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真珠はなぜできる?真珠が形成される貝の種類や価値が決まる基準について解説

真珠

あなたが身につけている真珠のネックレスは、どのように形成されたかご存知ですか?真珠は生物由来の宝石であり、静かな水中で貝が織りなす一滴の輝きそのものです。

本記事では、真珠がどのように形作られるのかについて紹介するとともに、真珠ができる貝についても解説します。

記事の後半では、真珠の価値が決まる基準やお手入れ方法についても言及しているため、参考にしてください。

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目次

真珠はなぜできるのか

貝殻の内側はキラキラと虹色に輝き、美しいと思ったことはありませんか。アコヤ貝や白蝶貝などの貝には、貝殻の内側に真珠と同じような光沢のある層を形成しています。

貝の内側に砂や小石などの異物が混入すると、貝殻の内側と同じ成分を分泌する外套膜(がいとうまく)が異物を覆い、それが真珠袋となります。

真珠袋をつくる外套膜の上皮細胞は真珠層を作り出し、異物を核として巻き込みながら成長することで袋の内部で形成されるのが、天然真珠です。

このような真珠の形成過程を応用し、真珠の土台となる核と外套膜を人為的に貝の内部に移植して作られるのが養殖真珠です。

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真珠が形成される貝の種類

貝は、貝殻を持った貝であれば、どんな貝でも貝殻と同質の鉱物を体内に作れます。

そのため、真珠の母貝として有名なアコヤ貝や白蝶貝、黒蝶貝以外にも食用として手に取ることが多いホタテ貝や牡蠣、アワビ貝などからも真珠ができることがあります。

ここでは、真珠ができる貝9種類を紹介します。

アコヤ貝

アコヤ貝から取れる真珠を「アコヤ真珠」といいます。日本の養殖真珠の大半を占めるのが、アコヤ真珠です。愛媛県、長崎県、三重県が真珠養殖の三大産地です。

アコヤ貝の内側は美しい真珠層が見られ、外側は黒〜暗褐色の外皮で構成されています。

アコヤ真珠には、以下のような特徴があります。

  • 美しいテリがある
  • 7〜8mmサイズが多い
  • まん丸な形状をしている

透明感のある光沢を持ち、品質の高いものは淡いピンク色を帯びています。他の真珠に比べてサイズは中程度で、形状はすっきりとしたまん丸なものが多いです。

白蝶貝

白蝶貝から生まれるのが「白蝶真珠」で、10〜20mmと大粒で存在感があるのが特徴です。

白蝶貝には貝殻の内側の縁が金色のものと銀色のものがあり、それぞれゴールドリップ、シルバーリップと呼びます。ゴールドリップの母貝からはゴールド系の、シルバーリップの母貝からはホワイト系の真珠が生まれます。

白蝶貝は貝殻そのものも美しく、古くから工芸品として使用されてきました。

白蝶貝の主な産地はオーストラリア、インドネシア、フィリピン、ミャンマーなどであり、南の島々であることから南洋真珠とも呼ばれています。

黒蝶貝

黒蝶貝から産出されるのが「黒蝶真珠」で、地色のカラーバリエーションが豊富であり、干渉色が魅力的な真珠です。ブラック系やグリーン系、レッド系、イエロー系など多彩な干渉色を楽しめます。

大きさは8〜16mm程度で、10mm前後のものが主流です。

世界に流通しているほとんどの黒蝶真珠はタヒチで養殖されたもので、タヒチアンパールと呼ばれています。

マベ貝

マベ貝から生まれるのは半円形をした真珠です。貝の内側に張り付くようにしてできるため、半円形になります。

マベ真珠は、他の真珠にはないテリと干渉色を持っています。真珠の中でも、最も薄い結晶から構成される真珠層を形成し、独特な光沢を放つのが特徴です。

ホワイト系やブルー系、ピンク系などさまざまなカラーがあります。

池蝶貝

淡水生の池蝶貝を母貝とするのが淡水真珠(淡水パール)で、淡水真珠の名産地だったのが、日本最大の湖である琵琶湖です。

かつて琵琶湖は淡水真珠の名産地であり、国内だけでなく海外でも「Biwa Pearl」は人気となり、琵琶湖の一大産業として栄えましたが、その後、環境汚染によって琵琶湖の水質は悪化し、琵琶湖の淡水真珠は大きく生産量を減らします。

しかし、近年になって海の真珠とは異なる魅力が再び注目されるようになっています。

淡水真珠の魅力は、カラーバリエーションが豊富であることと、さまざまな形状をしていることです。特に海外では自然な形や少し変形した形が好まれることがあり、自由な形をした淡水真珠が脚光を浴びているのです。

ただし、形や色が豊富で見極めが難しいことから買取を断られることもあります。買取できない真珠については、関連記事を参考にしてください。

ピンク貝

ピンク貝を母貝とするのが、コンクパールと呼ばれる真珠です。ピンク貝は大きな巻貝でカリブ海に棲息しており、内側は美しいピンク色から白、オレンジなどさまざまな色調を示します。そのような母貝から取れるコンクパールもまた、多彩な色を持ちます。

