそのまま店頭で販売するケースもあります。
個人が金を売買して儲かるコツ
個人が金を売買して儲かるコツとして、次の3つのポイントを紹介します。
- デザイン料が上乗せされている商品は資産目的で買わない
- 手数料がかからない業者選び
- 相場を日々チェックする
それぞれのポイントを解説します。
デザイン料が上乗せされている製品を買わない
デザイン料がプラスされている物を買わないことが、利益を出すコツです。ネックレスや指輪などは購入する際にデザイン代や加工代が含まれているため、金そのものの価値に対して価格が高くなります。
しかし、これらのアクセサリーを売却する際にはデザイン代などは査定に含まれず、素材の価値や重さなどに基づいて価格が決定されるかもしれません。そのため、デザイン料がプラスされている物は売却時に低く査定される傾向があります。
資産目的で金を買う場合、インゴットが最適です。インゴットは純金の塊であり、デザインや加工などの余分なコストが含まれていません。購入時の価格は素材の価値に基づいて算出され、売却時にも同様に素材の価値が査定されるため、利益を最大化しやすくなるでしょう。
手数料がかからない買取業者を選ぶ
手数料がかからない買取業者で、金を売却しましょう。買取業者によって、手数料の設定は異なります。一部の業者は高額で不透明な手数料を設定し、自身の利益を増やそうとする傾向があります。手数料のない業者であれば、売却時に余分な費用を支払う必要がありません。
また、実際の金の査定額に対して不条理な理由を付けて高い手数料を請求する業者もいます。手数料が何にかかっているか見積書をよく確認することと、複数業者で見積もりを取りなるべく手数料がかからない業者を選ぶことが、金の売買で利益を出すコツです。
金相場をチェックしておく
金の相場を日々チェックすることは、売買で利益を出すための重要なコツです。金の相場を知っていることにより、さまざまな利点があります。
まず、金の相場を把握することで、査定額が適正であるかを判断できるでしょう。相場に基づいた査定は公正な評価を受けられるため、適切な金額での売買が可能です。相場を知っていることで、査定額が妥当なものかを見極められます。
また、金の相場の変動を追いかけることで、傾向を読み取れます。金の相場が上昇している場合、売却時に高い価格で売ることができ、利益を出しやすくなるでしょう。定期的に相場をチェックし、上昇傾向を把握することで、最適な売却タイミングを見極められます。
買取業者のホームページでは、日々の金相場が掲載されていることがあります。金の売買で利益を得たいのであれば、日々の相場チェックは欠かせません。
金相場の決まり方
金相場はさまざまな要因で決まります。一般的には「有事の金」という言葉があるように、世界情勢が不安定になったときに金への需要が高まる傾向にあります。
世界情勢によって通貨の価値が上下し、国の信用度低下や、世界的なインフレなどにも発展するでしょう。それぞれの状況で金にどのような影響を与えるのか、解説します。
金相場については「金価格が2倍に上昇する?」の記事も参考にしてください。
金の需要と供給バランス
金の価格は、需要と供給のバランスによって決まります。需要が高まったことに対して供給量が限られている場合、需要と供給のバランスが崩れ、価格が上昇します。
逆に、供給量が需要よりも増えている状態が、供給過剰です。需要に対して供給が過多であるため、価格は下がる傾向があります。金の価格が需要と供給の関係性によって形成されることは、一般的な商品と同様であり、このバランスが価格の動向を左右します。
米ドルの値動きとの連動
金の価格は通貨の価値と密接に関連しています。特に世界の基軸通貨である米ドルとは強い連動性があるでしょう。通常、米ドルが強くなると金の価格は下がり、米ドルが弱まると金の価格は上昇します。
これは、通貨の信頼性と金の需要の関係によるものです。通貨の信用が低下すると、投資家や市場参加者は安全な資産として金を求める傾向があります。そのため、金の需要が高まり、価格が上昇します。また、信用が高まった場合は金の需要がなくなり価格は下がる傾向にあるため注意が必要です。
各国の政治・経済状況
紛争や戦争などの有事の状況では、金の価格が上昇する傾向があります。これは、「有事の金」として知られています。紛争やテロ、財政破綻など国全体の信頼が低下する状況では、その国の発行通貨の信頼性が減少します。
情勢が不安定な時期に、安全な避難先として多くの人々が購入対象とするのが金です。その結果金の需要が高まり、価格が上昇する傾向があります。
インフレ・デフレ
インフレ・デフレは金の価格に影響を与えるでしょう。インフレ時には一般的に物価が上昇するため、金の価格も上昇する傾向があります。
一方、デフレ時には一般的に物価が下落しますが、金は価値の安定性と需要の広がりから、デフレに対して比較的強いとされています。デフレの不安定な経済状況や信頼性の低下から、金が保険や安全な資産として求められます。そのため、デフレ時には金の需要が増え、価格が比較的安定する傾向があるでしょう。
金の買取価格は純度で左右される
金の価格は純度によって決まります。金の純度は「K24」や「K18」などの表記で表されます。数字の部分は24分率であり、金の含有率を表します。たとえば、10gの金で「K18」の場合、10g中の金の含有率は18/24となり、7.5gです。
金の純度が高いほど、より価値が高くなるでしょう。高い純度の金は、純金の割合が大きく、他の不純物が少ないためです。一般的には24Kが最も純度が高く、その他の金の純度はそれ以下になります。
そもそも金が高く売れるのはなぜ?
金は、他の鉱石と比べてなぜ高く売れるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。金は希少価値が高く供給量に制限があることと、産業にも活用できる需要の高さがあります。金がなぜ高く売れるのか、解説します。
希少価値が高いから
金は希少価値が高いために、高額な価値が付きます。なぜなら、金の埋蔵量には物理的な上限があるためです。地球上には限られた量の金しか存在せず、その供給は限られています。
また、金の採掘は多くの手間と労力を要するため、手に入れるのが容易ではありません。金は地下深くに存在し、採掘には採鉱作業や地下探査など複雑なプロセスが必要です。また、環境への影響や社会的な規制もあります。
これらの要素により、金の供給は制限され希少性が高まります。そのため、金を入手するには相応の投資や労力が必要であり、それが金の価値を高めている一因となっているでしょう。
金の需要があるから
宝石や投資対象として、金は人気があります。一方で、金は「電気の通しやすさ」を表す導電率が高い特性を持ち、電子機器などの産業で重要な素材としても活用されています。
金は信号伝送や回路の安定性に優れ、耐久性も高いです。このような特性から、スマートフォン、コンピューター、医療機器などの電子機器に広く利用されています。
金の需要が嗜好品だけでなく、高い導電性からくる産業需要にも関わっていることが価格の高さにつながっています。
金の買取で儲かるにはうるココの無料査定から
金の売買について、金がなぜ高く売れるのか、金の売買で儲かるコツは何なのかを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
金は需要の高さと供給量の少なさから、高い価格で取引されることが多いです。金の買取業者の中には、査定力がないため適正価格よりも低い価格で買取を行う悪質な業者も少なからずいるでしょう。
金の売買で儲けるには、相場を理解し高い価格推移のときに売ること、また見積もりを出して実際の査定額を把握しておくことが重要です。
うるココでは、無料査定をご利用いただけます。また、複数商品をまとめて売ることで査定額が上がるキャンペーンも実施しています。
タンスに眠っている金や貴金属を査定に出してみると、思いもよらない高額査定となることもあります。金買取ならぜひお気軽にうるココの無料査定をご利用ください。