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カラーゴールドの意味とは?金にまつわる基礎知識を解説

金

家にある貴金属が不要なため買取に出してみたいものの、査定額がつくかどうか分からないという方は多いのではないでしょうか。また、刻印がなかったり、海外製品のためよく分からない刻印があったりと、自分では判断できないこともあるでしょう。

今回の記事では、金に関する基礎的な知識と、カラーゴールドのそれぞれの特徴を解説しています。また、金の見分け方として次の内容を紹介しています。

  • 見た目や重さなどの簡単な見分け方
  • K(カラット)の解説
  • K(カラット)以外の表記法
  • ホールマークなどの刻印制度

家に不要な貴金属があり見分け方が分からない方は、今回の記事を参考にしてみてください。

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目次

金と文明

金の遺跡

金は古代から文明で重要な役割を果たしてきました。紀元前6000年前のシュメール文明では、金の装飾品がすでに作られています。

紀元前5000年から始まったエジプト文明でも多くの金製品が発見されています。特にツタンカーメン王の黄金のマスクは有名です。

また、エジプト文明では太陽神ラーの身体の一部が金であるとされ、金は神聖な存在とされていました。金は美と富の象徴であり、古代文明では経済や宗教的な役割を果たしていたのです。

日本では、紀元前57年に中国の後漢王朝から、純金製の印鑑が授けられたと書物に記されています。「黄金の国ジパング」との言葉もあるように、日本でも古くから金は高価な物として扱われてきました。

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金の性質

金インゴット

そもそも金とはどのようなものを指すのか、金はどのような用途で使用されているのかを解説します。また、金の性質を表す硬度やそのほかの指標も合わせて見ていきましょう。

金とは

「金」とは、元素記号Auで表される原子番号79の金属です。金は光の中の青色を吸収し、ほかの色を反射する特性から美しい輝きを放ち、人々を魅了します。

金は、非常に薄く伸ばせる性質も特徴のひとつです。しかし、傷つきやすく変形しやすいため、銅や銀などの「割金」と組み合わせて合金を作ることで強度を上げて使用される場合があります。

割金の配合によって、金本来の輝きとは異なる色合いを持つのがカラーゴールドです。ホワイトゴールド、ピンクゴールドなどと呼ばれさまざまなジュエリーに使われています。

カラーゴールドは、多様なデザインやスタイルのジュエリーを生み出し、個性的で魅力的なアクセサリーには欠かせません。金の本来の美しさに加え、独自の価値を提供するカラーゴールドは、さまざまな好みやトレンドに合わせた魅力を発揮しています。

金の用途

金は多様な用途で利用されています。一般的には、金の装飾品や金メッキ、金箔が広く知られているでしょう。

よく知られている用途以外として、例えば、金は触媒活性を持つため化学反応を促進する役割を果たします。この特性を活かし、自動車産業や石油精製、医薬品製造などの産業で使用されてきました。

さらに、金は「有事の金」として投資商品としても利用されます。経済の不安定や通貨価値の変動に対する保険として、金インゴットや金貨の形で保有されてきました。金は世界的な価値を持ち、投資家にとっての安定した資産とされています。

