毛皮のクリーニングや洗濯について
冬の寒さを豪華に彩る毛皮のコートは、その洗練されたルックスとやわらかな手触りで、多くの人を魅了してきました。
しかし、この美しさをいつまでも魅力的に保つためには、適切なクリーニングが不可欠です。
そこで、毛皮のコートを自分でクリーニングできないかと思う人も少なくないでしょう。
本記事では、毛皮のコートを自分でクリーニングする方法やメリット、さらに業者に依頼する際のポイントについて解説しました。
毛皮のコートを何シーズンも長く愛用するために、この記事を参考にしてください。
また、綺麗にした毛皮のコートは高く買取してもらいやすくなるため、毛皮買取を検討している場合にも要チェックです。
毛皮は自分でクリーニングできる？
毛皮のコートは通常の衣類のようには、水洗いやドライクリーニングができません。
しかし、汚れをそのまま放置しておくと、シミが残るかもしれないため、後で業者のクリーニングに出すとしても、応急処置として汚れを落としておくことは大切です。
ここでは、自分で簡単にできるクリーニングについて説明します。
- 洗剤液を作る
- 汚れを拭き取る
- 水拭きをする
- 乾燥させる
- ブラッシングする
この順番で進めます。
洗剤液を用意する
最初のステップとして、洗剤液の準備をします。
洗剤液を作るには、30℃以下のぬるめのお湯に洗剤を溶かしましょう。
使用する洗剤は、中性洗剤やシャンプーなどが適しています。
洗剤が5mlに対して、お湯4Lが目安です。
汚れを拭き取る
次に、洗剤液に浸したタオルを使って汚れた部分を優しく拭き取ります。
この際、毛並みに逆らう形で汚れを軽く叩くようにして落とし、その後は毛並みに沿って拭き上げるのがコツです。
水拭きをする
その後、新しいタオルをぬるま湯に浸し、固く絞った後に毛皮に付いた洗剤を拭き取ります。
ここでも、最初は毛並みに逆らって洗剤を拭き取り、その後に毛並みに沿って拭き上げる手順を踏みます。
乾燥させる
洗剤をしっかりと拭き取った後、毛皮のコートをハンガーに掛けて、風通しの良い日陰で乾燥させます。
日光に当てずに陰干しにしましょう。
ブラッシングする
乾燥した毛皮のコートには、ブラッシングをして仕上げを行います。
ブラッシングにより、水拭きによって失われたツヤを取り戻し、毛の流れを整えることができます。
毛皮のコートを自分でクリーニングするメリット
自分で毛皮のコートのお手入れを行うには繊細さが要求されますが、適切なケアさえすれば、いくつかのメリットが得られます。
ここでは、毛皮のコートをセルフクリーニングをすることで得られる、主なメリットについて説明します。
長く使い続けられるようになる
毛皮のコートは日常的なお手入れを行うことで、汚れが蓄積して取りにくくなるのを防ぐことができます。
これにより、素材がダメージを受けにくくなり、製品の寿命が延びます。
また、汚れだけでなく、嫌な匂いもケアすることができ、快適に毛皮製品を使用することができます。
時間と費用の節約
プロのクリーニングサービスを利用する場合、持ち込みや待ち時間が発生し、また費用もかかります。
毛皮のコートのクリーニングは高額になることが多く、これがシーズンごとに発生すると、その費用は相応のものとなります。
自宅でのケアによって、これらの時間と費用を大幅に節約することができます。
地球環境への配慮
毛皮製品を長持ちさせることは、地球環境への配慮という点でも重要といえます。
ファッション産業では衣類の大量廃棄が環境問題を引き起こしており、多くが汚れや色褪せなどの理由で廃棄されています。
適切なケアにより毛皮製品の寿命を延ばせれば、これらの廃棄量を減らし、よりサステナブルなファッションを実践することが可能になります。
業者に毛皮のコートをクリーニングに出す際のポイント
毛皮のコートのクリーニングには特別な注意が必要で、クリーニングサービスに依頼する際にはいくつかのポイントを押さえる必要があります。
パウダークリーニング法の確認をする
毛皮のクリーニングには、通常のドライクリーニングではなく、毛皮専用のパウダークリーニング法を指定することが重要です。
パウダークリーニング法では、油脂分や色素の少ないカエデやトウモロコシの芯などから作られたパウダーを使用します。
このパウダーに洗剤を染み込ませ、毛皮とともに回転洗浄機で洗います。
パウダークリーニング法は、毛皮にダメージを与えず、硬化や破れ、毛の艶や質感を損なわないというメリットがあります。
クリーニング前の状態を確認しておく
クリーニングに出す前に、コートの全体的な状態を確認することが大切です。
使用による劣化や損傷がないかをチェックし、クリーニング店とこの状態について確認を行っておきましょう。
こうすることで、万が一、クリーニング後に毛皮が傷むなどダメージを受けて戻ってきたとき、不要なトラブルを回避しやすくなります。
料金に関する注意点
パウダークリーニング法の料金は、毛皮の素材やデザインによって異なることがあります。
クリーニングを依頼する前に、料金についても確認しておくとよいでしょう。
まとめ
毛皮のコートのケアは、慎重さが求められますが、今回紹介した方法で自分で行うこともできます。
適切なケアと注意を払えば、毛皮はその魅力と品質を長期間にわたって維持することができます。
自分でクリーニングをすることで、単に費用や時間を節約するだけではなく、さらに愛着が持てるようにもなるでしょう。
お気に入りの毛皮のコートがいつまでも美しくあり続けられるよう、本記事を参考にしてください。
また、綺麗にした毛皮は買取に適した状態でもあります。
もし今後、使用する機会があまりなさそうなら買取を検討してみるのもよいでしょう。
毛皮は時間の経過とともに傷みやすいため、売るなら早めがおすすめです。
特に冬場にはコートの需要が高まるため、より高く買取できる可能性があります。
一度、買取査定をご利用になり、どの程度の価値がつくかお確かめください。
