金買取の注意点は?気をつけたい8つのポイントについて解説
「金の買取をしてもらう際に注意点はある?」
「金の買取で損しないようにしたい」
この記事を読んでいる人はこのように思っているのではないでしょうか。金買取では、税金や手数料、金相場など確認しておきたい注意点があります。
本記事では、金買取の注意点や金買取でよくある質問について解説します。
金の買取を行う際の注意点は?
金買取の注意点を8つに分けて解説します。
- 自分が持っている金の情報を把握する
- 買取ができない金製品ではないか把握する
- 金の相場を把握しておく
- 良質な買取業者であるか調べておく
- 税金がかかってしまうこともある
- 基本的に手数料はかかってしまう
- 本人確認書類がないと買取はできない
- 代理人に依頼する場合は委任状が必要
では、それぞれ見ていきましょう。
① 自分が持っている金の情報を把握する
自身が所有している金の情報を把握し、どの程度の買取価格が期待できるか確認しましょう。
金の価格は、以下の計算式で算出します。
金1gあたりの相場価格×金製品の質量×金純度
上記の計算に必要な「金の純度」と「金の重量」の調べ方は次のとおりです。
金の純度
金の純度とは、金製品に含まれる金の含有率のことです。金製品には、金だけではなく銀や銅、アルミニウムなど、さまざまな金属を混ぜる場合があります。
これを合金といいますが、その中で金の割合を示すのが純度です。金の純度が高くなればなるほど、金が含まれている割合が大きいと言えます。
金の純度の調べ方は、金製品そのものや取扱説明書、パッケージに記載された「K24」や「K18」といった記号を見ることです。「K」は「カラット(英語:karat)」のことで、その後に続く「24」や「18」といった数字と組み合わせることで金の純度を表しています。
金の純度は24分率で表すため、「K24」は純度100%の金(純金)を示します。K18の金の含有率は「18/24=75%」です。
Kに続く数字が1つ増えるごとに、金の含有率が4.17%増加すると覚えておくとよいでしょう。
金の質量
金の重量は1立方センチメートルあたりに含まれる金の量を示す「比重」から計算します。
金の比重は次のとおりです。
金の純度 | 比重 |
---|---|
K24 | 19.32 |
K20 | 17.45~18.24 |
K18 | 16.03~17.11 |
K14 | 12.91~14.44 |
K10 | 11.42~13.09 |
例えば、3立方センチメートルのK24の金製品の重量は「19.32×3=57.9g」です。
ただし、インゴットのように単純な形状のものであれば計算は容易ですが、複雑なものは自身で計測することは難しいです。その際は、買取業者に査定依頼するのがよいでしょう。
金の重さの計算は「金の重さを計算する方法は?比重や純度にも注目!」もご覧ください。
② 買取ができない金製品ではないか把握する
買取業者によって、買取できる金製品が異なります。次の3つの金製品は買取不可な業者が多いでしょう。
- 危険物
- 基板
- 法定金貨
買取できない理由は、以下の通りです。
危険物
ライターや刃物などの危険物は、買取を断られる可能性があります。
- ライター
- 刃渡り15cm以上の刀剣
- やり、なぎなた
- 自動的に開刃するナイフ(細かな条件あり)
特に、刃物を買い取るためには申請が必要なため、種類や形状などを問わず買取不可とする業者もいます。
また、刀剣、やり、なぎなたなどを売却する際は、各都道府県教育委員会において登録済みであることを証明する登録証が必要です。買取の可否や買取条件については買取業者に確認しましょう。
基盤
基板とは、スマートフォンやパソコン、プリンターなどの電子機器に搭載された電子部品のことです。
基盤に含まれる金や銀、パラジウムなどの希少金属を取り出してリサイクルできます。ただし、基盤から希少金属を取り出すためには設備と技術が必要なため、買取を行っていない業者も少なくありません。
また、一般的にはスマートフォンやパソコンなどから基盤を取り外す作業は自身で行う必要があります。取り外しから対応できる業者もいますが、手数料が高くなる可能性があることに注意が必要です。
法定金貨
法定金貨とは、通貨として使用できる金貨のことです。
法定金貨の再精錬を目的に買取を行うことはできません。
もし、金貨を溶かして地金にした場合は貨幣損傷等取締法違反となる可能性があります。
参考元:e-GOV「貨幣損傷等取締法」
③ 金の相場を把握しておく