コンクパールは、真珠表面に出る火焔模様(フレーム)という模様が明瞭であるほど希少であるとされ、クリーミーな艶が魅力です。

ピンク貝のような巻貝には核の挿入が難しく、養殖に適していないため、コンクパールのほとんどは天然真珠です。

ホタテ貝

ホタテ貝(Scallop)からも真珠が生まれ、スキャロップパールと呼ばれます。スキャロップパールは希少性が高く、そのユニークな形状や美しい光沢から高い価値を持ちます。

スキャロップパールが形成される条件が自然界で揃うことは非常に稀で、数十万個にひとつの確率ともいわれるほどです。

テレビ番組「開運なんでも鑑定団」では、夕食のために買ってきたホタテ貝から出てきたスキャロップパールが鑑定される回があり、驚きの鑑定額が示されていました。

なんでも鑑定団の最高額については、関連記事をご覧ください。

牡蠣

牡蠣からも真珠が出てくることがあります。牡蠣は真珠層を持ちませんが、真珠層を持たない貝でもごく稀に真珠に似たようなものを生み出すことがあります。

しかし、非常に稀であるからといって市場価値が高いとは限りません。真珠の価値は、後で説明するようにテリや形状、大きさで決まるため、これらの好条件を満たさないと高値で取引されることはありません。

牡蠣から出てくる真珠を「オイスター真珠」といいますが、牡蠣の形に似た淡水真珠を指してそのように呼称することもあるため、混同しないように注意してください。

アワビ貝

アワビ貝から取れる真珠をアワビ真珠(アバロンパール)といいます。高級食材として知られるアワビ貝のごく一部から発見される、希少な真珠です。

万葉集ではアワビ真珠が「鰒玉(あわびだま)」として登場し、古来より神秘的な宝石として珍重されてきたことが分かります。

アワビ真珠は、天然・養殖によって形状が変わりますが、最大の特徴はその美しい色彩です。日本で見られるような淡い色から、アメリカやニュージーランド産のようなビビッドカラーまで幅広い色が楽しめます。

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真珠の価値が決まる基準

真珠の価値が決まる基準として、以下の4つを挙げることができます。

  • 種類
  • テリ
  • 形状
  • 大きさ

では、これらについて説明します。

種類

真珠にはさまざまな種類があり、種類ごとに価値が異なります。真珠には海水産と淡水産に大きく分けられますが、淡水では質の高い真珠が作られにくいことから、一般的に淡水産の真珠は評価が低くなります。

ただし、近年では真珠生産の技術が向上し、淡水でも高品質な真珠が作られるようになりました。

また、真珠を大別する際には、天然真珠と養殖真珠の分類も重要で、天然真珠のほうが価値の高いものが多くなっています。

テリ

テリとは、真珠の持つ光沢のことで美しい輝きを放つ真珠ほど高く評価されます。真珠に光が当たった際、虹色に輝くものが高品質であるとされます。

真珠の種類によってテリには大きな違いがあり、特に美しいとされているのがアコヤ真珠です。アコヤ真珠の中でも特別に美しいテリを持つものは「花珠真珠」と呼ばれ、高値で取引されます。

形状

真珠の形状も評価を大きく分けるポイントです。真珠には、以下のようにいくつかの形状があり、完全な真円が最も高価といわれますが、独自な形が人気となることもあります。

  • ラウンド
  • ニアラウンド
  • バロック
  • ドロップ

ラウンドは完全な球形を指します。ニアラウンドは、球形に近いという意味で、完全に丸くはなく、上から見ると楕円のような形をしています。

バロックは「歪んだ」という意味で、変形した形の真珠を指します。楕円形や涙型などさまざまな形状が含まれます。

ドロップは、しずくや涙のような形を指します。縦型の形をしているため、一粒パールとしてペンダントやイヤリングに使われることが多いです。

大きさ

一般的に大きいサイズのものほど高い評価を得やすいですが、必ずしもそれだけではありません。サイズが大きくなるほどテリも目立つため、そのテリも美しいものでなければ、総合的な評価は高くなりません。

また、真珠の種類によって基本的なサイズは決まっているため、「大粒」の基準も真珠の種類によって異なります。アコヤ貝などはあまり大粒なものは取れないため、9mmを超える程度でも大粒と見なされます。

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真珠のお手入れ方法

真珠を使用しない間は、専用のジュエリーボックスなどに収納し、高温多湿な環境を避けてください。真珠はデリケートで、特に水分は天敵となります。保管の際は、湿気に十分な注意が必要です。

真珠を使用した後は、やわらかい布で水分や汚れをやさしく拭き取りましょう。強くこすらず、一粒ずつ丁寧にお手入れするのが大切です。水洗いは避け、汗や皮脂がついたときはより丁重に水分を拭き取ります。

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まとめ

本記事では、真珠がなぜできるのかや、真珠ができる貝の種類について説明しました。真珠は、殻の中に異物が入り込んだり、または貝殻の内側の細胞が剥離したりして真珠袋が形成され、真珠層が重なることで作られます。

このようなプロセスが進行すれば、どんな貝でも真珠が形成される可能性があるため、さまざまな貝から真珠が取れるのです。

真珠は水分に弱く、非常にデリケートな宝石です。使わなくなった真珠をお持ちであれば、真珠が傷む前に売るのを検討してみてはいかがでしょうか。

うるココでは、パール買取を承っています。無料査定をご利用いただけるので、まずはお気軽にご相談ください。

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