硬度

金は金属の中でも柔らかいことが特徴的で、伸ばしたり、細くしたりと加工しやすい利点を活かしてさまざまな用途に使われています。

金属の硬さを表す指標として「ビッカース硬さ」という数値があります。単位はHVで数値が大きいほど硬い金属であることを表現する指標です。

それぞれの金属のビッカース硬さは次のようになっています。

  • 金:22HV(熱処理により50HV)
  • 銀:25HV
  • 青銅:50~100HV
  • プラチナ:50HV
  • ダイヤモンド:7140HV~

このように、金はほかの金属と比較して柔らかい物質であることが分かります。

強さ

金の強さを評価する際には、硬度以外にほかの指標も重要です。特にアクセサリーなどの使用では、硬度だけで強さを判断できません。

金のアクセサリーは負荷や摩擦にさらされることがあるでしょう。そのため、金の強さを評価する際には、疲労強度や耐摩耗性、耐腐食性などが重要な指標となります。

疲労強度は、金属が応力を繰り返し受ける際の耐久性を表す指標です。金の疲労限界を超える負荷がかかると、変形や破損のリスクが高まります。

また、金は耐摩耗性も重要な要素です。摩擦や擦過による金属表面の劣化や傷つきを抑えるために、適切な耐摩耗性が求められます。

さらに、金の耐腐食性も強さの指標として考えられます。金は一般的に耐食性が高いですが、特定の環境下での腐食や化学的な要因に対する耐性も重要です。

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金の見分け方

金の指輪

金が本物かどうか、その場で見分ける方法として4つの方法があります。

  • 重さ
  • 手ざわり感
  • 磁石でくっつくか
  • 刻印

実際に手に取って判別できるやり方もありますので、それぞれの確認方法を解説します。

金とメッキの見分け方、金の偽物でよくある特徴について解説している「金とメッキの見分け方とは?」の記事も、合わせてご覧ください。本記事を読んでおくと、スムーズに理解できるでしょう。

重さ

金の見分け方の一つとして「重さ」があります。金は貴金属の中で最も密度が高いため、ほかの金属と比べて重く感じられるでしょう。

本物の金製品か偽物の金製品かを見極めるためには、実際に手に持ってみることが有効です。金の重みは特徴的であり、手に取った際に重さを感じられます。比較的軽い金メッキの商品とは異なり、本物の金はその重さから品質を判断する手がかりとなります。

ただし、デザインや装飾が複雑な場合は、単純に重さだけで見分けることは難しいかもしれません。しかし、シンプルな装飾の金製品の場合は、重さが比較的明確に感じられるため、見分けるのが容易です。

手ざわり感

「手ざわり感」も見分け方のひとつです。金は熱伝導率が非常に高い特徴を持っています。

本物の金に手で触れると、最初はひんやりとした感触があります。これは金の高い熱伝導率によるもので、金は体温を素早く奪い取るため、触った瞬間に金は冷たく感じられるでしょう。

しかし、金は熱伝導率が高いため、すぐに体温を吸収し始めます。その結果、金を手に持ち続けると、金は徐々に温かくなっていくでしょう。

金メッキの製品は、金と比べて熱伝導率が低い場合があります。そのため、触ったときにひんやり感がなく、また、しばらく持っていても温度の変化がほとんどみられません。

磁石でくっつくか

金は磁性を持たず、磁石に引き寄せられることはありません。

本物の金のアクセサリーを磁石に近づけてみると、磁石にくっつかないことが確認できます。もしアクセサリーが磁石にくっついてしまう場合は、別の素材の可能性が高いでしょう。

ただし、割金の素材には金以外の成分が含まれていることがあります。この場合、割金の成分によって磁石に反応する可能性があります。例えば、鉄などの金属が割金に使用されている場合、磁石にくっつくこともあるでしょう。

また、金メッキが施されている銀や錫の製品は、素材自体が磁石にくっつかないため、磁石による見分けが難しくなります。

刻印

金が本物かどうかを判断する際に、刻印の有無が重要な手がかりとなるでしょう。

刻印は製品の純度やカラットが第三者によって認定されていることを表します。例えば、アクセサリーの場合、K18などの刻印です。この刻印は金の含有率を示し、18金を意味します。

ただし、後ろ側にKが付いている刻印(例:18K)には注意しなければいけません。これは「あとK」と呼ばれ、刻印されている数字とは異なる純度を示す可能性があります。例えば、18Kの刻印があっても実際の金の含有率は18金とは異なることがあるでしょう。

海外の金のアクセサリーには、あとKが多く見られます。これは歴史的な製造方法や慣習によるもので、刻印された数字と実際の純度が一致しないことがあるため注意しましょう。

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合金と純金

金のインゴット

合金と純金は、言葉が似ているため混同されてしまうこともありますが、意味合いはまったく異なります。合金、純金それぞれの特徴と違いを解説します。

また、割金の解説と代表的な合金を紹介しているため参考にしてみてください。

合金と割金

合金は、金属の一種である金を主成分とし、ほかの材料を混ぜて作られる材料です。金は単体では硬度が低いため、ほかの材料を加えて硬度を向上させたり、特定の特性や色味を与えたりします。

