毛皮の種類一覧を紹介!毛皮買取のポイントも解説
毛皮には、ミンクやセーブル、フォックス、ラクーンなどさまざまな種類がありますが、めっきり袖を通さなくなり、クローゼットで保管だけしているコートはありませんか?
これは、もったいないです。
リアルファーの毛皮は、動物愛護や環境問題から生産されにくくなっており、毛皮の希少価値は高まっています。
使用しなくなった毛皮は買取できないか、検討してみることをおすすめします。
そこで本記事では、主要な毛皮の種類について説明しています。毛皮の基本的な特徴や、毛皮市場でどんな価値がつくのかを知るための参考にしてください。
実は、クローゼットに長年お宝が眠っていた、なんていうこともあるかもしれません。
毛皮の構造と特性
毛皮は「毛」と「皮」から構成され、毛の部分は、刺毛(さしげ)と綿毛(わたげ)からなります。
刺毛は、上毛(じょうもう)とも呼ばれ、さまざまな色や斑点などその動物の特徴をよく表し、その毛皮の種類の価値を決める重要な要素となります。ガードヘア(guard hair)ともいい、動物の身体を守るのも刺毛の役割です。
綿毛は、下毛(かもう)とも呼ばれ、刺毛の下に生えている短くて柔らかい毛です。綿毛が密集しているものは空気の層ができやすいため保温性が高く、密度が高いものは高価になりやすい傾向があります。綿毛はアンダーファー(under fur)とも表されます。
毛皮の種類
代表的な毛皮18種類を紹介します。
それぞれの毛皮にどんな特徴や違いがあるのか分かるでしょう。
ミンク
ミンクの毛皮は、高級毛皮の代表格として知られています。
毛皮の表面には美しい光沢があり、滑らかな手触りや耐久性を持ち合わせています。保温性も高く、また軽いため、最上の着心地を約束してくれるのがミンクです。
刺毛は長くて強く光沢があり、綿毛は柔らかいため衣料品としての使用に最適です。
染色が容易で、多様な色に染め上げることができるため、ファッションの世界で幅広く活用されています。
「SAGA」など毛皮生産者団体や高級ブランドが手掛ける製品であれば、高価買取が期待できるでしょう。
査定してもらう前に、毛皮のブランドタグを確認しておくとよいでしょう。
セーブル
最高品質の毛皮の種類といわれ、有名なのはロシアンセーブルです。
白や銀の刺毛が入ったフルシルバリーは希少価値が高い毛皮の種類の一つに数えられます。
セーブルの毛皮は、ロシア産のものがロシアンセーブルとして知られ、高級毛皮として珍重されています。
色合いは黒褐色から黄褐色に及び、その毛足は長くて柔らかいことが特徴です。
優れた保温性と軽さ、そして光沢のある美しさで、毛皮製品の中でも最上級の品質を誇ります。
中でも白や銀色の刺毛が混じるフルシルバリーと呼ばれる種類は、希少性と美しさから高い価値を持っているとされています。
フォックス
フォックスの毛皮は優れた防寒性から、寒冷地におけるコートなどの衣類に古くから利用されてきました。
その厚みと吸湿性の良さから、寒さをしっかりと防ぎつつ汗による冷えを防ぐことができるのが特徴です。
セーブルやチンチラなどの高級毛皮に比べて手頃な価格であるため、より多くの人に親しまれています。
フォックスは色目により以下のように分類できます。
- シルバーフォックス
- ブルーフォックス
- レッドフォックス
フォックスファーの種類もご覧ください。
チンチラ
チンチラは、絹のような光沢と滑らかな肌触りが特徴の高級素材です。
チンチラの毛皮は、刺毛が退化しているため、滑らかで柔らかい綿毛のみで構成され、その細かく緻密な毛並みは他の毛皮素材と比較してもトップクラスの触り心地を提供します。
色彩に関しては、背中は青黒色から黍褐色、腹部は青灰色と、美しいグラデーションを見せます。
アーミン
アーミンはオコジョに分類されるイタチ科の動物で、さまざまな色合いの毛皮があります。特に純白の毛皮は古来から珍重され、高い人気があります。
現在、アーミンは個体数が減少し、天然の毛皮の希少価値は高まっているため、マフラーのようなアイテムでも高価買取が期待できるでしょう。
ヌートリア
ヌートリアの毛皮はその硬い刺毛が特徴的であり、多くの場合、製品にする際にはこれらの刺毛を抜いたり刈り込んだりして加工されます。
刺毛を取り除くと現れるのは、密度が高く柔らかい綿毛で、わずかに縮れたその質感はボリュームがあり、触り心地も抜群です。
チンチラやレッキスラビットの毛皮と似た感触から、ヌートリアの毛皮も高く評価されています。
一般的に毛皮は背側の価値が高いものが多いですが、ヌートリアの毛皮は腹側の毛がより柔らかいため、腹側の毛の方が価値があるとされています。