金の相場は常に変化するので、金の最新相場を確認するのは大切です。
金の買取業者の中には、相場価格より低い金額を提示してくる悪徳な業者も存在します。おり、相場価格より低い金額を提示してくることもあります。
ですので、未然にトラブルを防ぐためにも金の最新相場や純度、重量は事前に自分自身で確認しておきましょう。
また、今は金の売り時といえます。以下は、2017~2023年の金の価格相場です。
年度 | 最高価格 |
---|---|
2023年 | 10,819円 |
2022年 | 8,154円 |
2021年 | 6,897円 |
2020年 | 7,063円 |
2019年 | 5,343円 |
2018年 | 4,827円 |
2017年 | 4,751円 |
ロシアとウクライナを取り巻く世界情勢や新型コロナウイルスの流行などを理由に、安全資産である金を買い求める人が増加傾向にあります。
以上の理由から、金を売るなら今が狙い目です。
④ 良質な買取業者であるか調べておく
悪質な買取業者を回避するには、以下の点を確認してみましょう。
- 買取実績の有無
- 対応が丁寧であるか
- 目の前で査定してくれるか
- 査定方法が丁寧であるか
悪質な業者の場合、お客様への対応の質などに優良業者と比べて差が出ます。事前にインターネットで調べて口コミなどを確認しておくのがおすすめです。
買取実績の有無
金の買取実績が豊富かどうかを確認しましょう。金の買取経験がない業者は、金の正確な価値を算定できない可能性があります。
金の買取実績が豊富な業者だからといって他の業者よりも高価買取ができるとは限りませんが、なるべく実績が多い方が安心できるでしょう。
買取実績は、業者のホームページの買取ジャンル別ページやTOPページなどに記載されています。
対応が丁寧であるか
対応が丁寧だからといって高価買取が可能とは限りませんが、対応が雑な業者よりは安心して買取依頼ができます。次のポイントを確認しましょう。
- 電話やメールなどで問い合わせた際に対応が丁寧か
- 不明点や疑問点などに丁寧に回答してくれるか
- 査定の際に見積書を発行するか
- 査定結果の根拠の説明があるか
とりあえず売却させようとしているような場合は、買取依頼しない方がよいでしょう。
目の前で査定してくれるか
金に限らず、どのような買取査定も依頼主の目の前で行うことが基本です。依頼主の目の前で査定しない場合、すり変えられたり傷をつけられたりする恐れがあります。また、金の重量を実際よりも軽く提示する可能性も否定できません。
さまざまな手段を用いて、買取価格を安くしようとする悪質な業者が存在することに注意しましょう。
査定方法が丁寧であるか
金製品を見たり触ったりしただけで、買取価格を提示する業者は信頼できません。
金の買取価格は、金の重量と金の相場で決まります。0.1グラム単位で計測できる機器を用いて、正確に金の重量を計測できる業者を選びましょう。
また、複数のパーツから成り立つ金製品は部位別に計測することも重要です。
⑤ 税金がかかることがある
金を買取する際には、一般のサラリーマンや個人の場合、譲渡所得税がかかります。
年間50万円の利益が出た場合に課税対象となります。したがって、年間50万円以下であれば気にする必要はありません。
金を売るときの税金については、確実な理解が求められるので必要に応じておさらいしておきましょう。
⑥ 手数料がかかる
金の買取時には、基本的に量や価格を問わず手数料が発生するため、「金の買取価格=収益」にはなりません。
手数料は業者が自由に設定できるため、買取店によって計算方法や金額が大きく異なります。手数料の計算方法は、買取依頼する金の総重量に応じて決める方法が一般的で、買取価格の20%が相場とされています。
金の買取に手数料がかかる理由は次のとおりです。
- 別の業者へ売却した際に利益を得るため
- 金の抽出時に金が目減りする分を補填するため
買取業者は、買い取った金を加工や抽出、販売をすることで利益を得ています。
自社に加工や抽出ができるシステムがない場合は、買い取った金を貴金属買取専門店に売却します。この場合、買取価格と売却額が同じであれば、買取業者の利益はほぼゼロです。そのため、買取時に手数料を設定し、利益がゼロにならないように調整しています。
また、自社で金を加工・抽出する場合でも、抽出時の金の目減り分を補填するために手数料を設定します。
買取額に直接影響する金買取の手数料についても、適切に理解しておきましょう。
⑦ 本人確認書類がないと買取はできない