このように金にほかの材料を混ぜることで生成された材料が「合金」です。合金は金属加工の過程で作られ、その割合や組成によってさまざまな特性や用途に対応できます。

「割金」は、このような合金を作るための加工過程を指します。割金の配合によって生成される合金には、金の純粋な色合いとは異なる色味が出ることがあります。

例えば、銅を加えることで赤みを帯びた合金や、パラジウムを加えることで白くなった合金などがあります。これらの色味の付いた合金は、アクセサリーなどで広く利用され、多様なデザインや用途に対応可能です。

純金と合金の違い

純金と合金は、金を含む材料でありながら異なる特性を持つものです。

純金は金100%の材料を指し、その純度によって表されます。純金は金の特性が顕著に表れ、非常に柔らかく、硬度が低いことが特徴です。

そのため、純金の製品は傷がつきやすく変形しやすい傾向があります。一方で、純金は金の独特な輝きや色合いを表現できる材料です。

合金は金にほかの材料を混ぜ合わせて作られます。ほかの材料の添加によって、合金の硬度や耐久性、特定の特性を向上させることが可能です。

例えば、銅や銀を加えることで合金の硬度が向上し、耐久性が増します。また、ほかの材料を混ぜることで色味を付けたり、特定の特性を付与したりすることも可能です。

代表的な合金

合金は多くの種類があり、その特性もさまざまなものがあります。今回は、その中でも比較的有名なものをいくつか紹介しましょう。特性や色味によってさまざまな用途に活用されています。

代表的な合金は次に示すものです。

  • ステンレス:腐食に強い
  • アルミニウム合金:家庭用品、航空機部品、建築用途などさまざまなものに使用されている
  • K18:結婚指輪などに使用されることが多い
  • K24:高純度の金。国内では99.99%が金のものを指す
  • カラーゴールド:ピンク、グリーンなどさまざまな色があり、それぞれに特性や硬度が異なる
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割金によるカラーゴールド

金の指輪

割金による色味のついたカラーゴールドがジュエリーなどに使用されています。それぞれのカラーゴールドには耐久性や、金属アレルギーに注意が必要など特性があるため気を付けなければいけません。

今回の記事では次のカラーゴールドを解説します。

  • グリーンゴールド
  • レッドゴールド
  • ピンクゴールド
  • パープルゴールド
  • ベージュゴールド
  • グレーゴールド
  • ホワイトゴールド

グリーンゴールド

グリーンゴールドは金と銀を主成分とした合金であり、一般的な構成は金が75%、銀が25%です。

グリーンゴールドは、その落ち着いたグリーンの色合いから大人に人気があります。深みのある緑色は上品さを演出し、派手すぎず日常的に身に着けられるでしょう。また、含有率の割合によってはより濃い緑色になることもあり、若者にも人気があります。

グリーンゴールドはやわらかく、加工が容易です。そのため、繊細なデザインや細工が施されたジュエリーなどに適しています。

国内のショップでは珍しいカラーゴールドであるため、一風変わった個性的なアクセサリーや特別な指輪などを求める人々にとって、グリーンゴールドは魅力的な選択肢となっています。

レッドゴールド

レッドゴールドは希少性の高いカラーゴールドで、刻印としては「RDG」と表記されます。

このカラーゴールドは、金と銅の2つの主要成分で構成されており、ピンクゴールドと似た色味を持ちます。ただし、銅の割合がより高くなっていて、より赤みが強いことが特徴です。

銅は金よりも硬いため、この高い硬度により、レッドゴールドのジュエリーは耐久性があります。ただし、硬度の高さからサイズ直しは困難な場合もあるため、サイズの変更を考慮する際は注意しなければいけません。

また、レッドゴールドは比較的軽量な特性も持っています。これは、銅の密度が金よりも低いためです。そのため、ネックレスなどのアクセサリーでは、重さを感じずに身に着けられます。

ピンクゴールド

ピンクゴールドは、その温かみのあるピンク色が特徴です。金と銅が主な成分であり、銅の含有量が増えるほど、より赤みを帯びた色となります。

ピンクゴールドは肌なじみが良く、多くの人に似合うことから人気が高いです。柔らかな色合いは、優雅さや女性らしさを引き立ててくれるでしょう。

また、純金よりも耐久性が強いため、日常的に使用するジュエリーとして適しています。特に指輪やブレスレットなど、頻繁に摩擦や衝撃を受ける部位では耐久性が欠かせません。

