貴金属と卑金属の違いを専門家が解説!
貴金属と卑金属がどう違うか知っていますか?その違いをわかりやすくご紹介!
貴金属と卑金属の違いといわれても、知っている人は少ないかもしれません。
名前から卑金属と聞くと貴金属に比べて、違いというより悪い印象をもつかもしれませんね。
ここでは、そんな貴金属と卑金属の違いをわかりやすくご紹介します。
貴金属と卑金属の違い
金やプラチナのような貴金属は希少価値が高く、時間がたっても腐食しないので、そのような貴金属を資産として所有したり、投資する人は多くいます。
しかし昔、金、銀以外は全て卑金属とされ、プラチナも貴金属として扱われていなかった時代もありました。
金属の分類基準は時とともに変わり、最近では学術界と産業界の間でも違いがあるようです。

貴金属と卑金属は化学性質、実需産業での2つの分類があり、卑金属は化学的には、イオン化傾向の高い金属になります。
金属のイオン化とは簡単にいうと「腐食」のことで、このイオン化傾向が高いと卑金属、イオン化傾向が低いなら貴金属に分類されます。
化学的に、貴金属は、金、銀、白金、パラジウムなどが該当し、イオン化傾向が低いという点から銅や水銀を含めることもあるようです。
貿易分野では、貴金属か卑金属かで関税にも影響があるので、さらに明確な基準が必要です。
28の金属が卑金属として明示されているのですが、例を挙げると、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、鉛、亜鉛などがこれにあたります。
銅は微妙なところなのですが、貿易では卑金属ですが、腐食しにくいという特性からすると、貴金属の条件を満たしています。
オリンピックのメダルにも使用される金属が卑金属なのは変な感じですが、実は銅以外の卑金属にも高価なものはあります。
また、貴金属でも投資用や財産としてだけではなく、私たちの生活の中で、普段使う家電に希少価値の高い貴金属が使われていることも多くあります。
このようにみると、貴金属と卑金属の分類法は完璧ではないかもしれませんね。
前述にもありますが、分類法は時の流れに合わせて変化すると考えられますが、金、銀、プラチナなど宝石や投資商品として高評価の金属は、貴金属の地位を失わないと考えられます。