毛皮の匂いを取る方法は?自宅でできる消臭から保管まで解説

クローゼットから出した毛皮のコートに顔を近づけた瞬間、こもったような匂いにためらった経験はないでしょうか。見た目も手触りも変わらないのに、匂いだけが気になって袖を通せないのは、毛皮でよくある悩みです。
この記事では毛皮に匂いがつく原因から、自宅でできる消臭の手順、やってはいけないNG行為、匂いをつけない保管方法までを順に解説します。読み終えるころには手持ちの毛皮にどう対処すれば良いか判断できるはずです。
なお、しばらく着ていない毛皮であれば、手入れして持ち続けるほかに毛皮買取で手放すという選択肢もあります。
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毛皮に匂いがつく原因

毛皮は動物の毛と皮(原皮)でできた天然素材で、湿気や匂いの分子を吸着しやすい性質があります。匂いの正体はひとつではなく、大きく3系統に分けられます。どの系統かによって自宅で対処できる範囲が変わるため、まずは心当たりを探ってみてください。
湿気やカビなど保管環境の匂い
湿気の多い場所に長くしまうと皮の油分が劣化したりカビが発生したりして、カビ臭や古びたような匂いが生じます。防虫剤の匂いが染みつくケースもここに含まれます。
汗やタバコなど着用中につく匂い
汗や皮脂のほか、飲食店の煙、タバコ、香水やヘアスプレーの香りも毛皮はよく吸い込みます。喫煙席に短時間座っただけでも匂いが残ることがあるため、着用時はできるだけ煙や強い香りから距離を置くのが無難でしょう。
なめしや皮そのものに由来する匂い
なめしの薬品や皮に由来する匂いもあり、古い毛皮や海外で購入した毛皮に見られやすい系統です。これは家庭のケアでは落としきれないことがあります。次章の方法が効くのは、主に前の2つの系統です。
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毛皮の匂いを取る方法

自宅でできる消臭は、次の3段階で進めます。
- 風通しの良い場所で陰干し
- ブラッシングで汚れ落とし
- 固く絞ったタオルで拭き取り
道具は幅広ハンガーと洋服ブラシ、タオルがあれば足ります。
風通しの良い場所で陰干しする
まずは毛皮を幅広のハンガーにかけ、風通しの良い日陰に半日から数日干します。こもった湿気と一緒に軽い匂いが抜けることも少なくありません。
注意したいのは直射日光です。毛皮は紫外線で変色や褪色を起こすことがあるため、干すのは必ず日の当たらない場所にしてください。室内なら扇風機やサーキュレーターで風を送ると効率が上がります。
ブラッシングで匂いの元を落とす
陰干しと合わせて、毛並みに沿って優しくブラッシングしましょう。匂いの元になるホコリや皮脂汚れを毛の間から追い出すのが目的なので、力を入れる必要はありません。
ブラシは目の粗い洋服ブラシか毛皮用のものを使い、毛の流れに逆らわず根元から毛先へ動かします。この陰干しとブラッシングは、日常の毛皮コートの手入れとして習慣にしておくと、そもそも匂いがつきにくくなります。
固く絞ったタオルで拭き取る
ブラッシングで落ちない汚れには、水で固く絞ったタオルを使います。拭き取りの流れはこうなります。
- 毛先を毛並みに沿って拭く
- 乾いたタオルで水分を取る
- もう一度陰干しする
気をつけたいのは皮の部分を濡らさないことです。毛皮の皮は水に弱く、水分が染みると硬化や型崩れの原因になるとされています。洗剤も使いません。拭くのはあくまで毛先だけと覚えておいてください。
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毛皮の匂い取りでやってはいけないこと

早く匂いを消したい気持ちがかえって毛皮を傷めることがあります。次の3つは避けてください。
消臭スプレーの使いすぎ
市販の消臭スプレーを毛皮に多用するのはおすすめできません。水分と成分が毛や皮に残り、縮みや毛抜け、シミ、カビの原因になることがあるためです。
使うとしてもごく軽く、離れた位置からにとどめます。匂いの根本は湿気と汚れなので、スプレーで上書きするより陰干しとブラッシングで元を断つほうが確実です。
香水でごまかす
残った匂いの上に香水を重ねると、混ざり合ってかえって不快な匂いになりがちです。さらに、香水の成分がなめしに使われた薬品と反応してシミになる可能性も指摘されています。
毛皮は香りをよく吸うため、一度ついた香水の匂いを抜くのも簡単ではありません。香りでの上書きは逆効果と考えましょう。
水洗いで落とそうとする
匂いが強いと丸洗いしたくなりますが、毛皮は水洗いに向かない素材です。皮全体が水を吸うと乾く過程で硬くなり、破れや型崩れにつながる恐れがあります。洗濯機はもちろん、手洗いも同様です。
自宅でできる毛皮のクリーニングは、乾いた方法と、固く絞ったタオルで毛先を拭く範囲までと考えてください。
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取れない匂いはパウダークリーニングへ