ただし、ピンクゴールドには変色のリスクが存在します。時間の経過や使用環境によって、表面の色味が薄くなったり、黄色がかった茶色に変化することがあるため注意が必要です。

これは一部の人にとっては魅力的な特徴ともいえますが、一方で色合いを一定に保ちたい場合は、定期的なメンテナンスや取り扱いに注意しなければいけません。

パープルゴールド

パープルゴールドは、紫色に見える金の一種であり、アメジストゴールドやヴァイオレットゴールドとも呼ばれています。この特殊な色合いは、金に20~25%のアルミニウムを混ぜることで実現されます。

パープルゴールドはその独自の色味から人気がありますが、ほかのカラーゴールドに比べて耐久性にはやや欠けることが特徴です。特に、摩擦や衝撃に弱いため、日常的な使用や激しい活動には注意しなければいけません。

また、パープルゴールドは希少性が高く、一般の宝飾店ではサイズ直しや変色の処置に対応できないこともあるため注意しましょう。

ベージュゴールド

ベージュゴールドは、金に銀やパラジウムなどの白色金属を混ぜて作られるカラーゴールドです。この特殊な配合によって、控えめで上品なベージュ色が生まれます。

この絶妙な色調は多くの人に好まれ、ファッションやジュエリー業界で人気を博しています。これまで、シャネルなどの高級ブランドの製品にも使用されてきました。

ベージュゴールドは、シンプルでエレガントなデザインのジュエリーや時計によく用いられます。また、ベージュ色の柔らかさと暖かみは、肌なじみが良く、幅広いスキンカラーの人々に似合うとされています。

グレーゴールド

グレーゴールドは、金にパラジウムやプラチナ、銀などの白色金属を混ぜて作られるカラーゴールドです。

これによって、金の持つ黄色味が抑えられ、灰色や銀色のような独特のグレー色が生まれます。一部の特定の割合ではブラックゴールドとして知られる深い黒色にもなります。

グレーゴールドは、高価な金属の組み合わせで作られるため、その品質と希少性から高い価値が認められています。その独特の色合いは、洗練された雰囲気やモダンなスタイルを演出し、ユニークさとエレガンスを兼ね備えているでしょう。

一方で、グレーゴールドのデメリットとしては、指輪のサイズ直しや修理の際に溶接箇所が目立ちやすいことが挙げられます。溶接箇所はほかの金属と色合いに違いが出ることがあり、修理時には注意しなければいけません。

ホワイトゴールド

ホワイトゴールドは、金にニッケルやパラジウムを混ぜて作られるカラーゴールドです。ホワイトゴールドはプラチナと類似した銀白色のカラーが特徴で、両者はしばしば混同されます。

また、プラチナ(Platinum)の日本語名は「白金」であり、直訳すると『ホワイトゴールド』となるため、名称が非常に混乱を招きやすいのです。ちなみに、ホワイトゴールドの日本語名は『白色金』といいます。

ホワイトゴールドとプラチナとの違いについても、静止しておくと良いでしょう。

ホワイトゴールドにはニッケルが使用されることがありますが、一部の人にとっては金属アレルギーの原因となる可能性があります。そのため、アレルギーを持つ方は注意が必要です。

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貴金属としての金

金のインゴット

金の品位は24分率で表されており、例えば、K10であれば10/24、全体の42%が金で、残りはほかの材料で構成されていることになります。この品位を示す記号の最初の「K」がカラットです。

カラットは、金以外の宝石やダイヤモンドの重さを表す単位としても使われますが、金の場合は純度を示すために用いられます。高いカラット数ほど、より高い金の含有量を持つことを意味します。

K24やK18など代表的な物を解説します。

24金/K24

K24は、金の品位を表す指標であり、24分率でいうと100%の純金を示します。国内では99.99%の金の含有率で、非常に高い純度の金を含んでいます。

金はほかの物質との接触や環境の影響を受けやすく、表面が剥き出しである限り、完全に100%の純金となることは難しいです。そのため「100%」の表記はできません。

K24の金は、その高い品位と純度から、投資目的で使用されることが一般的です。インゴットや金貨などの形で流通しており、価値の保全や資産形成の手段として重要な指標となっています。