金の買取時には、本人確認書類が必要です。買取店に持ち込まれた金は、依頼主が適切な方法で取得したものとは限りません。
中には犯罪行為によって取得した金を買取店に持ち込むケースもあります。そのような事態を回避するため、「古物営業法第15条」で本人確認書類の提出が必須とされているのです。
参考:e-GOV 法令検索「古物営業法」
個人・法人が金の買取依頼をする際に必要な本人確認書類について、それぞれ詳しく解説します。金買取の身分証明について、より詳細については「金の買取時に身分証明書は必要?その理由も解説」もご覧ください。
個人買取の場合
必要な本人確認書類は買取店で異なりますが、一般的に以下の書類を求められます。
1点で本人確認が可能な書類 | 2点で本人確認が可能な書類 | 補填書類 |
---|---|---|
運転免許証 運転経歴証明書パスポート (2020年2月4日以降発行のものは補填書類が必要) 住民基本台帳カード 特別永住者証明書 身体障害者手帳 マイナンバーカード | 国民健康保険証 健康保険証 共済組合員証 国民年金手帳 母子健康手帳学生証 | 住民票 戸籍謄本 印鑑登録証明書 国税・地方税の領収書 納税証明書 公共料金(電気・ガス・水道など)の領収書 |
事前に買取店のホームページで必要な本人確認書類を確認しておきましょう。
法人買取の場合
法人が金を売却する場合は、以下の種類のうち1点が必要です。
- 登記事項証明書(現在事項全部証明書・履歴事項全部証明書)
- 印鑑登録証明書
また、来店した人の本人確認書類が必要なことに加え、会社の人物以外が買取依頼する場合は委任状を求められます。
ただし、必要な本人確認書類や有効期限の規定については買取店で異なるため、事前に確認しておきましょう。
買取価格が200万円を超える場合
金の買取価格が200万円を超える場合は、古物営業法に加えて「犯罪収益移転防止法」が関係してきます。
犯罪収益移転防止法では、犯罪で取得した金を現金に換えることを防ぐために、より厳格な本人確認が求められています。
提示を求められる本人確認書類は以下のとおりです。
- 印鑑登録証明書(申込書類に押印した印鑑のもの)
- 各種健康保険証
- 国民年金手帳
- 運転免許証
- 外国人登録証明書、
- 住民基本台帳カード
- 旅券 他
また、上記に加えて健康保険証や運転免許証、パスポートなど、官公庁が発行する書類のうち、顔写真が貼付されているものを提示する必要があります。
⑧ 代理人に依頼する場合は委任状が必要
もし、本人ではなく代理人に買取をしてもらう場合には以下の書類が必要です。
- 委任状
- 依頼を受けた代理人の身分証明書
- 所有者の身分証明書のコピー
忘れずに持っていくようにしてください。
金の買取時の注意点に関するQ&A
金買取でよくある質問をまとめました。
金買取の際に気をつけるべきポイントは?
金買取の際は、まず以下のポイントに注意しましょう。
- 金の相場を把握しておく
- 買取時期を考慮する
- 他社との比較を行う
- 本人確認書類を忘れずに
- 売却時には税金が発生する
金の買取前は何を把握しておけばよい?
金の買取価格が妥当かどうかを見極めるために、以下の情報を把握しておきましょう。
- 金の純度
- 金の重量
- 金の相場
金の買取業者の選び方は?
金の買取依頼でトラブルに巻き込まれないように、以下のポイントに注目しましょう。
- 買取実績の有無
- 対応が丁寧であるか
- 目の前で査定してくれるか
- 査定方法が丁寧であるか
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金買取の注意点について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
もう一度まとめておくと、以下の8項目が注意点として挙げられます。
- 自分が持っている金の情報を把握する
- 買取ができない金製品ではないか把握する
- 金の相場を把握しておく
- 良質な買取業者であるか調べておく
- 税金がかかってしまうこともある
- 基本的に手数料はかかってしまう
- 本人確認書類がないと買取はできない
- 代理人に依頼する場合は委任状が必要
これらさえ理解しておけば、金買取の基本は押さえられます。
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査定は無料です。査定後も、必ず売らなければならないわけではありません。
ぜひ、お気軽に査定をお試しください。