フィッチ
フィッチの毛皮は、毛の密度が高く、保温性に優れています。濃密な毛並みにより、寒冷な気候にも耐えうる暖かさを感じられるでしょう。
現在、市場でよく見かけるのはブラックフィッチとホワイトフィッチの2種類で、それぞれが異なる魅力的な色合いを楽しむことができます。
ムートン
ムートンを使用した製品は、多岐にわたります。
一般的に毛皮製品といえば、コートやマフラー、帽子といったファッションアイテムが思い浮かびますが、ムートンはその範疇にとどまりません。
優れた吸湿性、染色の容易さ、加工のしやすさから、ラグやスリッパ、シーツなどの家庭用品にも幅広く使用されています。
ムートンはその構造により自然の湿度調整器としての機能を持ち、湿度が高い時は水分を吸収し、乾燥している時は水分を放出することで、常に快適な触り心地を保っています。
ムートン毛皮の特徴やお手入れもご覧ください。
ラビット
ラビットファーはその手頃な価格から、多くの人々に広く受け入れられていますが、他の高価な毛皮と比べると毛が抜けやすく、劣化も早いのが特徴です。
また、染色がしやすいため、鮮やかな赤やピンクなどの色を施して、小物の装飾に利用されることがあります。
かつては野生のウサギが主流でしたが、今日では大部分が養殖されたラビットファーが使用されています。
ラビット毛皮の種類もご覧ください。
ラクーン
市場でラクーンファーとして流通している製品は、アライグマの毛皮で作られたものです。
茶緑褐色から緑褐色の刺毛と暗褐色の綿毛が特徴で、それにより優れた保温性と耐久性を有しています。
また、アライグマ特有の黒と黄褐色のリング状の模様が特徴的で、この綿毛は染色がしやすく、多様なデザインが存在します。
リス
リスの毛皮は短毛ながら緻密で柔らかい肌触りが特徴です。
背中は一般にグレーで、腹側は白いことが多いのですが、地域によってこれらの色の濃さには差があり、自然状態では白と灰色の毛が混ざり合ったまだらな模様をしています。
リスの毛皮はその軽さと保温性の高さから、コートや大判ストールなどの冬物アパレルに使用されます。
オポッサム
オポッサムはカンガルーやコアラと同じく有袋類に属し、フクロネズミとも称されます。
オポッサムの毛皮は、その耐水性、弾力性、保温性に優れていることで知られています。
アメリカ産のオポッサム毛皮は灰褐色の霜降り模様をした刺毛と、美しいクリーム色の綿毛が見られ、そのフワフワとした柔らかさが特徴です。
1910年代から毛皮としての使用が始まり、特に防寒着としてその光沢と保湿性が評価されています。
ウィーゼル
ウィーゼルの毛皮は、質感がミンクに似ていることから、その代替品として使用されることが多いです。
市場での相場はミンクの1/3程度ともいわれ、コストパフォーマンスが高い魅力があります。
本来は背中が赤茶色でお腹が黄色か白い毛色のウィーゼルですが、多くはミンクやセーブルに似せた黒、茶色、灰色に染められて流通しています。
ウィーゼル毛皮の特徴や偽物の見分け方も、ご覧ください。
ビーバー
ビーバーの毛皮は、優れた暖かさが特徴のひとつです。
褐色の刺毛の下にはもこもこした細い綿毛が密集して生えており、この綿毛は水中で長時間を過ごすビーバーの皮膚を水から守る役割を果たしています。
ビーバーの綿毛は水を弾き、優れた保温性があるのです。
また、柔らかく快適な肌触りから、毛皮製品では硬い刺毛を取り除き、綿毛だけを利用することが一般的です。
ビーバーの毛皮は耐久性に富んでおり、その保温性からコートやジャケットなどの冬のアウターに加工されることが多いです
マスクラット
マスクラットの毛皮はその顕著な光沢と少し尖った毛質が特徴です。
製品化の際には柔らかい綿毛のみが利用されます。また、染色がしやすい性質を持つことから、さまざまなデザインに加工されやすいのがメリットです。
安価で実用的な毛皮として市場に出回っており、高級毛皮であるミンクやチンチラと比べると希少価値は低いものの、フェイクファーの普及もあり、本物の毛皮としての価値は再評価される傾向にあります。
毛皮買取ならうるココにご相談ください
主な毛皮15種類について紹介しました。
毛皮コートの素材としてよく使用されるミンクや、世界3大毛皮のひとつであるセーブル、チンチラなど毛皮には多様な種類が存在します。
毛皮製品をお持ちなら、保管には十分に注意してください。本物の毛皮は痛みやすい特徴があるため、日頃のお手入れが欠かせません。
また、毛皮製品を処分するなら廃棄する以外に、毛皮の買取も検討してみてください。大切に保管された毛皮なら高価買取も期待できます。
査定はうるココにお任せください。お待ちしております。