金地金としてのK24は、取引や金融市場において高い評価を受けています。金相場や需要に応じて価格が変動するため、投資家や金融機関にとって経済情勢を表すひとつの指標です。

18金/K18

K18は、24分率でいうと75%の金を含んでいます。残りの25%は割金として使用されるさまざまな金属です。

割金として使用されるほかの金属は、耐久性やデザイン性を高めるために選ばれます。代表的な割金としては、銀や銅があるでしょう。これらの金属の添加によって、K18は硬度が増し、強度が向上します。

一方で、K18はK24と比較して柔らかい性質です。そのため、ジュエリーなどの装飾品として重宝されています。

ただし、K18に含まれるほかの金属は、金と比較して腐食しやすい性質を持つ場合もあるため注意しなければいけません。使用時には適切な保管や取り扱いが必要です。

また、腐食や変色のリスクを最小限に抑える手段として定期的なメンテナンスやクリーニングがあります。

14金/K14

K14は58.3%と金の含有率が比較的低いため、硬度が高く傷つきにくい特徴があります。これにより、日常的な使用や装着でも耐久性があります。また、K18に比べて金の含有率が低いため、価格的にも手頃な範囲に収まることが多いです。

一方で、K14に含まれるほかの材質の割合が比較的高いため、変色しやすい傾向があります。特にパラジウムなどが含まれることが多く、これらの材質は酸化しやすいため、時間とともに表面が黄色がかった茶色に変色する可能性があり、定期的なメンテナンスが必要です。

K14は金属アレルギーに注意しましょう。割金として含まれるほかの材質は、人によってアレルギー反応を引き起こす可能性があります。特にパラジウムなどは、金属アレルギーを持つ人は注意しなければいけません。

10金/K10

K10(10金)は42%と金の含有率が比較的低いため、金相場の変動に影響を受けにくく、リーズナブルな価格で購入できます。また、金の含有量が少ないために硬度が高く傷つきにくい特徴があり、耐久性が高いです。

K10にはほかの材質が割金として多く含まれているため、さまざまなカラーやデザインのバリエーションが豊富です。異なる材質の組み合わせによって、独自の魅力や個性を持つジュエリーを楽しめます。

K10は金の価格感を保ちつつも、高級さやデザインの多様性を感じられる金属です。耐久性があり、手頃な価格で入手できるため、幅広い用途に向いています。

ただし、金の含有率が低いために金色が鮮明ではないことや、金属アレルギーを持つ人には注意が必要です。

「KGF」と「KGP」の違い

KGF(ゴールドフィルド)とKGP(ゴールドプレイテッド)は、金のコーティング方法を表す略称です。

KGFは、KGPよりも高い金の含有量を持っています。KGFは真空圧を利用して金を圧着させる製法であり、コーティングされたゴールドの厚みがKGPの30~40倍になります。そのため、KGFは剥離しにくく、耐久性が高いことが特徴です。

一方KGPは、金メッキの豪華なバージョンといえます。KGPは金メッキよりも金の含有量が高く、より丈夫にコーティングされています。

KGFとKGPどちらが良いかは、購入する用途や予算で判断するとよいでしょう。KGFは高品質で長持ちする特性がありますが、価格が高くなる傾向があります。

一方、KGPはより手頃な価格で入手できますが、コーティングの厚さでKGFに劣ることを理解しておかなければなりません。

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K(カラット数)以外の純度の表記法

金インゴット

カラット数以外にも金属の純度を表す表記法があります。ここでは、カラット数以外の次の表記法をそれぞれ解説します。

  • GP(Gold Plated)
  • GEP(Gold Electro Plated)
  • HGE(Hard Gold Electro plated)
  • GF(Gold Filled)
  • RGP(Rolled Gold Plate)

「GP」と「GEP」

GPとGEPは、金メッキを示す刻印です。

GPは「Gold Plated」の略であり、金メッキを表します。製品表面に金の薄い層がコーティングされています。金メッキは金属や非金属の表面に金を塗布し、擬似的に金製品に見せる技術です。