ここまでの方法を試しても匂いが残る場合、原因が皮の内部やカビにまで及んでいる可能性があります。この段階からは毛皮専門のパウダークリーニングに任せるのが安全です。
パウダークリーニングとは、油脂や色素の少ないカエデの木やトウモロコシの芯を粉末にし、毛皮にまぶして汚れや匂いを吸着させる毛皮専用の方法です。水も溶剤もほとんど使わないため、毛皮を傷めにくいのが利点とされます。
一般衣類のドライクリーニングとは別物なので、依頼するときは毛皮に対応した店かどうかを必ず確認してください。
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毛皮に匂いをつけない保管方法

いったん染みついた匂いは簡単には取れません。だからこそ、匂いをつけないように保管することが大切です。匂いのない良い状態を保てているかどうかは、いずれ手放すときの毛皮の買取相場を左右する要素のひとつともいわれます。
着用後にひと晩干してからしまう
脱いだ毛皮をそのままクローゼットに戻すのは避けましょう。着用中に吸った汗や湿気がこもり、匂いやカビの原因になります。
脱いだらひと晩、風通しの良い場所で干す。この習慣で保管中の匂いのリスクを減らせます。干す前に軽くブラッシングしてホコリを落としておけば、なお安心です。
湿気を避けた保管場所を選ぶ
毛皮の保管は10℃以下・湿度50%前後が理想とされますが、家庭でこの環境を保つのは現実的ではありません。そこで湿気が少なく風の通る場所を選んで理想に近づけます。
具体的には次のような置き方が向いています。
- 押し入れなら下段より上段
- 外壁側より部屋側の収納
- 通気性のある不織布のカバー
- 両隣の服と間隔をあける
湿気がこもるポリ袋は使わないでください。風が通る状態をつくることが、そのまま湿気対策になります。
シーズンが終わって毛皮のコートをしまう時期を迎えたら、しまう前の陰干しとブラッシングを忘れずに行いましょう。
防虫剤の使い方に注意する
長期保管では防虫剤も使いますが、種類の違う防虫剤を混ぜないよう注意が必要です。湿気がこもった毛皮はダニやカビの温床にもなり、毛皮でアレルギー症状が出るきっかけにもなります。樟脳やナフタリンなど匂いのあるタイプとピレスロイド系を併用すると成分が反応して溶けたり、匂いが強く残ったりする恐れがあります。
使うのは無臭タイプのピレスロイド系を1種類だけにし、規定量を守ります。匂い移りを防ぐためにも毛皮に直接触れない位置に置くのが基本です。
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毛皮の匂いでよくある質問

重曹や市販の消臭スプレーで毛皮の匂いは取れますか
どちらもおすすめしにくい方法です。重曹は粉が毛の根元に残って取り切れず、消臭スプレー類は水分と成分がシミや毛抜けの原因になることがあります。毛皮の消臭は陰干しとブラッシングを基本に考えてください。
防虫剤の匂いが染みついたときはどうすれば良いですか
まずは風通しの良い日陰に数日かけて干し、扇風機で風を送って匂いを飛ばします。多くの場合はこれで薄れますが、抜け切らないときは防虫剤の入れすぎや併用が原因の可能性もあるため、パウダークリーニングに相談しましょう。
何年も前の毛皮の獣のような匂いも取れますか
経年で皮の油分が劣化して生じた匂いは、自宅のケアでは落としきれない場合があります。専門店のクリーニングで軽減できることもあるため、まずは毛皮対応の店に状態を見てもらい、費用とその毛皮の価値を比べて判断すると良いでしょう。
まとめ
毛皮の匂いは陰干し・ブラッシング・固く絞ったタオルでの拭き取りという順番で、自宅でもある程度まで対処できます。一方で、消臭スプレーの多用や香水での上書き、水洗いは毛皮を傷めるため避けたい方法です。それでも取れない匂いは無理をせずパウダークリーニングに任せてください。
そして、いちばん効果があるのは匂いをつけない保管です。着たらひと晩干す、湿気を避ける、防虫剤は1種類だけ。この3つを心がければ、毛皮は長く気持ちよく着られます。
もし手入れの負担が大きいと感じたり、着る機会がなくなったりした毛皮があるなら、毛皮買取で手放すのもひとつの方法です。
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