オパールの偽物の見分け方とは?偽物の種類を知っておこう
オパールは、その神秘的な虹色の輝きが見る者を魅了してやまない宝石です。
光の角度によって変わる色彩は、まるで夢のような美しさを持ち、それがために多くの偽物や模造品が出回っています。
この記事では、その幻想的な美しさを持つオパールの真贋を見極める方法に焦点を当て、偽物と本物の見分け方を詳しく解説します。
オパールの魅力に魅せられた人が本物の美しさを手に入れられるよう、参考にしてください。
オパールとは
オパールは虹色に輝く遊色効果(プレイ・オブ・カラー)が美しい宝石です。遊色効果とは、見る角度によってさまざまな色彩が揺らめくようにあらわれ、虹色に見える効果を指します。
天然のオパールは高い価値があり、原産地にはオーストラリアやメキシコ、エチオピアなどがあります。
ブラックオパールはオーストラリアの鉱山でしか採掘できない希少な宝石です。オーストラリアではブラックオパールの他に、ボルダーオパールやホワイトオパールなども採掘されます。これらのオパールは1cm成長するのに約500万年の年月を要するといいます。
また、メキシコで採掘されるファイヤーオパールはアステカ文明の時代にも産出されており「太陽神化身」とされ、さまざまな儀式でも用いられていました。オーストラリアのオパールと異なり、メキシコなどの瑞々しいオパールは火山活動などによってできており、より短い時間で形成されています。
これら天然のオパールは、遊色の豊かさや透明感があるほど価値が上がり、またキズがなく、内包物が入っていないほど評価されます。
オパールの買取相場については関連記事もご覧ください。オパールの評価基準についても詳しく説明しています。
美しい輝きで人気のオパールは、偽物も多く出回っています。偽物は精巧に作られていても、価値はありません。どのような偽物のパターンが存在するのかを知っておけば、本物の天然オパールと見分けられるようになるでしょう。
オパールは10月の誕生石、パワーストーンとしても人気があります。
オパールの偽物の種類
オパールの偽物のパターンとして知っておきたいのが、以下の4種類です。
- 合成オパール
- ダブレットオパール
- トリプレットオパール
- オーパライト
- ギルソンオパール
では、これらについて説明します。
合成オパール
合成オパールは天然オパールと同じ素材で、オパールが形成される条件を人工的に整えて作られるオパールです。偽物というより人工オパールというのが適切です、
この人工オパールの技術は日本の京セラのみが持つものであり、「クリエイテッドオパール」「京都オパール」とも呼ばれています。
人工的な染色により多彩なカラーを楽しむことができ、米国のアクセサリー市場を中心に20年以上販売されている実績があります。
ダブレットオパール
ダブレットオパールは、天然クリスタルオパールの下に鉄鉱石などの鉱物を貼り合わせて作った加工品です。
オパールは、裏面に黒など暗い色の石を貼り合わせることで色が浮き出て見える遊色効果が出やすい傾向があるため、ダブレットオパールにすることでブラックオパールに似せることができるのです。
ダブレットオパールは上の部分が天然のオパールであるため、本物との見分けが難しいです。このような偽物は宝石としての価値はほとんどないため、注意しましょう。
トリプレットオパール
トリプレットオパールは、薄いオパールの切片をプラスチックや鉱物でサンドイッチ状にした加工品です。ブラックオパールに似せるためよく用いられる加工方法です。
真ん中のオパールを挟む材質には、上下ともプラスチックになっている場合や、下側にはオニキスなど黒い鉱物を持ってきて遊色効果を高める場合もあります。
オーパライト
「オーパライト」あるいは「オパライト」は、オパールに似せた人工石です。ガラスなどの素材で作られ、人工的にオパールの輝きを持たせたものです。
厳密には宝石でなく、「シンセティックストーン(人工石)」です。
ホワイトオパールやクリスタルオパールに似せて作ったものであり、宝石ではなくパワーストーンとして販売されていることも多いです。
ギルソンオパール
天然オパールと同じ石英(せきえい)を調合して作られるのがギルソンオパールです。フランス人のピエール・ギルソンが作り出した天然成分を使って、人工的に再結晶させたブラックオパールです。
ギルソンオパールは希少で価値があります。不純物が混ざらない状態で形成され、肉眼で人工のオパールだと見抜くのは非常に困難なほど本物とそっくりになります。
オパールの偽物の見分け方
オパールの偽物を見分ける方法には、「裏」「横」から見る方法があります。
これでダブレットオパールやトリプレットオパールを容易に見分けることができます。
オパールを裏から見る
オパールを裏をみます。
リングなどに加工されたものでも、天然オパールは、裏を完全にふさぐような加工はほとんどされません。
オパールの裏側が金属等で完全に覆われているケースは、加工オパールの可能性が高くなります。
もしこの加工が施されているケースは、お店に確認しましょう。
オパールを横から見る
オパールを横から見ると、鉱物を貼り合わせたダブレットオパールや、鉱物やプラスチックでサンドイッチ状にしたトリプレットオパールの場合、貼り合わせた面が層になっているため偽物であることが一目瞭然です。
人工的に貼り合わせられた境目がないかを確認しましょう。
まとめ
オパールの偽物の見分け方について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。オパールの偽物でよく見られるのが、ダブレットオパールとトリプレットオパールです。
これらの偽物はオパールとは異なる鉱物やプラスチックを貼り合わせてあるため、オパールを横から見ることで境目を確認できることから、本物ではないと判断できます。
また、オパールでない部分を金属で覆い隠してあることが多いことからも見分けるヒントを得られるでしょう。
このように偽物も多いオパールなので、手放す際には鑑別書があると有効です。客観的に品質を証明できれば、高価買取の可能性が高くなります。
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