GP製品は金の外観を持ちながらも、手頃な価格で入手できることがメリットとなっています。ただし、金の厚さは薄く、摩耗や剥離のリスクがあるため、適切なケアが必要となるでしょう。

一方、GEPは「Gold Electro Plated」の略であり、電気的な処理によって金メッキが施されたものです。電解メッキや電気メッキとも呼ばれます。

「HGE」

HGEは「Hard Gold Electro plated」の略であり、電気メッキの一種です。

HGEは金メッキの方法の一つであり、ほかの金属を添加物として使用しています。この添加物により、メッキされた部分は合金となり、硬度が高くなるでしょう。

また、HGE製品の厚みは「M」の刻印で表されます。「M」はマイクロメートルを表し、メッキ層の厚さのことです。例えば、「3M」の刻印がある場合は、メッキ層の厚さが3マイクロメートルであることを意味します。

HGEは、金メッキされた製品の表面に硬度を持たせるための手段のひとつです。製品の耐久性が向上し、摩耗や剥離のリスクが低減されます。HGE製品は、装飾品や電子機器などさまざまな分野で使用されています。

「GF」

GFは「Gold Filled」の略であり、金張りを表します。

GF製品は金メッキよりも厚みがあり、金属表面に高品質の金を張り付けています。金メッキと比較して剥がれにくく、耐久性が高いことが特徴です。

GF製品の製造には特定の基準があります。全体の重量のうち、金の重量が全体の5%以上でなければなりません。例えば、「14/20」の表記がある場合、それはK14(14金)の金が全体の5%以上を占めていることを意味します。

層の厚みは10マイクロメートル程度で、K14やK18が主に使用されます。

「RGP」

RGPは「Rolled Gold Plate」の略であり、金張りを表します。

RGP製品は金メッキとGFの中間に位置する製品です。金の重量が全体の5%未満の場合に使用されます。GFと比較して金の含有率が低いことが特徴です。

また、RGPは片面だけが金張りされた製品を指す場合もあります。つまり、製品の一部にのみ金の層があることを意味します。

一方で、「ゴールドオーバーレイ(Gold Overlay)」という表現では、GFやRGPを含め、金張り自体を表します。ゴールドオーバーレイは金属の表面に高品質の金を厚く張り付ける技術のことです。

RGP製品は金メッキよりも耐久性が高く、品質に一定の価値があります。ただし、金の含有率が少ないため、金の耐久性や色合いはGFや純金に比べて劣ることに注意しましょう。

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日本と海外の刻印制度

金のインゴット

貴金属の金や、金のインゴットなど、金の価値を表す指標として刻印制度があります。日本では造幣局によって認定されるものがありますが、海外でもそれぞれの国で刻印制度があります。

各国の刻印制度やインゴットの世界標準規格を解説します。より詳しく海外の金刻印の種類について、知りたい場合は関連記事をご覧ください。

日本の造幣局のホールマーク

ホールマークは、日本の貴金属製品につけられる特別なマークです。

造幣局が貴金属製品に対して検査を行い、その品位を認定したものであり、ホールマークが付与された製品は造幣局のお墨付きを受けたことを示します。

ホールマークは日本の国旗と、その隣に配置される菱形の構成です。菱形の中には純度が1000分率で刻印されており、例えば、K24の場合は999と表記されます。

現在、ホールマークは6段階の表記です。最も高い品位は999(K24)であり、金の純度が最も高いことを示します。一方、最も低い品位は375(K9)であり、金の含有量が37.5%のものです。

中国の金の刻印

中国の金製品は一般的に「支那金(シナ金)」と呼ばれています。

支那金の刻印には次の3つの段階があります。

  • 足金 →K20
  • 千足金 →K22
  • 万足金 →K24

「足金」と呼ばれるものは、金の含有率が最も低く、純度の面でほかに劣ります。次に「千足金」があり、金の含有率は高くなりますが、まだ純金には及びません。最も高い品位は「万足金」となり、K24に該当する純金を示します。

しかし、支那金は純度に幅があり、品位に一定の信頼性が欠けるため注意しなければいけません。支那金の刻印だけでは詳細な品位を正確に表すことは難しい場合もあります。

したがって、支那金の製品を購入する際には、信頼できる販売業者からの情報や製品の品質についての詳細な説明を求めることが重要です。

フランスの刻印

フランスでの刻印制度は1838年から導入され、K18以上の金の含有率を保証するものです。これにより、消費者は金製品の品位を確認できます。

現在はワシの絵が刻印されていますが、刻印制度は過去に3度改定され、デザインが変更されてきました。そのため、ホールマークのデザインによって年代を判別できます。

パリでは以前からワシの頭がデザインされていますが、パリ以外では以前は馬の頭がデザインされていたこともありました。

ただし、K14やK9などK18の含有率を満たさない金製品にはワシの代わりにフクロウやクローバーなどが刻印されています。これにより、含有率に基づいた刻印デザインの変更によって、品位が明示されます。

フランスではホールマークは「ポワンソン」という名称で親しまれています。

イギリスの刻印制度

イギリスでは、金製品の刻印制度が1300年代に導入された背景には、粗悪な金製品が市場に流通した問題がありました。

イギリスの金の刻印には、王冠が使用されています。王冠の隣には数字が刻まれており、これは金の純度のことです。

さらに、刻印には査定が行われた場所を示すマークも存在します。たとえば、ヒョウの絵柄はロンドンを表しているなど、刻印を見れば、製品がどこで査定されたかがわかることも特徴のひとつです。ロンドンではブリタニアの女神が刻印されていた時代もありました。

また、女王の戴冠式や2000年のミレニアムなど、記念となる年には専用の刻印もあります。これは王室や国家の特別な出来事を祝うために行われるもので、刻印には特別なデザインや記章が加えられます。

イギリスは法律で刻印が定められていることもあり、イギリス製の金属は信頼性の高いものといってよいでしょう。

金のインゴットの刻印

金のインゴットは、一定の基準を満たした場合に刻印が施されます。世界的な標準は、ロンドン貴金属市場協会によって認定されるロンドン金市場受渡適合品の規格です。

認定を取るには、金の純度だけでなく、保管や輸送業者、そしてどの会社が精錬したかなど、さまざまな情報によって厳しい審査が必要です。

刻印は、999.9やFINE GOLDなどです。これは金の含有率が99.99%であることを示しています。

金のインゴットは主に投資対象として扱われるため、シリアルナンバーが刻印されて管理されます。これにより、個々のインゴットが識別され、所有権や取引の追跡が可能となるでしょう。

金貨にも刻印がある

金貨には、地金型金貨と記念金貨の2種類があります。

地金型金貨は、投資用として鋳造される金貨で、各国の造幣局による発行です。これらの金貨には、法定通貨としての表記のほかに、金の含有量を示す刻印もされています。

地金型金貨は、鋳造コストや流通コストが上乗せされるため、金地金よりも割高な価格で取引されることが多いです。ただし、人気のデザインなどは金の価値以上に高値で取引される場合もあるでしょう。

一方、記念金貨は特定の出来事や人物を記念して発行される金貨です。これらの金貨には、デザインや特定のテーマに基づいた刻印が施されます。記念金貨は、コレクションの対象として人気があり、その希少性や美しさによって価値が決まります。

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よくある質問

悩む女性

ここでは、金に関するよくある質問をまとめています。貴金属の買取に関するものを紹介しているため、買取を考えている方は参考にしてみてください。

「K18」は買取できますか?

K18の買取は可能です。ただし、適切な査定額をつけてもらうには、いくつかの注意点に気を付けなければいけません。

まず、付属品を用意しましょう。特に保証書や証明書などがあれば、金の品質や真正性を証明するのに役立ちます。また、付属品や箱なども状態の良いものであれば、買取価格にプラスの影響を与えます。

次に、買取実績があり査定力の高い買取業者に依頼することが重要です。口コミや評判、過去の取引実績などを参考に、信頼性の高い業者を選ぶようにしましょう。

また、複数の業者に査定してもらうことで、買取価格の比較ができ、より有利な条件で売却できます。

そのほかのコツとしては、金の相場を把握しておくことや、金の状態をきれいに保つことも大切です。金の相場を知ることで、適正な価格で買い取ってもらえるか判断できます。

また、金製品は清潔な状態である方が査定に良い影響を与えるため、定期的なメンテナンスやクリーニングを行っておくと良いでしょう。

「18K」と「K18」の違いはなんですか?

日本で製造されたものか、日本以外のアジアで製造されたものかの違いです。

日本国内で製造された場合、金の含有率を示すKが前につく「K18」という表記が一般的です。一方、日本以外のアジアなどで製造された金製品では、「18K」という表記になります。

18Kのような表記を「あとK」と呼びますが、あとK表記には注意しなければいけません。K18は75%の金含有量を表しますが、海外で製造された「あとK」の場合は、実際の含有量が低くなっていることがあります。

したがって、金の品質や含有量を比較する際には、表記方法だけでなく実際の含有量を確認することが重要です。信頼できる販売業者や製造業者からの情報を参考にし、正確な含有量を確認するようにしましょう。

なぜ刻印が必要なのですか?

偽物によるトラブルを防ぐために、金の刻印が必要です。

金は地球上の採掘可能な埋蔵量の大部分がすでに産出されており、供給が限られています。一方で、金の需要は高まっており、金の価格も上昇しています。

そのような中で、需要の高まる金に対して偽の品質情報を提供したり、不正な取引を行ったりする悪質な業者がいるのが現状です。

このような粗悪品の流通を防ぐために、刻印制度があります。刻印制度は金の純度や品位を明確にすることで、消費者に対して品質の保証を提供してくれるでしょう。

素人にも金が本物か偽物か見分けられますか?

素人でも、自宅で簡単に本物か偽物か見分ける方法があります。次の4つの方法を試してみてください。

  • 刻印を確認する
  • 色味を確認する
  • 重さを確認する
  • 磁石を近づけてみる

まずは刻印を確認しましょう。例えば、日本の製品であれば造幣局のホールマークがあるかどうか、海外の場合は該当する刻印があるかどうかを確認します。また、刻印されている数字を確認して金の含有量も確認可能です。

さらに、金には独特の色味があります。オレンジに近いイエローであれば純金に近いものとみなせるでしょう。また、金は重みがあるため手に持って確認することで金メッキかどうかがある程度判別できます。

磁石を近づけてみるのも確認する方法のひとつです。金または銀や銅は磁石にはくっつきません。金メッキの場合は中の材料が磁石に反応する場合もあるため、磁石を近づけてくっつくようであれば金メッキの可能性が高いこととなるでしょう。

ドバイで購入した金のアクセサリーに刻印がありませんが買い取りできますか?

刻印がない場合でも金の買取は可能です。ただし、買取業者選びには気を付けなければいけません。

刻印がない場合、買取業者の査定力が重要です。査定力のある業者は経験豊富な鑑定士を有しており、専門的な知識と技術を持って金の評価を行います。信頼できる業者を選ぶことで、適正な査定額を得られるでしょう。

一方で、査定力のない業者の場合、金の適切な査定額が分からないため低く見積もられる可能性があるため注意しましょう。

複数業者に依頼するなどして、適切な査定額、買取額の相場を把握し、買取業者選びで失敗しないようにしなければいけません。

刻印がない場合でも、金の相場や評価方法についての情報を調査し、自身でも基礎知識を持つことが重要です。信頼できる情報源や専門家のアドバイスを活用して、買取価格に関する情報を得られます。

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まとめ

今回の記事では、カラーゴールドの種類や特徴、そもそも金とはなんなのかを解説しました。金の特徴としては硬度が低いデメリットがあるため、ほかの金属を配合してさまざまな用途に活用されています。

ほかの金属を配合することで、金だけでは出せないさまざまな色味が追加可能です。色味が追加された金はカラーゴールドとしてジュエリーなどに活用されています。

古くから金は粗悪品が出回ることを防ぐために、第三者機関による刻印制度を導入してきました。刻印による確認は素人でも簡単に行えるため、今回の記事の内容を参考にしてみてください。

刻印がなくても買取はしてもらえますが、査定力のある業者選びに注意が必要です。査定力のある業者であれば刻印のない金製品でも適切な査定額で買取してくれるでしょう。

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